ちゃんと食べているつもりでも、栄養の“摂り”こぼしをしている可能性が!
米ワシントン大学などの研究によると、昨今、野菜や果物の栄養価が数十年前と比べて減っているという。
その背景のひとつとして考えられるのが、農作物の品種や収穫量の増加。それにより土壌から吸収できる栄養分が減り、土壌を消耗させているのだとか。さらに、温暖化による悪影響も!
そのため私たちが毎日野菜や果物をしっかり食べているつもりでも、実は栄養が不足している可能性があるのです。
そこで書籍『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます!』より、最新の調理科学をもとにした、栄養価をアップさせてお得に食べるコツを紹介。
物価高が続く今こそ、買った食材は賢く扱って栄養の“摂り”こぼしなしを目指して!
【トマト】皮と種を除いてしまうと9割栄養ロス!
赤い色素の中に高い免疫力アップの効果を秘めたトマト。
口当たりが悪くなるからと皮を湯むきしたり、種子を取り除いたりする調理法もありますが、栄養的には大ゾンなのです。
特にトマトの皮には全体の部位の中でも最も多くのリコピンが含まれているため、ここを取り除くだけでも8割の栄養を失ってしまうことに。
また、種子や胎座(種子を守っているゼリー部分)にもアミノ酸をはじめとした栄養が豊富。皮と種子を取り除いたトマトの栄養は、全体の1 割程度になってしまいます!
トマトの栄養を守る切り方
トマトはお尻から伸びる白い線に沿って、一列に種子が並んでいます。切る時にはこの白線の上を避け、間を切るようにするのがおすすめ。
種子と胎座を収めている果肉の部分に包丁が当たるため、種子と胎座に含まれている栄養が流出するのを防ぐことができるのです。
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TOP画像/(c)Adobe Stock
『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます!』(東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 監修/世界文化社)
科学的エビデンスでわかった! 目からウロコの最新「ソンしない食べ方のコツ」大事典
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