目次Contents
◆本記事内にある商品は、すべて過去のOggi本誌の記事から再編集しています。現在はお取り扱いのないものがございますので、メーカーへのお問い合わせはご遠慮ください。
ジャケットとブレザーの違い【スタイリストが解説】
上の写真は左側がジャケットで右側がブレザーなのですが、どこが違うか、わかりますか? 知っているようでなかなか正確に答えられないジャケットとブレザーの「違い」やジャケットの種類について、スタイリスト・城長さくらさんに聞きました。
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ジャケットは丈の短いはおりの総称
「ジャケットは『上着』を指す言葉。コートより薄手で丈の短い上着全般をさして使われます」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
「ジャケットの丈は腰丈から尻丈くらいが一般的。それより短いはおりはブルゾンと呼ばれています。デザイン的にはジャケットがかっちりしたイメージなのに対し、ブルゾンはノーカラーのカジュアルなタイプが主流。丈やデザインによって使い分けら れていますが、ブルゾンもジャケットの一種です」
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ブレザーはジャケットの一種
「ブレザーはジャケットの中でも、金属製のボタンやエンブレム付き、紺や黒の無地タイプといった特徴があるもの。ただし、その解釈はブランドによって異なります」
一般的に私たちが「紺ブレ」と呼んでいる、トラッドな雰囲気のテーラードジャケットを思い浮かべるとブレザーのイメージが湧くのではないでしょうか。色は紺だけでなく黒や白の場合もありますが、金属ボタン付きというのが大きな特徴です。
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スーツとの違い
「ジャケットは上着単体をさしますが、スーツはテーラードジャケットのようなきちんとした場面でも着れるジャケット+パンツやスカートを主にさします」
同素材の生地でつくられたセットアップであることがポイントで、ジャケット+ボトムにベストが加わることもありますし、ノーカラージャケットの場合もあります。
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ジャケットとブレザーのコーディネート的違い
「ジャケットはビジネスシーンで使えるようなきちんとした印象のコーディネートに適したアイテム。一方ブレザーは、デニムやトレンドのバレルパンツに合わせてオフィスカジュアルに着こなしたり、パーカ合わせで休日カジュアルを楽しんだり。大人が着ることでカジュアルの幅が広がるアイテムです」
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ジャケットの特徴・種類
ジャケットは丈の短い上着全般をさすので、そのバリエーションはとっても豊富。ここからは、その代表的なアイテムを紹介します。
テーラードジャケット
通勤でも活躍するかっちりとした襟付きデザインのジャケット。きれいめに着られるものが多いですが、スーツ地のようなかっちりとした生地やよりカジュアルな生地、チェック柄、コーデュロイなど、使われる生地や柄は多岐に渡ります。トレンドによってシルエットも変化するため、タイトなものからゆるっとはおるオーバーサイズまでさまざまなタイプがあります。
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ノーカラージャケット
襟なしジャケットのこと。定番のテーラードジャケットよりもややリラクシーな雰囲気が漂います。素材によってかなり印象が変わりますが、ツイード素材やパイピングデザインのものが多く、上品でエレガントな着こなしが得意。
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ツイードジャケット
上品でエレガントな印象のツイードジャケット。今シーズンはやや長め丈のゆるっと着られるタイプが豊富。逆に丈が短いとコンサバ感が強くなります。こちらのツイードジャケットは、切りっぱなしのフリンジ風のデザインもあいまって、こなれ感たっぷり。レタードカットソーやお茶目なバッグなど、カジュアルなものを差し込むとより、小洒落た雰囲気に!
