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「度々申し訳ございません」の意味とニュアンス
まずは言葉の意味、ニュアンスを確認しておきましょう。正しく理解しておくと、使いすぎの危険にも気づきやすくなります。
「度々」は「たびたび」と表記するのも一般的で、“何度も”という意味、「申し訳ございません」は“大変申し訳ない”という意味の謙譲表現です。
つまり「度々申し訳ございません」は、「何度も迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ない」というニュアンスです。
「度々申し訳ございません」を使えるシーン

「度々申し訳ございません」は万能なフレーズではありませんが、ビジネスシーンではよく見かけます。
実務で用いるときには、相手に明確な負担が複数回発生しているかどうか? を基準に判断すると、失敗がありません。
よく用いられているシーンを見ていきましょう。
♦︎同じ依頼を再度お願いする場面
返信が来ていないために再確認をする場面や、以前にお願いした資料の再提出を求めるときなど、同じ依頼を再度行うときに適しているフレーズです。
すでに一度はお願いをしていて、さらに相手に作業や確認の手間がかかる条件が揃っていれば、「度々申し訳ございません」を用いて自然でしょう。
♦︎同じテーマで複数の修正が発生した場面
資料を修正して再送する際や、一度修正した資料に対してさらに修正を重ねて再送をするシーンなど、同じテーマで複数の修正が発生している場面でも、よく使われるフレーズです。
こちらが修正した資料を何度も送る場面でも相手には修正された資料を何度も確認する負担が生じることから、「度々申し訳ございません」と添えるのが一般的です。
♦︎短時間に連続で連絡している場面
メール送信や、追記の連絡、添付資料を忘れて再送… など、短時間に何度も連絡をしているときにも「度々申し訳ございません」が用いられます。
連続して連絡を入れて、相手に確認の手間をとらせてしまっていることへのお詫びのニュアンスが強く、目安としては1時間以内に2〜3通を送信する際に使うと自然でしょう。
なお、1通目と2通目が半日程度あいているならば“度々”は、やや違和感のあるニュアンスです。
使いがちだけれど…「度々申し訳ございません」が不適切な場面をチェック

うっかり使いがちだけれど、「度々申し訳ございません」は不適切になりやすい場面もあります。
間違えやすい場面をまとめました。
1. 1回目の連絡
2. 前回の連絡から1日以上経っている追記のメール
3. 返信のテンポが早いやり取り
初回の連絡に「度々」はそもそも不適切ですし、前回の連絡から時間が経っている場合も「度々」は不要でしょう。
また、相手からの返信が早くやり取りがスピーディなケースで1日に何度もメールを送ることがあっても、この場合は「度々申し訳ございません」を使うと不自然です。
「度々申し訳ございません」の注意点

「度々申し訳ございません」は、正しく使ってこそ誠実な印象を与える言葉。
そのため、使いどころには配慮が必要でしょう。
「度々申し訳ございません」を用いる際に気をつけたいことを整理します。
♦︎注意点:自分のミスならば謝って終わりにしない
「度々申し訳ございません」は謝罪の意味を含む言葉ですが、自分のせいで何度もやり取りが発生している事案について、ただ謝るだけで終わりにするのは絶対にNG。
もしも自分のミスのせいで相手に余計な負担をかけたのであれば、「度々申し訳ございません。今後は最終確認を徹底いたします」などと、同じミスを繰り返さないための対策も添えましょう。
♦︎注意点:定型文にはしない
角を立てない言葉を過剰に選ぶクセがついていると、必要のないときにまで謝ってしまいがち。
相手に再度の手間をかける話でもないときにまで「度々申し訳ございません」を多用していれば、“いつも謝っている人”といった不可解な印象を醸します。
「度々申し訳ございません」は、謝る理由があるときにだけ用いるようにしましょう。
♦︎注意点:目下にはなるべく避ける
「度々申し訳ございません」を部下や後輩など目下に使うのも間違いではありませんが、言葉のもつ重みのせいで、過剰な印象を与えがちなのも事実。
謝りすぎているイメージは頼りない上司にも映りやすいことから、目下に対しては別の言い回しを用いるほうが無難でしょう。
「度々申し訳ございません」の言い換え表現をマスター

謝りすぎている印象を避けるためにも、「度々申し訳ございません」の言い換え表現をマスターしておきましょう。
場面別にまとめました。
♦︎軽い修正や追記なら… 簡単な言葉でOK
「追記失礼いたします」
「補足させていただきます」
謝罪まで添える必要がないシチュエーションであれば、簡単な言葉で伝えれば問題ありません。
♦︎再確認が必要なら… 謝罪の言葉を省いてもOK
「重ねての連絡にて失礼いたします」
「再度のご連絡ありがとうございます」
相手が再確認する必要があるときでも、謝罪の言葉までは不要なシチュエーションであれば、「申し訳ありません」などの謝罪の言葉は避けましょう。
♦︎クッション言葉を入れたいだけなら… 配慮を示せるとOK
「お手数をおかけします」
「ご確認のほどお願いいたします」
やわらかさを出したいだけであれば、謝罪ではなく配慮を示す言葉で伝えましょう。
【FAQで解決!】アラサーの「度々申し訳ございません」への疑問にアンサー

アラサー世代が「度々申し訳ございません」に関して、ぶつかりやすい疑問にアンサー♡
迷ったときの参考にしてみてください。
♦︎Q1:上司へのメールで毎回「度々申し訳ございません」を使っています。もしかして、逆に失礼ですか?
A1:失礼ではありませんが、重すぎる可能性も。
たとえば午前中に資料を送って、15分後に誤字を見つけて再送するような場合には「度々失礼いたします」といった言葉でも十分でしょう。
相手が上司だから必ず送ると決めるよりも、「申し訳ございません」と謝罪を添えるのに適しているかどうかをケースバイケースで判断すると◎。
♦︎Q2:LINEでも使えますか?
A2:使えますが、相手との関係性によります。
LINEでやり取りをしているビジネス相手であれば、「度々申し訳ございません」を使っても不自然にはなりにくいでしょう。
一方、普段からカジュアルな会話をしている友人や同僚とのLINEだと、ビジネスモードのフレーズには違和感を生みやすいかも。
♦︎Q3:2回目だけでなく、3回目や4回目の連絡でも使えますか?
A3:短時間に何度も連絡をしているならば、使っても自然です。
3回目でも4回目でも、“度々”という言葉のニュアンスにふさわしいと思えるシチュエーションであれば「度々申し訳ございません」を使えます。
「度々申し訳ございません」は形式的に使う表現というよりも、何度も連絡をしてしまって申し訳ない… という気持ちを伝えるフレーズです。
「度々申し訳ございません」は上手に使いたいフレーズ
「度々申し訳ございません」は、丁寧かつ誠実な印象を与える一方で、使いどころを間違えると“謝りすぎ”の印象を強めるフレーズです。
基本的には複数回の負担や迷惑が発生しているときに使う表現ですから、単発の連絡には不向き。
相手にどの程度の負担をかけてしまうのかを考慮しながら使うと良いでしょう。
丁寧であることと謝罪をすることは別物ですので、適切なシチュエーションで上手に使っていきましょう◎。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。



