目次Contents
ジャケットとブレザーの違い【スタイリストが解説】
上の写真は左側がジャケットで右側がブレザーなのですが、どこが違うか、わかりますか? 知っているようでなかなか正確に答えられないジャケットとブレザーの「違い」やジャケットの種類について、スタイリスト・城長さくらさんに聞きました。
ボウタイブラウスなら、ジャケットスタイルが親しみやすく♡
「金ボタン付きネイビーブレザー」の最新コーデ4|ボクシィなシルエットなら休日も活躍♡
ジャケットは丈の短いはおりの総称
「ジャケットは『上着』を指す言葉。コートより薄手で丈の短い上着全般をさして使われます」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
「ジャケットの丈は腰丈から尻丈くらいが一般的。それより短いはおりはブルゾンと呼ばれています。デザイン的にはジャケットがかっちりしたイメージなのに対し、ブルゾンはノーカラーのカジュアルなタイプが主流。丈やデザインによって使い分けら れていますが、ブルゾンもジャケットの一種です」
ブレザーはジャケットの一種
「ブレザーはジャケットの中でも、金属製のボタンやエンブレム付き、紺や黒の無地タイプといった特徴があるもの。ただし、その解釈はブランドによって異なります」
一般的に私たちが「紺ブレ」と呼んでいる、トラッドな雰囲気のテーラードジャケットを思い浮かべるとブレザーのイメージが湧くのではないでしょうか。色は紺だけでなく黒や白の場合もありますが、金属ボタン付きというのが大きな特徴です。
華やぎカラーは差し色にも!「ピンクカーディガン」で着回し3コーデ
スーツとの違い
「ジャケットは上着単体をさしますが、スーツはテーラードジャケットのようなきちんとした場面でも着れるジャケット+パンツやスカートを主にさします」
同素材の生地でつくられたセットアップであることがポイントで、ジャケット+ボトムにベストが加わることもありますし、ノーカラージャケットの場合もあります。
きれいめハンサムな【外勤派】の5日間通勤コーデ|スーツなどマストアイテム5着を着回し!
ジャケットとブレザーのコーディネート的違い
「ジャケットはビジネスシーンで使えるようなきちんとした印象のコーディネートに適したアイテム。一方ブレザーは、デニムやトレンドのバレルパンツに合わせてオフィスカジュアルに着こなしたり、パーカ合わせで休日カジュアルを楽しんだり。大人が着ることでカジュアルの幅が広がるアイテムです」
ジャケットの特徴・種類
ジャケットは丈の短い上着全般をさすので、そのバリエーションはとっても豊富。ここからは、その代表的なアイテムを紹介します。
1. テーラードジャケット
通勤でも活躍するかっちりとした襟付きデザインのジャケット。きれいめに着られるものが多いですが、スーツ地のようなかっちりとした生地やよりカジュアルな生地、チェック柄、コーデュロイなど、使われる生地や柄は多岐に渡ります。トレンドによってシルエットも変化するため、タイトなものからゆるっとはおるオーバーサイズまでさまざまなタイプがあります。
2. ノーカラージャケット
襟なしジャケットのこと。定番のテーラードジャケットよりもややリラクシーな雰囲気が漂います。素材によってかなり印象が変わりますが、ツイード素材やパイピングデザインのものが多く、上品でエレガントな着こなしが得意。
3. ツイードジャケット
上品でエレガントな印象のツイードジャケット。今シーズンはやや長め丈のゆるっと着られるタイプが豊富。逆に丈が短いとコンサバ感が強くなります。こちらのツイードジャケットは、切りっぱなしのフリンジ風のデザインもあいまって、こなれ感たっぷり。レタードカットソーやお茶目なバッグなど、カジュアルなものを差し込むとより、小洒落た雰囲気に!
