働く30歳からの、初めてのBAR
「職場の憧れの先輩が通っているという、非日常空間。いつか私も夜な夜なひとりカウンターでお酒を飲んでみたい。でもお酒の知識やお作法が…」——なんていう心配は今は無用。新しい世界に、この春、飛び込んでみましょう。

撮影したのは… BAR WATERSHED(バー ウォーターシェッド)

スタンダードカクテルに加え、フルーツなどフレッシュな素材を用いた〝ミクソロジー〟カクテルが得意なバー。ウイスキーも豊富。正統派の落ち着きがあり、かつ堅苦しくない空間で、女性客も多い。
【SHOP DATA】
東京都港区赤坂6-4-20 赤坂ヴィラージュ201
TEL:03-6441-0699
営業時間:18:00~27:00(L.O.26:30)
休日:日・第3土/チャージ¥1,000/喫煙可

この日いただいたのは「自家製苺ソーダのハイボール」¥2,750。いちごをしぼってろ過したジュースに炭酸ガスを注入し、ウイスキーを割ったもの。※フルーツを使ったカクテルは時期によって変動あり。
Oggi専属モデル・古畑星夏がバーテンダーさんに根掘り葉掘り! 初心者のためのバーの基礎知識&楽しむコツ
「大人のたしなみとして、バーに足を踏み入れてみたい! でも、どんなふうに過ごせばいいのか、わからない…」そんな読者を代表して、古畑星夏が現役バーテンダーの角田剛兵さんを直撃! 素朴な疑問に答えていただきました。

BAR WATERSHED オーナーバーテンダー・角田剛兵さん
横浜・東京のバーで基本技術、フルーツカクテル、ミクソロジーカクテルなどを習得。’18年に開業。カクテルコンペティションで入賞多数。
Q. ドレスコードはありますか?
「神経質にならなくてOK! 会社帰りのスニーカーやリュックでも大丈夫です。ただし、肌の露出が極端に多い服や、ビーチサンダルなどカジュアルすぎる装いは居心地が悪いかも? ホテルのバーは多少ドレッシーなほうが、気分がアガると思います」(角田さん・以下同)
Q. バーってなんだか「ハードルが高い」のですが…
「東京・銀座などを中心に、富裕層の〝社交場〟として進化を遂げた日本のバー文化。〝非日常感〟が味わえるのが醍醐味ですが、重厚な店内でカウンター越しにバーテンダーと相対するのは、緊張するのもわかります(笑)。近年はカジュアルな街場のバーも増えているので、テーブル席もあるような、比較的広めのお店から始めてみては?」

Q. 費用はどれくらいみておけばいい?
「東京のバーなら、スタンダードカクテルで1杯¥1,000~2,000、フルーツを使ったカクテルは¥3,000くらいまでが相場。店によってチャージやサービス料が加算されます。メニューがない昔ながらのバーもあるので、最初は、料金をネットで公開している店を選ぶのが安心ですね」
Q. オーダーするときのポイントは?
「遠慮せずできるだけ具体的に、バーテンダーに相談してみてください。アルコールの強さ、甘めorさっぱりめ、ふだん飲んでいる/苦手なお酒などを伝えるのがオススメ。そして、一度飲んだカクテルはできるだけ覚えておいて! 『前回飲んだコレより、今回はもう少しさっぱり』などと相談でき、好みの幅が広がってさらに楽しめますよ」

Q. 何人くらいで行くのがベストですか?
「カウンターは基本的にふたり、テーブル席があれば4人までが妥当。大人数だとつい大声で盛り上がってしまい、ほかのお客さまが落ち着けないことがあるので。バーテンダーひとりで切り盛りしているお店だと、カクテルを提供するのに、お待たせしてしまう懸念もあります」
Q. ロングカクテル/ショートカクテル、の違いは?
「飲み切るまでの時間による分類です。大きめのグラスで氷や炭酸を用い、長時間楽しめるのがロング。小さいグラスで氷なし、短時間で飲み切りたいのがショート。好みを伝えるのにも便利な言葉です。かつては『ショートのほうがアルコール度数が高い』のが原則でしたが、最近はバーごとのオリジナルカクテルも増え、一概には言えません」

Q. 「あちらの方から」って知らない人からごちそうされること、本当にあるの?
「そういったオーダーがないことはないですが(笑)、トラブルを避けるため当店では基本的にお断りしています。デート中のカップルの男性から『彼女に強いお酒を』とオーダーされても、女性の表情を読んで、こっそり薄めにつくることも。そういった気を利かせて、店内を心地いい空間に保つのもバーテンダーの仕事のうちなんです」
Q. お酒が強くなくても楽しめますか?
「ノンアルコールカクテルが充実しているバーは、今後もっと増えるでしょうし、通常のカクテルを『弱めにつくってほしい』とバーテンダーに相談していただくのも◎。お店としては3杯くらい飲んでいただけるとうれしいですが(笑)、サクッと1杯で切り上げてもOKです」

Q. スマホで撮影して、SNSにアップしてもいい?
「撮影NGのバーは少数派だと思いますが、撮る前にひと声かけていただけると安心。また、1杯のカクテルを10枚以上など、過剰な撮影は場の雰囲気が乱れるので、控えていただけるとありがたいです。ほかのお客さまが写り込まないようにするのも、最低限のマナーです」
Q. ほかにも、気をつけたほうがよいマナーはありますか?
「バーはみなさんと一緒に、心地のよい空気をつくり上げていただく場。ほかのお客さまがゆっくりお酒を飲んでいるのにカタカタとPC作業をしたり、音を出して動画を見たり、お酒のボトルを勝手に触ったりするのはマナー違反です。また、繊細なグラスも多いので、乾杯のときは相手の方とグラスを合わせず、少し上げるくらいにとどめて」

シャツ¥30,800(マルティニーク ルミネ横浜〈マルティニーク〉) 肩に巻いたカーディガン¥15,000(バナナ・リパブリック) スカート¥12,000(PLST) バッグ¥41,800(銀座かねまつ6丁目本店〈銀座かねまつ〉) 靴¥59,400(PIMENTÉ〈NEBULONI E.〉) 時計¥28,600(ピークス〈ロゼモン〉) ピアス¥23,100(ショールーム ロイト〈ニナ・エ・ジュール〉) 〝サローネ サーティ〟のブレスレット¥12,100・〝モニス〟のリング¥217,800(フォーティーン ショールーム)
マルティニーク ルミネ横浜 TEL:045-440-5758
バナナ・リパブリック
PLST TEL:0120-990-240
銀座かねまつ6丁目本店 TEL:03-3573-0077
2025年Oggi6月号「さあ、今宵あのBARの扉、開けてみませんか?」より
撮影/河内 彩 スタイリスト/伊藤舞子 ヘア&メイク/久保フユミ(ROI) モデル/古畑星夏(Oggi専属) 構成/酒井亜希子・渋谷遥夏・武居時子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp
Oggi編集部
「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。
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