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ビジネスの現場では、自分の気持ちや感謝の意を適切に表現することが信頼関係を深める大切なポイントです。中でも「大変嬉しく思います」という表現は、喜びや感謝を丁寧に伝える言葉として広く使われています。
本記事では、この言葉の正しい意味や使い方、ビジネスシーンでの活用法をわかりやすく解説します。
「大変嬉しく思います」のビジネス現場での正しい使い方と表現の幅
「大変嬉しく思います」は、単なる感情の表現ではなく、相手への敬意や感謝を含んだフォーマルな言い回しです。
「大変嬉しく思います」とは?|基本の意味と特徴
「大変嬉しく思います」は、言葉通り、「非常に喜ばしく感じている」という感情を丁寧に伝える表現です。「~と思います」は、自分の考えや感情を表す丁寧語であり、そこに「大変」という強調の言葉が入ることで、喜びの度合いを強く示します。
この表現の大きな特徴は、フォーマルな場面でも使える丁寧さと、個人の感情を誠実に伝えるニュアンスを併せ持っている点です。ビジネスにおいては、喜びの感情を直接的に「嬉しい!」と表現するよりも、「大変嬉しく思います」と言うことで、相手に不快感を与えることなく、品格を保ちながら自分の感動や感謝を伝えることができます。

「大変嬉しく思います」が使われる主なシーン
この表現は、ビジネスにおいて以下のような多岐にわたる場面で効果的に活用できます。
目標達成や成功の報告を受けたとき
プロジェクトの成功、売上目標達成、高い評価を得た時など、ポジティブな結果を共有された際に、その成果に対する喜びや労いを伝える場面。
例:「皆様のご尽力により、目標を達成できたこと、大変嬉しく思います」
昇進や栄転、新たな役職への就任を打診・決定されたとき
自身のキャリアにおける喜ばしい出来事に対して、感謝と意欲を表明する場面。
例:「この度、〇〇の役職を拝命し、大変嬉しく思います」
ビジネスで「大変嬉しく思います」を使うときのポイント
「大変嬉しく思います」は、ビジネスにおいて非常に便利な表現ですが、使う相手や状況によって適切な配慮が必要です。相手に心からの喜びが伝わるよう、以下のポイントを押さえて活用しましょう。
上司・目上の人への使い方と配慮
上司や目上の方に対しては、「大変嬉しく思います」に加え、敬語表現をさらに整えた言い回しが望ましいでしょう。例えば「大変嬉しく存じます」や「心より嬉しく存じます」とすることで、より謙虚で丁寧な印象を与えられます。自分の感情を押しつけるような表現は避け、相手への敬意を込めて伝えることが重要です。
お客様・取引先に伝える場合のマナー
お客様や取引先向けには、適切な敬語とともに、感謝の気持ちを明確に表現することがポイントです。「このたびは、ご連絡をいただき大変嬉しく思います」や「貴重なお時間をいただき、誠に大変嬉しく思います」など具体的な内容を添えると誠実さが伝わります。
ビジネスライクになりすぎず、相手が心地いいと感じる表現を心がけましょう
就活や面接での表現例と注意点
【表現例】
「このような機会をいただき、大変嬉しく思います」
「貴重なご指導を賜り、大変嬉しく思っております」
【注意点】
就活や面接では、感情を適切にコントロールし、過度に感情的になるのを避けることが肝要です。また、自己主張が強すぎないよう、「思います」「存じます」などの謙譲表現で控えめに伝えましょう。単に「嬉しい」だけでなく、感謝や意欲が伝わる言葉を添えると効果的です。