【ツイードジャケット】はこう着る! カジュアル選びがポイントです♡
4. ダウンジャケット
ダウン(水鳥の羽毛や羽根毛)を詰めたアウター。ダウンにはたっぷりと空気を含む性質があるため、保温性が高く冬でも暖かいのが特徴的。黒やグレートいったダークトーンはもちろん、ビビッドカラーや写真のようなペールカラーなどカラーもさまざま。上半身にボリュームが出るため、タイトスカートのようなすっきりとしたボトムを合わせると、バランスよく着こなせます。
5. ミリタリージャケット
ミリタリー=軍隊の、軍人のという意味からもわかるように、元々は軍人が着ていたジャケットのこと。陸軍、海軍、空軍それぞれに適したデザインのジャケットがありました。今では、一般的にカーキやベージュなどのアースカラーを使った、ポケット付きのジャケットを「ミリタリージャケット」と呼んでいます。カジュアル感の強いアイテムなので、ロングスカートやきれいめ小物といった女性らしいアイテムをどこかに取り入れるのが、大人っぽく着こなすコツ。
至急手に入れたい「白&ニュアンスベージュ」のきれいめ派向けスニーカー4選
6. ライダースジャケット
元々はバイクに乗るときに着るジャケットのこと。レザー素材のものが多く、防風性に優れているのが大きな特徴。ハードな印象になりがちなので、フレアスカートやワンピースに合わせたり、ヒール靴を選んでフェミニンな要素をプラスして着こなすのがおすすめです。
あなただけのライダースジャケットがビューティフルピープルで作れる! カスタムイベントが阪急うめだ店で開催
ブレザーの特徴
ジャケットの1種であるブレザーですが、どのようなデザイン的特徴や着用目的があるのか、見ていきましょう。
1. ややカジュアル感がある
「フォーマルなテーラードジャケットに比べて、ややスポーティさやカジュアル感のあるデザインが多めです」
1. 金属ボタン
「ゴールドやシルバーの金属製ボタンが付いているのが特徴的。女性のファッションでよく取り入れられる紺ブレには、ゴールドボタンがよく使われています」
2. エンブレム
「学校の制服や航空会社の制服などでよく見かける、パッチポケットの上に付いたエンブレムもブレザーならではのデザイン。ただし、普段私たちが着るブレザーには、エンブレムがないものも多いですね」
3. フランネル生地
「元々はフランネル生地でつくられることが多かったようですが、今ではウールなども増え、用いられる生地はさまざま」
4. 制服やユニフォームで使用されることが多い
「制服やスポーツのユニフォームなどに使用されることも多いブレザー。オリンピックの代表選手が式典でお揃いのブレザーを着ている姿も印象的ですよね。ブレザーには、統一感や団結感を出すという目的もあります」
5. 紺や黒が一般的
「普段私たちが着るブレザーや制服などは、紺や黒が使われることが多め。一方、スポーツの式典などでは、白や赤といったパッと目を引くカラーが使われる場合が多いようです」
お洒落なジャケットコーデ11選
ジャケットとブレザーの違いがわかったところで、きちんと感を重視したお洒落なジャケットコーデをピックアップ。きれいめだけれど地味見えしない、着こなしのコツが詰まっています。
- 白ジャケット×カーディガン×クルーニット×スカート
- フェイクレザージャケット×ニット×パフィースカート
- ビッグジャケット×シャツ×ピンクタイトスカート×キャップ
- ベージュジャケット×ビスチェ×デニムパンツ×黒リュック
- 黒ジャケット×タートルネックニット×パンツ×シルバーの地金アクセ
- ブラウンジャケット×タートルネックニット×黒スカート×ベビーピンクバッグ
- ベージュジャケット×ニット×パンツ
- 黒ジャケット×デニム×赤シューズ
- グレージャケット×カーディガン×ロゴTシャツ×スカート
- ウールテーラードジャケット×Tシャツ×スカート
- ツイードジャケット×タートルネックニット×スカート
白ジャケット×カーディガン×クルーニット×スカート
襟付きカーディガンとクルーニットは、パープルとブラウンの間のような表情のある色。希少性の高いFINX COTTONを限界まで高密度に織り上げた素材の白ジャケットをはおってかっこよく。
フェイクレザージャケット×ニット×パフィースカート
パフッと肉厚なハリ感素材にドットが浮き出る、立体感のあるフレアスカート。メンズライクなフェイクレザージャケットで正反対のテイストをぶつけて、今どきの甘辛ミックスを完成させて。
トレンドのパフィースカートで〝フェミニンなのにモード〟を実践!
ビッグジャケット×シャツ×ピンクタイトスカート×キャップ
スモーキーピンクのタイトスカートに、グレーのビッグジャケット。真逆のテイストをMIXすることで、ひねりの利いた装いに。ジャケットのインにライトグレーのシャツをはさみ、奥行きを出したのもポイント。
ベージュジャケット×ビスチェ×デニムパンツ×黒リュック
上品なジャケットスタイルも、黒リュックを背負うといつもと違って見える。タートルネック×デニムなど、きれいめとカジュアルさのバランスが絶妙。
黒ジャケット×タートルネックニット×パンツ×シルバーの地金アクセ
品よく華やかなジャケットコーデ。ベーシックな薄手のタートルニットには、マットに輝くシルバーの地金アクセでモードな華やぎをプラス。華奢なチェーンでもしっかりとエッジが利くY字のロングネックレスは、今シーズン注目のトレンドアイテム。
ブラウンジャケット×タートルネックニット×黒スカート×ベビーピンクバッグ
