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2026.03.30

トキとヘブン、ふたりが歩んだ日々の物語|『ばけばけ』最終週【ライター・朝ドラ子のあらすじ追っかけ!週間レビュー】

NHKの「連続テレビ小説」こと、「朝ドラ」。朝ドラ大好きなOggiスタッフが、その感想を自由気ままを語ります。ついに最終回、『ばけばけ』第25週をレポートしていきましょう!

「朝ドラウォッチャー」ライター・朝 ドラ子

ついに最終回! 朝ドラ『ばけばけ』今週の見どころと感想をレポ

ついに最終回を迎えた朝ドラ『ばけばけ』。ヒロイン・松野トキを演じるのは髙石あかりさん。「耳なし芳一」、「ろくろ首」、「雪女」──日本人なら誰もが知る怪談の数々を文学へと昇華した、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻、小泉セツがモデルです。怪談を愛する夫婦の、何気ない日常を描く物語。

朝ドラ大好きOggiチームきってのNHK「連続テレビ小説」ウォッチャー、ライター・朝 ドラ子が、最終週も『ばけばけ』にグッときたポイントを自由きままに語りたいと思います!

前回のレビューはこちら:時代の変化に「立ち尽くす」男。でも、また始めればいいんです|『ばけばけ』第24週

第25週「ウラメシ、ケド、スバラシ。」を振り返ります

センバツ高校野球実況アナウンサーの「朝ドラ受け」、最高すぎましたよね!? (C)Adobe Stock

静かに訪れた、八雲との永遠の別れ。「まだ火曜やぞ!?」と「あと3話しかない!」が入り混じり、ドラ子の心も揺れに揺れた最終週。とめどなく溢れるおトキちゃんの悲しみが、観ていて苦しくて…さらに、ここに来てまたジゴクみたいな展開が待っていました。そう、イライザ来訪です。

最初こそ、亡き八雲を和やかに弔う流れだったけれども。遺作『怪談』の話題になると雲行きが怪しくなり…これがおトキちゃんの願いをきっかけに執筆されたと知ったイライザは、デスクをこぶしで叩いて激怒! 怖すぎ。『怪談』は本国では全然売れていないし、八雲は作家として大事な時期だったのに、なんてもの書かせてくれたんだ、と。えええ〜。おトキちゃんは最愛の伴侶を失って悲しみに暮れているんだぞ、いくらなんでも今言うことか!?とドラ子は動揺しつつも、八雲の才能と成功を心から信じていたイライザの覚悟にも、衝撃を受けました。担当編集である以前に、本当に真剣に彼の作品の大ファンだったんだろうなと。

思えばイライザは、八雲に恋愛感情も抱いていたわけで。彼女が愛した、どこか周囲に壁を作っていた八雲を、おトキが変えてしまった。あまつさえ作風にまで影響を与えた──となれば、複雑な気持ちにもなるでしょう。だからといって、言っていいこととダメなことがあると思うけど! でも、そこで本音をさらけだすのがイライザという人なのです。怒りとともに流した涙に、彼女なりの喪失感の発露を感じずにいられません。やっぱり、憎めない人なんですよね。八雲がベストセラーを出せたのは、彼女がいたからこそ。そのことも忘れてはいけない。

…なんだけど、これはこれ、それはそれ。案の定おトキちゃんは「私が彼を縛っていたのだ」と深い深いショックを受けてしまいます。イライザ〜!(怒)ヒロインがずっと悲しい顔をしているじゃないの。あと2話しかないんだけど、どうしてくれんねん!?

あのときこうしていれば、もっとああしていれば。失った人が大切であればあるほど、後悔の念が湧いてくるものです。

いや〜でもさ、丈も言っていたけれど、八雲は本当はず〜っと『怪談』を書きたかったのではないだろうか。死に際の安心しきった顔からは、彼の人生に後悔なんて少しもないように感じました。それはきっと、「カクノヒト」としても。けれど一方で、作家本人が書きたいものが売れるとは限らない、その残酷な事実をあえて突きつけるのがまた、とても『ばけばけ』らしいなと思います。将来的に『怪談』はちゃんとベストセラーになるんだからさ、それを大々的に描いて「めでたし」感いっぱいにしたっていいのに…ううう。

去り行くイライザが最後に求めたのは、「おトキが八雲の回顧録を書くこと」。もはやイライザ本人もヤケクソ?? けれど実現したらきっと名作になるだろうと、彼女も心のどこかで予感していたのかもしれません。おトキちゃんは彼の「壁」を超えていった人なのだからね。

ドラ子はよく「本当の自分」ってどこにいるんだろう…などど、哲学的(?)なことを考えるんです。「自分はこういう人間」と思っていても、他人からは違うふうに見えていたりするじゃないですか。そのどっちがより「本当の自分」なんだろうな、などと。その答えはわからないけれど、関わった人の記憶の数だけ「その人」がいるのかもしれない、と最近は思います。何が言いたいかといいますと、最も近く、最も深く関わっていたおトキちゃんの瞳に映る八雲は、ものすごく純度の高い「本当のヘブンさん」だったんじゃないかなあって。

初めて会った日の震えた手、女中として奮闘した日々、ビア、スキップ、執筆する背中、怒りを爆発させる姿、夫婦の日常、並んでお散歩、そして、フロッグコート──ふたりが積み重ねた何気ないあれこれのなかにこそ、八雲がいる。生きている。そして語り続けることで、それはきっと永遠になる。『ばけばけ』ってそういう物語だったんだなあと。

リテラリーアシスタント・丈とともに少しずつ、おトキちゃんが紡いだ“回顧録”。それはいつしか『思ひ出の記』という一冊の本になります。自由で、ちょっと気難しくて、癇癪もちで、でも本当はとってもお茶目で、愛情深い、怪談のような寂しい物語を愛する、そんな八雲。それはずっと、おトキちゃんの視線の先にいる「ヘブンさん」だったんですね。そしてふたりの死後、『怪談』は世界中でベストセラーに。今度はふたりの作品を読んだ人の数だけ、トキとヘブンの人生が、鮮やかによみがえり続けるのでしょう。

スバラシ、最終週デシタ! 次週からは『風、薫る』がスタート、シマス

いや〜〜〜最後まで今作らしく、静かで、うらめしくて、でも愛に溢れた美しい作品でした。おおげさじゃない日常が、その積み重ねが、本当はなによりもスバラシ、なんですよね。まさにふたりの「思ひ出」を振り返るエンドロール、心震えました…。

それにしても、死後に作品が評価されるといっても、おもしろければ勝手にそうなるわけではないと思うんです。作品を大切に想う、遺された人々の尽力があってこそ。生前のおトキちゃん、息子たち、丈…きっと奔走したんだろうな。そこでイライザもがんばってくれてたら熱いな〜!なんて想像を膨らませています。

次週からはダブルヒロインのバディもの『風、薫る』が始まります。引き続き、朝 ドラ子の朝ドラレビューをよろしくネガイマス!

番組公式サイト

「朝ドラウォッチャー」ライター・朝 ドラ子

NHK「連続テレビ小説」(通称・朝ドラ)をこよなく愛するアラフォー。毎日退勤後に録画をじっくり観るのが日課。会議でのアツい朝ドラコメントが「天才的なウォッチャー」と編集長に認められ、この連載を開始。歴代ナンバーワン朝ドラは『スカーレット』(2019年度後期放送)。

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