メール・文書での活用|具体例と文例集
ビジネスメールや文書では、対面とは異なり、表情や声のトーンで感情を伝えることができません。だからこそ、「大変嬉しく思います」のような丁寧な言葉を適切に使うことで、文字情報だけでも相手に心からの喜びと感謝を届けることができます。
ビジネスメールでの活用例
「このたびは弊社の提案をご採用いただき、大変嬉しく思います」
「皆さまのお力添えで、無事目標を達成でき大変嬉しく存じます」
社内・社外向けメール文例
社内向け:「プロジェクト成功にあたり、多大なるご協力をいただき、大変嬉しく思います」
社外向け:「ご契約をいただきましたこと、大変嬉しく思います」
失礼にならない文末やつなぎ表現
「今後ともよろしくお願いいたします」
「引き続きご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます」
「心よりお礼申し上げます」
敬語・フォーマル度を高める言い換えバリエーション
「大変嬉しく思います」は万能な表現ですが、状況や相手によっては、さらにフォーマルな表現や、異なるニュアンスを持つ言葉に言い換えることで、より的確に気持ちを伝えることができます。
「嬉しく存じます」など上位敬語との違い
「嬉しく存じます」は「思います」の謙譲語で、より丁寧に自身の感情を表現します。ビジネスの正式文書や重要な対外的文面で好まれます。「存じます」には謙譲と丁寧さが含まれており、「大変嬉しく思います」よりも礼儀正しい印象を与えます。
カジュアル・フォーマル別の言い換え例
カジュアル:「とても嬉しいです」
ややフォーマル:「嬉しく感じております」
フォーマル:「大変嬉しく存じます」
間違いやすい表現と注意点は?
「大変喜ばしく思います」と混同する場合がありますが、「喜ばしい」は自分以外の出来事にも使えますので注意が必要です。また、感情を強調しすぎるとビジネス文脈では軽く見られる恐れがありますので気をつけましょう。
関連表現とよく使われる類語・フレーズ集
「大変嬉しく思います」と似た意味を持つフレーズを理解することで、あなたのコミュニケーションはさらに洗練されます。
感謝・労いを伝える表現との違い
「大変嬉しく思います」は「嬉しい」という個人の感情を伝える表現ですが、「感謝」や「労い」は相手の行動や努力に対する評価を伝える表現です。これらは異なる概念ですが、ビジネスシーンではしばしば同時に表現されます。
・「大変嬉しく思います」:自分の心が動かされた喜びを表現。
例:「プロジェクトの成功、大変嬉しく思います」
・「感謝いたします」:相手の行動や援助に対するお礼を表現。
例:「ご尽力いただき、心より感謝いたします」
・「お疲れ様でした」/「ご苦労様でした」: 相手の努力をねぎらう表現。
例:「連日の残業、お疲れ様でした」
これらの表現は、単独で使うだけでなく、組み合わせることでより深いメッセージを伝えることができます。
例:「皆様のご協力により目標達成できたこと、大変嬉しく思います。心より感謝申し上げます」

「ありがたく思います」「心から嬉しく思います」などの使い方
「大変嬉しく思います」に加えて、以下のような表現も効果的です。
「ありがたく思います」
感謝の気持ちが強く込められた「嬉しい」の表現です。相手の厚意や配慮に対して喜びと同時に感謝を示す際に用います。
例:「この度のご配慮、大変ありがたく思います」
例:「貴重なご意見を頂戴し、大変ありがたく思います」
「心から嬉しく思います」
「大変嬉しく思います」よりもさらに、偽りのない、純粋な喜びであることを強調したいときに使います。真摯な気持ちを伝えたい場面で有効です。
例:「皆様の温かいお言葉に、心から嬉しく思います」
例:「長年の夢が叶い、心から嬉しく思います」
「大変光栄に存じます」
相手からの評価や機会を名誉に感じていることを伝える、非常に丁寧な表現です。特に目上の方や重要な場面で使われます。
例:「このような賞を賜り、大変光栄に存じます」
例:「この度の大役、大変光栄に存じます」
状況別・相手別に使える類語・関連表現
「大変嬉しく思います」の代わりに、あるいは組み合わせて使える表現を、状況や相手に応じて使い分けましょう。
【ポジティブな結果や成果に対して】
・「喜ばしい限りです」
・「感無量です」
・「期待以上の結果に感謝いたします」
【相手の支援や協力に対して】
・「大変助かります」
・「心強い限りです」
・「お心遣い、誠にありがとうございます」
最後に
「大変嬉しく思います」は、感情を品よく包み込み、ビジネスのあらゆる場面で活用できる万能な表現です。大切なのは、その場の背景や相手との関係性に合わせて言葉を整えること。メールや面接など、今日から意識して使えば、あなたの文章や話し方はより洗練され、好感度も高まるでしょう。
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執筆
武田さゆり
国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。