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ダウンジャケット
ダウン(水鳥の羽毛や羽根毛)を詰めたアウター。ダウンにはたっぷりと空気を含む性質があるため、保温性が高く冬でも暖かいのが特徴的。黒やグレートいったダークトーンはもちろん、ビビッドカラーや写真のようなペールカラーなどカラーもさまざま。上半身にボリュームが出るため、タイトスカートのようなすっきりとしたボトムを合わせると、バランスよく着こなせます。
ミリタリージャケット
ミリタリー=軍隊の、軍人のという意味からもわかるように、元々は軍人が着ていたジャケットのこと。陸軍、海軍、空軍それぞれに適したデザインのジャケットがありました。今では、一般的にカーキやベージュなどのアースカラーを使った、ポケット付きのジャケットを「ミリタリージャケット」と呼んでいます。カジュアル感の強いアイテムなので、ロングスカートやきれいめ小物といった女性らしいアイテムをどこかに取り入れるのが、大人っぽく着こなすコツ。
ライダースジャケット
元々はバイクに乗るときに着るジャケットのこと。レザー素材のものが多く、防風性に優れているのが大きな特徴。ハードな印象になりがちなので、フレアスカートやワンピースに合わせたり、ヒール靴を選んでフェミニンな要素をプラスして着こなすのがおすすめです。
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ブレザーの特徴
ジャケットの1種であるブレザーですが、どのようなデザイン的特徴や着用目的があるのか、見ていきましょう。
ややカジュアル感がある
「フォーマルなテーラードジャケットに比べて、ややスポーティさやカジュアル感のあるデザインが多めです」
金属ボタン
「ゴールドやシルバーの金属製ボタンが付いているのが特徴的。女性のファッションでよく取り入れられる紺ブレには、ゴールドボタンがよく使われています」
エンブレム
「学校の制服や航空会社の制服などでよく見かける、パッチポケットの上に付いたエンブレムもブレザーならではのデザイン。ただし、普段私たちが着るブレザーには、エンブレムがないものも多いですね」
フランネル生地
「元々はフランネル生地でつくられることが多かったようですが、今ではウールなども増え、用いられる生地はさまざま」
制服やユニフォームで使用されることが多い
「制服やスポーツのユニフォームなどに使用されることも多いブレザー。オリンピックの代表選手が式典でお揃いのブレザーを着ている姿も印象的ですよね。ブレザーには、統一感や団結感を出すという目的もあります」
紺や黒が一般的
「普段私たちが着るブレザーや制服などは、紺や黒が使われることが多め。一方、スポーツの式典などでは、白や赤といったパッと目を引くカラーが使われる場合が多いようです」
【季節別】お洒落なジャケットコーデ12選
ジャケットとブレザーの違いがわかったところで、きちんと感を重視したお洒落なジャケットコーデをピックアップ。きれいめだけれど地味見えしない、着こなしのコツが詰まっています。
▶▶春夏コーデの場合
半袖ジャケット×黒タンクトップ×黒スカート
黒シアージャケット×キャミソール×柄パンツ
イエロージャケット×Tシャツ×キャメルスカート
短丈グレージャケット×ベアトップ×ハイウエストグレーパンツ
リネン素材のジャケット×白カットソー×白パンツ
ツイードジャケット×ニット×ドロストスカート
半袖ジャケット×黒タンクトップ×黒スカート
構築的な半袖ジャケットでモノトーンも女らしい旬顔に。半袖だから叶う大げさではないパフ袖や、丸みのあるフロントカットなど、女性らしい曲線美を描いた立体的なシルエット。この上品なオーラが、タイトな着こなしに華を添える。
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黒シアージャケット×キャミソール×柄パンツ
ジャケットは体に張りつかない硬めの素材&オーバーシルエットで、体のラインをぼやかし、ほっそり見せてくれる。だからこそ、インナーはできるだけミニマルにまとめるのがポイント。ダークトーンなら、露出の多いインナー合わせも目立ちにくく涼感抜群!
