コーヒーはずっと“ブレンド一択”のあなたへ
基本的にコーヒーは好き。カフェでコーヒーを飲むことも、コンビニでコーヒーを買うことも、自分で豆を買ってきて淹れることもある。でも、コーヒーの銘柄を見ても、それがどんな味がするのかほとんど区別がつかない。飲むのは結局「いつものブレンド」一択……そんな人も多いのでは。
でも、コーヒーの味の違いがわかったら、いまよりおいしく淹れられたら…… きっと1杯のコーヒーを飲む時間がもっと楽しくなるはず!
ー-そう語るのは、会社員からいきなりコーヒーの世界チャンピオンになり、今は「コーヒーの伝道師」をつとめる粕谷哲さん。
そこで、粕谷哲さんの著書であり、“コーヒー”という身近なようでいて実はよくわからない存在を、わからない人目線でわかるように解説した「コーヒーのことがなんとなくわかった気になる」コーヒーの入門書『図解 コーヒー一年生』(サンクチュアリ出版)から、コーヒーの選び方や、自宅でおいしく淹れるコツを解説!
全10回にわたって、書籍より一部引用・再編集してお届けします。
前回の記事>>スタバ・ドトール系のコーヒーを再現するなら… 「豆選び」と「淹れ方」はこれが正解!
コーヒーの味のバランスに影響する「焙煎度」
豆を買ってきて、飲んでみるとなかなかおいしいと思う。でも後日、お店に行ったとき、なんの豆だったか忘れている。そのくり返し。一体なにをやっているんだろう?
……まさに僕がそんな感じでした。
たしかに、コーヒーのパッケージって、商品名? 国名? 豆の名前? 一体なにが書かれているのかわかりにくいから、なかなか記憶に残らないものです。
そこでまずは「焙煎(ロースト)度」について知りましょう。
ところで、そもそもコーヒーでいう「おいしい」とは一体なんでしょうか。コーヒーの味は主に「苦味」「酸味」「コク」「後味」で構成されていて、このバランスが良かったら、きっとあなたは「おいしい」と感じているはずです。
そしてその味のバランスに、めちゃくちゃ影響するのが「焙煎度」になります。焙煎とはコーヒーの味や香りを引き出すために、コーヒー生豆に熱を加えて、煎ること。
その加熱時間と温度によって、だんだん浅煎りから深煎りへと変わっていきます。浅煎りのうちは酸味が強く、深煎りになるにつれて苦味とコクが出ます。浅煎りは「フルーティー」とも言われますし、深煎りは「飲みごたえがある」とも言われます。
この焙煎度がぱっと見でわかるよう、コーヒーのパッケージにはたいてい8段階の表示があるのです。
・酸味グループ。酸味に魅了された人向け。
ライトロースト/浅煎り/薄くて超酸っぱい系
シナモンロースト/浅煎り/超フルーティー
・バランスグループ。一般的な選択範囲。
ミディアムロースト/中浅煎り/いい感じ
ハイロースト/中煎り/ちょい重みが出てくる
シティロースト/中深煎り/苦め
・深煎りグループ。ガツンといきたい人向け。
フルシティロースト/深煎り/濃くて苦い
フレンチロースト/深煎り/超濃くて苦い
イタリアンロースト/深煎り/鬼濃くて苦い
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次回は、この焙煎度の違いを踏まえて、選び方について解説していきます。
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TOP画像/(c)Adobe Stock
『図解 コーヒー一年生』粕谷哲(著) 山田コロ(イラスト)/サンクチュアリ出版
長年、毎日コーヒーを飲んでいる。外ではブラックコーヒー、家でも自分でコーヒーを淹れて飲むくらい。でも飲むのは結局「いつものブレンド」一択。
なぜなら、それ以外になにを選べばいいのか、全然よくわからないから。(…でも、本当はもうちょっとコーヒーに詳しくなりたいかも)
そういう人のためにこの本は生まれました。
どうしたら「コーヒーの違い」を楽しめる人間になれるのか。
下町の人気バリスタが、ゆるいマンガと図解を使って、これでもかというほどわかりやすく解説していきます。
この本を読めば、
★スーパー、コーヒー量販店、コーヒー専門店、どこでも、
パッケージを見て、“なんとなく“コーヒーを選べるようになる。
★ブラジル、グアテマラ、エチオピア……など、
産地を見れば、“なんとなく“味の想像がつくようになる。
★豆のレベルに合わせて、一番かんたんに、
“なんとなく“おいしく淹れる方法がわかる。
ようになることをお約束します。