何かとモヤモヤ、イライラ、プチ鬱ぎみ、と落ち着かない春先の情緒。春の体は「気」の流れのコントロールがポイントです。
モヤモヤ、イライラを改善するふたつのキーワード
東洋医学では、春は「気」や「血」の巡りが滞りやすくなる季節としています。血のコントロールや情緒を司る「肝」の機能を養う、ふたつの食材キーワードをお教えします。
「香りの良いもの」が気の巡りをスムーズに
ハーブティー、菊花茶、ジャスミンティーなど、香りのあるお茶は気の滞りを取り除く働きがあります。胸や喉のあたりがつかえて苦しい、風邪でもないのに乾いた咳が続く、などと言った症状にも。お茶だけでなくアロマオイルなども効果的。自分の好きな香りを取り入れて、リフレッシュ。
「酸っぱいもの」が春の疲労感に効く
「疲れた時は酸っぱいものを」とよく言いますが、薬膳でも同様。栄養学的にはクエン酸の効果に近いですが、酸っぱいものは春先に弱りやすい「肝」の機能を養い、血の巡りをスムーズにし、疲労感・だるさを改善します。梅の酸っぱさや、もちろんお酢の酸っぱさも◎。
酸っぱくて香りの良い柑橘類は春にぴったり!
酸っぱさと香りの良さ、両方を併せ持つ柑橘類は春にぴったりの味覚。レモン・ライム・オレンジ・グレープフルーツなど、不調を感じた時に取り入れて。「肝」の疲れは目に現れやすいので、目の疲れを感じたら柑橘類やフルーツを。ブルーベリーやクコの実もオススメです。
大木さと子
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。日本中医学院(旧・国立北京中医薬学大学日本校) 卒。普段はメーカー勤務、よく食べよく飲むOL。ふだんメシをアップするinstagramにて、薬膳の情報も発信中。