イエロージャケット×Tシャツ×キャメルスカート
少しクールなキャメルを、ジャケットでフレッシュに。柔和なイエロージャケットは、キャメル〜ブラウンと合わせ、キリっと辛口に。
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短丈グレージャケット×ベアトップ×ハイウエストグレーパンツ
クールな面持ちのグレージャケットは、取り外しができる袖フリル付きで、コンパクトながら主役級の華やかさ。そのほかは限りなくシンプルに、すとんと落ちるハイウエストパンツを合わせるだけでもこんなにもサマになる。
リネン素材のジャケット×白カットソー×白パンツ
肩パッドの入ったショルダーがつくり出す程よいオーバーシルエットと大きめのピークドラペルがマニッシュな雰囲気を醸し出すジャケット。上質なアイリッシュリネンを使用しているので、きれいな光沢感もポイント。トップスとパンツは白で合わせて爽やかに。
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ツイードジャケット×ニット×ドロストスカート
スポーティなドロストスカートでツイードジャケットの真面目さをくずして、ギャップの光る着こなしに。ツイードはフリンジのデザインでキレ味よく。
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▶▶秋冬コーデの場合
グレーテーラードジャケット×ピンクシャツ×デニムパンツ
ツイードジャケット×白シャツ×チノパン
グレンチェック柄ジャケット×ポロニット×ギャザーフレアスカート
チェック柄ジャケット×白シャツ×タートルニット×ベロアスカート
ネイビージャケット×白シャツ×肩に掛けたパープルニット×デニムパンツ
ツイードジャケット×Gジャン×白ニット×ツイードパンツ
グレーテーラードジャケット×ピンクシャツ×デニムパンツ
“ピンク慣れ”していない人でも着こなしやすい、ダスティピンクのシャツ。大きめのポインテッドカラーや比翼仕立てのフロントデザインもシャープで「甘くないピンク」を軽々と実現。端正なグレーのテーラードジャケットを重ねたら、ワンランク上の通勤スタイルが完成する。
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ツイードジャケット×白シャツ×チノパン
きちんと感のあるツイードジャケットだからこそ、あえてチノパンでドレスダウンし今年っぽく。ピンクショルダーでチアフルなムードを添えて。
特別扱いしがちなジャケットも、チノパン合わせならデイリーに着られる♡
グレンチェック柄ジャケット×ポロニット×ギャザーフレアスカート
ポロニット×ギャザーフレアスカートの白のワントーンを、ハンサムなジャケットで辛口にシフト。
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チェック柄ジャケット×白シャツ×タートルニット×ベロアスカート
チェックジャケットできちんと感はキープしつつ、中の白シャツの袖をバサっと折り返したり、襟をジャケットから出すなどラフに見える小ワザを効かせて。ジャケットと丈感が同程度なので、あえて裾を出している着こなし方も新鮮。ダークオレンジのタートルニットとベロアスカートで深みのあるブラウン系トーンにまとめて。
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ネイビージャケット×白シャツ×肩に掛けたパープルニット×デニムパンツ
肩に掛けたニットとシャツのストライプでラベンダーを投入。知的なネイビージャケットに瑞々しい華やぎが加わり、印象に残る着こなしに。華やかな色香が持ち味のラベンダーでピリッと小粋に。
ツイードジャケット×Gジャン×白ニット×ツイードパンツ
ショートコート感覚で着られて、レイヤードも楽しめるメンズのジャケット。オーバーサイズをセットアップで着て、さらにGジャンでラフな表情を加えて「トラッド=まじめ」という先入観を崩す。ブローチやスカーフで相反するクラシカルなエッセンスを盛り、とことんボーダレスで高感度な着こなしに。
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【季節別】お洒落なブレザーコーデ11選
ブレザーを取り入れた、こなれスタイルを厳選しました。着こなしがストイックになりすぎないようにデニムやロゴトップスなどで上手くハズすのが着こなしのコツ。
▶▶春夏コーデの場合
紺ブレザー×オレンジリブニットワンピース
黒ブレザー×ベージュワイドパンツのオールインワン
紺ブレザー×ロゴカットソー×ラベンダーピンクのワイドパンツ
紺ブレザー×ボーダートップス×白パンツ
紺ブレザー×ロゴTシャツ×ブルーデニムパンツ
紺ブレザー×オレンジリブニットワンピース
鮮やかなオレンジニットワンピースも、ゆるめのダブルブレストジャケットで面積を抑えると、オフィスでも気負いなく着られるスタイルに。
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黒ブレザー×ベージュワイドパンツのオールインワン
ワークウエアをモチーフにしたようなデザインのオールインワンに、トラッドな黒ブレをはおってかっこいい大人スタイルに。オールインワンの、首をスッと長く見せてくれる開襟効果でルーズに見えすぎないのがうれしい。
指名買いしたい!アンクレイヴ ホワイトの大人めオールインワン
紺ブレザー×ロゴカットソー×ラベンダーピンクのワイドパンツ
トラッドな紺ブレは、クールなラベンダーピンクパンツと相性抜群。程よくコーデを引き締めつつ、大人っぽい雰囲気に仕上がる。
紺ブレザー×ボーダートップス×白パンツ
定番としてシーズンをまたいで活躍してくれるネイビージャケット。カジュアルな細いピッチのボーダートップスをINにもってくると、程よく力の抜けた印象に仕上がる。足元は赤ではなく変化球の黄色でより爽やかなトリコロールに。
紺ブレザー×ロゴTシャツ×ブルーデニムパンツ
バレル型のブルーデニムに、クラシカルなブレザーをはおれば、カジュアル上級者のイメージを確約。甲深フラット靴でこなれ感を強調したい。
きれいめ派こそ、パンツの更新をさぼっちゃダメ!「今どき感」で選ぶならこの二択!
