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推し活が「浪費」ではなく「自己投資」である3つの理由

アラサー世代の推し活は「浪費」と捉えずに「自己投資」であると考えることもできます。
その理由を、詳しく見ていきましょう。
♦︎理由1:推し活は「感情のリセット」と「行動エネルギー」をくれるから
推し活の魅力は、心を動かす“熱量”にあります。
ライブやイベントで感じる高揚感やSNSで共感を得る喜びは、仕事への活力を生み出すもの。一見すると「消費」に見える推し活でも、実は“感情のリセット”と“行動エネルギー”の補給という形で、自己投資につながっています。
推しの努力や発言から刺激を受けて「私も頑張ろう!」と前向きな気持ちが自然と湧き上がってくれば、仕事への集中力やチャレンジ精神を支える“モチベーション源”と言えるでしょう。
♦︎理由2:“推し”からビジネスマインドを学べるから
推しの姿勢や努力には、ビジネスのヒントが詰まっていることも。彼らや彼女らの成功を支える継続力や推しの発信を観察することを通じて、自分のキャリアの方向性が見えてくる場合もあります。
また、推しの姿に憧れ「自分も、誰かに影響を与えられる存在になりたい!」と向上心をもてるならば、それも推し活による成果でしょう。
知らないうちに推しからビジネスマインドを学んでいるアラサーも多く、推しはキャリアを支える存在でもあるのです。
♦︎理由3:推し活が「人間関係のスキル」を磨くから
推し活を通じて得られるのは、推し本人からの感動や癒しだけではありません。
ファン同士の交流やイベントでの出会いを通じて「共通の話題で盛り上がる力」や「適切な距離感で関係を築く力」も自然と身につきます。
また、SNS上での発信や情報共有でも相手の立場を考えた言葉選びやタイミングの見極めが求められるので、コミュニケーションスキルのトレーニングの場でもあります。
これらのトレーニングは、職場での人間関係づくりやチームでの協働にも大いに役立つものです。
推し活が育てる「継続力」と「メンタルマネジメント」がビジネスで役立つ

実は推し活には、ビジネスでも役立つ“自己成長の要素”が多く隠れています。
推し活がどのように「継続力」と「メンタルマネジメント力」を育て、キャリアアップにつながるのか?といった視点から、継続力とメンタルマネジメントへの効果を解説します。
♦︎推し活によって「続ける力」が鍛えられる
推し活は、チケット応募や遠征のスケジュール管理、情報収集など意外とタスクが多い活動です。つまり長く推しを応援し続けるには、計画性と粘り強さが不可欠。
これはまさに、ビジネスで成果を出すうえでも重要なスキルです。
多くのタスクを楽しみながら継続できる人には、自然と“やり抜く力”が身についていきますから、これこそが推し活によって鍛えられる「継続力」であるとも言えるでしょう。
♦︎感情を整える「メンタルマネジメント力」が身につく
推し活では、良いニュースも悪いニュースも受け止める力が必要。推しが活動休止をしたり思うように活躍できなかったりする時期があっても、ファンは応援を続けます。
このような応援を続ける過程で養われる“心の切り替え力”は、仕事でも役立ちます。
推しを通じて“見守る忍耐力”や“気持ちの切り替え方”を学ぶ機会になり、ビジネス視点ではメンタルマネジメントの実践をしていると言えるでしょう。
推し活が磨く「コミュニケーション力」と「共感力」も侮れない

推し活が本格化してくると、ファン同士の交流にも頻繁に参加する人が少なくありません。
ファン同士の交流をビジネス視点で紐解くと、年齢も職業も超えた人間関係におけるトレーニングの機会。相手を尊重しながら意見を交わすスキルも磨かれます。
推し活によって「コミュニケーション力」と「共感力」が磨かれる背景を解説します。
♦︎推し活コミュニティが“対話力”を育てる
ファン同士の交流は年齢も職業も超えた人間関係のトレーニングで、相手を尊重しながら意見を交わすスキルが磨かれます。
また、推し活の現場ではSNS上やイベント会場で多様な人々と出会うことから、相手の考えを受け入れつつ自分の意見を伝える“対話力”も自然と鍛えられます。
これこそが、ビジネスシーンで活かされる“対話スキル”。職場のチームコミュニケーションにも直結する技術です。
「相手に寄り添う伝え方」や「タイミングを読む力」など、推し活で得た感覚をビジネスでうまく活用できれば、人間力も育っていきます。
♦︎信頼構築につながる“共感力”が芽生える
推し活で育まれる“共感力”は、仕事においては信頼構築に役立つスキルに。
推しの頑張りや葛藤に共感して「支えたい!」と熱意をもつことは、他者を理解するトレーニングにも通じます。
他人の気持ちを想像して寄り添う姿勢が身につけば顧客対応やチームマネジメントにも役立ちますし、職場での人間関係もスムーズに進むでしょう。
推し活を通じて養われる感受性は、キャリアにおいて大きな武器となり得るのです。
推し活が「セルフブランディング」の練習になる

推し活は「趣味」や「娯楽」として捉えられがちですが、実はビジネスの世界で注目される“セルフブランディング”の力を養う絶好の機会でもあります。
推し活が「セルフブランディング」の練習になる理由を、3つの視点から解説します。
♦︎SNS発信で「魅せ方」と「言葉選び」が磨かれる
推しへの愛を表現するために、写真を加工したり投稿文を工夫したりするうちに「どうすれば伝わるのか」を自然と意識するようになります。これはまさに、ビジネスにおけるプレゼン力やコピーライティング力に通じるスキル。
また、炎上しない言葉選びや見る人の共感を呼ぶ表現を身につけると、オンライン上での自己表現力が格段に向上します。
つまり推し活のSNS投稿は、“自分の見せ方”における練習になっているのです。
♦︎「好き」を通して自分の価値観が明確になる
推し活を続けるうちに「自分はどんな人に惹かれるのか」「何を大切にしたいのか」といった価値観がクリアになっていきます。
これは、自己理解やキャリアの方向性を考えるうえでとても重要な要素。推しの姿勢や努力を見て共感したり憧れたりする体験を通じて、自分の強みや理想像も明確になります。
つまり、ビジネスシーンで自分をどう打ち出すか?という問いへのヒントを得る体験につながっているのです。
♦︎「見られる意識」が自己プロデュース力を高める
推し活では、イベントやSNS上での交流を通じ「自分が、他人からどう見られているか?」を意識する機会が増えます。
ファッションや言葉遣い、オンラインでの立ち振る舞いなど、“自分の印象”をマネジメントする感覚も自然と身についていきます。
自分をどう表現すれば信頼や好感を得られるかを体感的に学ぶ機会にも恵まれるので、仕事でも使えるセルフブランディングの基本を習得しやすくなるのです。
推し活は、アラサー女性のキャリアを支える“感情の資産”
推し活は浪費ではなく、自分を前進させるエネルギー。継続力や共感力、発信力などキャリアに直結するスキルが磨かれるチャンスです。
“推しがいる”ということは、自分の中に情熱の軸があるということ!
アラサー世代が仕事を楽しみながら自分らしく輝き続けるためにも、推し活は“人生の自己投資”における選択肢のひとつと言えるのではないでしょうか。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。