コクのあるブラウンのグラデーションを黒で締めてほどよくクールに。ピンクを少量取り入れて、地味見えを回避して。
ベージュジャケット×ニット×パンツ
小物までシンプルだと、コンサバな印象に陥りがちなジャケットスタイル。アクセやバッグ、靴までこだわって、装い全体のイメージを変化させたい。
黒ジャケット×デニム×赤シューズ
赤を取り入れたタフでトラッドなコーデ。上質でマニッシュなジャケットとデニムを自分に引き寄せる決め手には、ピンクより白より、断然赤がいい。
グレージャケット×カーディガン×ロゴTシャツ×スカート
カジュアルMIXでも、ハンサムジャケットとグレー効果できちんと感は損なわれない。
ウールテーラードジャケット×Tシャツ×スカート
ウールテーラードの堅い印象が苦手、という人は、優しげなミルキーベージュを選んでみて。オフ白のニットタイトやファーバッグで品のいいかわいげを加えれば、フェミニンな好印象に仕上がる。
ツイードジャケット×タートルネックニット×スカート
千鳥格子のモノトーンツイードは鮮やかなグリーンタートルを合わせて、クラシックなムードに。たっぷりとしたシルエットを選ぶのが、垢抜けて見せるコツ。
お洒落なブレザーコーデ10選
ブレザーを取り入れた、こなれた休日向けスタイルを厳選しました。着こなしがストイックになりすぎないようにデニムやスウェットなどで上手くハズすのが着こなしのコツ。
- 黒ブレザー×チェック柄ワンピース
- 紺ブレザー×ボーダートップス×イエローのサンダル
- 紺ブレザー×ロゴTシャツ×ブルーデニム
- 紺ブレザー×ネイビーニット×インディゴデニム
- 紺ブレザー×きれい色ニット×カットソー×グレーパンツ
- 紺ブレザー×水色シャツ×ニットパンツ
- 紺ブレザー×ベアトップ×ネイビーデニム
- 紺ブレザー×肩掛けスウェット×タンクトップ×ハーフパンツ
- 紺ブレザー×デニムパンツ×アニマル柄パンプス
- 紺ブレザー×白カットソー×ライトブルーデニム
黒ブレザー×チェック柄ワンピース
キャメル地にグリーンやボルドーのラインを施した細かなチェック柄が品よく映えるワンピース。ゴールドボタン付きのテーラードジャケットを肩掛けして、トラッドな気分を謳歌。
紺ブレザー×ボーダートップス×イエローのサンダル
定番としてシーズンをまたいで活躍してくれるネイビージャケット。カジュアルな細いピッチのボーダートップスをINにもってくると、程よく力の抜けた印象に仕上がる。足元は赤ではなく変化球の黄色でより爽やかなトリコロールに。
紺ブレザー×ロゴTシャツ×ブルーデニム
バレル型のブルーデニムに、クラシカルなブレザーをはおれば、カジュアル上級者のイメージを確約。甲深フラット靴でこなれ感を強調したい。
きれいめ派こそ、パンツの更新をさぼっちゃダメ!「今どき感」で選ぶならこの二択!
紺ブレザー×ネイビーニット×インディゴデニム
テーパードシルエットのデニムスタイルをぐっときれいめに寄せてくれる紺ブレザー。ゆとりのあるサイズ感をチョイスすることで、肩の力の抜けたジャケットスタイルが叶う。
紺ブレザー×きれい色ニット×カットソー×グレーパンツ
ベーシックな紺ブレも、ビッグシルエットで今どきに更新。ボーダーや肩に掛けたきれい色ニットで、“きちんと見え”で終わらないお洒落を楽しんで。
働く私たちの定番ブランドでつくる、大人のステディ名品コーデ6選
紺ブレザー×水色シャツ×ニットパンツ
オックスフォードシャツとニットパンツなど、遊び心あるコーデも、紺ブレをはおればすんなりきまる。ジャケットの洒脱なトラッド感を楽しんで。
「金ボタン付きネイビーブレザー」の最新コーデ4|ボクシィなシルエットなら休日も活躍♡
紺ブレザー×ベアトップ×ネイビーデニム
ジャケット、ベアトップ、デニムと、ネイビーのワントーンでまとめて。紺ブレのかっちり感が、全体を程よく引き締める。
「金ボタン付きネイビーブレザー」の最新コーデ4|ボクシィなシルエットなら休日も活躍♡
紺ブレザー×肩掛けスウェット×タンクトップ×ハーフパンツ
ネイビージャケットの正統派トラッドな雰囲気はハーフパンツ合わせで今っぽく。ネイビーの安心感のおかげで、ボトム丈も冒険できる。
紺ブレザー×デニムパンツ×アニマル柄パンプス
トラッドな紺ブレにブルーデニムを合わせた定番コーデ。上半身をネイビーで固めて、ネイビー~ブルーのトーンを意識するだけでひと味違うデニムスタイルに。足元にはスパイシーなレオパード柄をON。
紺ブレザー×白カットソー×ライトブルーデニム
細身テーパードデニムでアップデートした紺ブレ×トラッドな王道スタイル。ローファーで軽快に仕上げるのがポイント。
定番ミディアムブルーデニムを細身テーパードにシフトするなら? テイスト別着こなし3選
最後に
ジャケットとブレザーのおすすめコーデを紹介しました。ジャケットは丈の短いはおりの総称で、ビジネスシーンで使えるようなきちんとした印象のコーディネートに適したアイテム。一方ブレザーは金属製ボタンが付いているのが特徴で、休日など大人カジュアルスタイルに適したアイテムです。デザインがとにかく豊富なので、T.P.O.に合わせてアイテムを使いわけ、いろいろなシーンで活用してみて。
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでお洒落に味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。お洒落のヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。