▶▶秋冬コーデの場合
黒ブレザー×チェック柄ワンピース
紺ブレザー×Tシャツ×ボーダーニット×白スカート
紺ブレザー×ピンクのリブニットカーディガン×白ワイドパンツ
紺ブレザー×きれい色ニット×カットソー×グレーパンツ
紺ブレザー×ハイゲージニットパンツ
紺ブレザー×水色シャツ×ニットパンツ
黒ブレザー×チェック柄ワンピース
キャメル地にグリーンやボルドーのラインを施した細かなチェック柄が品よく映えるワンピース。ゴールドボタン付きのテーラードジャケットを肩掛けして、トラッドな気分を謳歌。
紺ブレザー×Tシャツ×ボーダーニット×白スカート
さらっとした質感の紺ブレは初秋から大活躍。軽やかなアイテムと合わせつつ、質感や色で秋を演出して。
「金ボタン付きネイビーブレザー」の最新コーデ4|ボクシィなシルエットなら休日も活躍♡
紺ブレザー×ピンクのリブニットカーディガン×白ワイドパンツ
クラシカルなかっこよさがある紺ブレは、発色のいいピンクカーディガンを合わせることで、着こなしが格段にアップデートされる。ネイビージャケット×白パンで今っぽいトラッドコーデに仕上げて。
華やぎカラーは差し色にも!「ピンクカーディガン」で着回し3コーデ
紺ブレザー×きれい色ニット×カットソー×グレーパンツ
ベーシックな紺ブレも、ビッグシルエットで今どきに更新。ボーダーや肩に掛けたきれい色ニットで、“きちんと見え”で終わらないお洒落を楽しんで。
働く私たちの定番ブランドでつくる、大人のステディ名品コーデ6選
紺ブレザー×ハイゲージニットパンツ
紺ブレザー×ハイゲージニットパンツで、粋なセットアップ風な装いに。しなやかなニットパンツにパンチを効かせるには、厚底のハイテクスニーカーが正解。スニーカーのおかげで、ジャケットコーデが大人カジュアルに仕上がる。
紺ブレザー×水色シャツ×ニットパンツ
オックスフォードシャツとニットパンツなど、遊び心あるコーデも、紺ブレをはおればすんなりきまる。ジャケットの洒脱なトラッド感を楽しんで。
「金ボタン付きネイビーブレザー」の最新コーデ4|ボクシィなシルエットなら休日も活躍♡
最後に
ジャケットとブレザーのおすすめコーデを紹介しました。ジャケットは丈の短いはおりの総称で、ビジネスシーンで使えるようなきちんとした印象のコーディネートに適したアイテム。一方ブレザーは金属製ボタンが付いているのが特徴で、休日など大人カジュアルスタイルに適したアイテムです。デザインがとにかく豊富なので、T.P.O.に合わせてアイテムを使いわけ、いろいろなシーンで活用してみて。

監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでお洒落に味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。お洒落のヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。