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「憚られる」の正しい意味
「憚られる」は、日常会話よりもビジネスメールや公式な場面で目にすることが多い表現。
読み方は「はばかられる」で、言葉のニュアンスとしては「ためらわれる」「控えるべきだと感じる」が近いでしょう。
例文を挙げると、「この場では発言するのは憚られます」「個人情報のため、お答えするのは憚られます」などと用いられます。
つまり、相手や周囲への配慮・状況を考え、行動や発言を控えたほうがよいと感じていることを意味するフレーズです。
♦︎【注意】「できない」という意味ではありません!
ところで、「憚られる」を「できません」と同じ意味で使ってしまう人もいますが、両者には大きな違いがあります。
「できません」は、能力や状況、ルールなどによって実行できないことなのに対して「憚られる」は、配慮や遠慮から、“あえて控える”という意味。
具体的な例を挙げると「お答えできません」だと“回答できない事実”を伝える表現になりますが、「お答えするのは憚られます」は“答えること自体は可能だけれど、立場や状況を考えると控えるのが適切”といった意味です。
このように「憚られる」には、相手への敬意や慎重な姿勢が含まれる点が特徴です。
「憚られる」が使われるビジネスシーン主な4つ

「憚られる」は、発言や行動を控えたい場面でよく使われています。
代表的な使い方を、例文とともにチェックしておきましょう。
♦︎発言を控えたいとき
<例文>
「詳細を申し上げるのは憚られます」
「現時点でお答えするのは憚られます」
企業側が情報公開を控える場面でよく使われています。
♦︎相手への配慮を示すとき
<例文>
「ご本人の前で申し上げるのは憚られます」
「この場で評価するのは憚られます」
相手への気遣いや配慮を表したいときにも、よく使われます。
♦︎自分を控えめに表現するとき
<例文>
「自分から成功談を話すのは憚られます」
「私が申し上げるのは憚られますが」
謙虚な姿勢を示したいときにも、用いられがちな言葉です。
♦︎答えられない or 答えにくいビジネスメールへの返信
<例文>
「契約上の理由から、お答えするのは憚られます」
公的な文章やフォーマルなメールで、相手からの問い合わせに対して答えられないシーンでも、定型句的に使われています。
【疑問】「憚られる」と「遠慮する」の違いを知りたい!
「憚られる」も「遠慮する」も、“控えること”を表す言葉。
でも、使われる場面やニュアンスには違いがあります。
♦︎「遠慮する」は幅広く使える万能フレーズ
「遠慮します」は、日常会話でも使われる一般的な表現です。
そのため「お菓子は遠慮します!」や「今回は参加を遠慮します」など、日常的な会話でもよく使われます。
♦︎「憚られる」はフォーマルなフレーズ
一方の「憚られる」は、フォーマルな印象が強い言葉ですので「お菓子は憚られます」などといえば、やや不自然な印象に。
改まった場面で、フォーマルな表現として用いると無難です。
「憚られる」の言い換え表現をチェック

相手や場面によっては、「憚られる」ではない表現が好ましいケースもあります。
使いやすい言い換え表現をまとめました。
「差し控える」… 憚られるに近いニュアンスのビジネス表現
「控える」… 一般的な言い換え方
「遠慮する」… 日常会話でも使いやすい言い換え表現
「ためらわれる」… 心理的な迷いも伝えられる表現
「お答えできかねます」… ビジネスシーン向きの言い換え方
「難しい」… やわらかでカジュアルな言い換え方
ビジネスでは「憚られます」よりも「差し控えさせていただきます」「お答えいたしかねます」のほうが、意図が分かりやすく伝わる場合も多々あります。
状況に応じて、適切な言い方を選んでいきましょう◎。
【実例】「憚られる」の使い方って意外と難しい?
ところで「憚られる」は、使い慣れないと使い方が難しいと感じやすい言葉でもあります。
筆者の部下だった女性(仮にTさんとします)が、過去に失敗したと感じているエピソードを、ご本人の了承を得た範囲内で紹介しましょう。
「取引先から質問を受けたときに、ちょっと答えられない内容だったので『その件は憚られます』とだけ書いて、返信をしてしまったんです。
すると、CCに入っていた上司から『あの書き方だと、何が憚られるのか分かりにくいね。“個人情報ですので、お答えするのは憚られます”と理由も添えよう』とアドバイスを受けたんです。
確かに、最初の私のメールでは意図がわかりにくいですよね。
答えられないことへの定型句だったとしても、書ける範囲で理由や事情を書くことは大事だなって思いました」
♦︎ポイント:必要に応じて背景を補足できると◎
「憚られる」は便利な表現ではありますが、Tさんの送った返信のように、それだけでは意図が伝わりにくいこともあります。
必要に応じて背景を補足できれば、より丁寧で誤解のないコミュニケーションにつながるでしょう◎。
「憚られる」の疑問をワンポイント回答で解決

「憚られる」について、Oggi世代が抱きがちな疑問に専門家がアンサー。
ワンポイントで解説します。
♦︎Q1:「憚られる」はビジネスメールで使えますか?
A1. 使えます◎。
フォーマルな場面で使われる表現です。
メールでは、可能な範囲で理由を添えるとより分かりやすく伝わります。
♦︎Q2:「憚られる」は、断る意味ですよね?
A2. 直接的に断る言葉ではありません。
「憚られる」は断り文句としても用いられてはいますが、直接的に断る言葉ではありません。
「控えるのが適切だと考える」という姿勢を示す表現です。
♦︎Q3:「憚られる」と「遠慮する」を使い分ける基準は?
A3. 状況や相手との関係性、気持ちで判断を
「遠慮する」は一般的な辞退を表す一方で、「憚られる」には配慮や慎重な姿勢を示すニュアンスが含まれます。
そのときの状況や相手との関係性、自分の気持ちに応じて、適切なほうを使って◎。
「憚られる」には、心理的な「ためらい」が含まれる
「憚られる」は、相手や状況に配慮し「ためらわれる」「控えたほうがよいと感じる」というニュアンスを含む言葉です。
単純な「できない」とは大きく異なり、配慮や慎重な姿勢から、あえて行動を控えるニュアンスが強く含まれています。
そのため、ビジネスメールや公式なコメントなど、企業に丁寧な姿勢が求められる場面でもよく使われています。
日常のビジネスシーンでは、状況に応じて「差し控えます」「お答えいたしかねます」などの表現とも使い分けながら、相手や状況に配慮したコミュニケーションを心がけましょう。
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