働く私たちの「キャリア見本帖」
これまでになく女性の働き方の自由度が高まっている今、どのようなキャリアや生き方をしていけばいいのか悩む方も多いはず。これからの働き方のヒントになるように、多種多様なキャリアを歩む方々を紹介します。
転職でキャリアチェンジをした3人にインタビュー
今回は、転職を機に新たなキャリアをスタートさせた3名をピックアップ! それぞれの転職の仕方や転職後のライフスタイルにも注目です。
【越境転職】アパレルから人材派遣会社へ
これまで培ったスキルを生かしつつ、転職前の仕事とは異なる業種や職種に転身する越境転職。これまでの経験や職務にとらわれず、新たな領域やキャリアに挑戦できます。
▲衛藤静佳さん(35歳/リクルートスタッフィング・キャリアサポーター)
◆Work History
22歳:大手アパレルメーカーに入社し販売職に
34歳:リクルートスタッフィングに転職。派遣スタッフの就業サポートを担当。
コロナ禍を機に、アパレルから人材派遣会社に転職。週末、家族と過ごす時間が増えました
「子供が小学校に上がる前に、シフト制の販売職から土日休みの仕事に移りたかったのが転職のきっかけ。事務職などを検討するうち、私がやりたいのは『自分の提案でその人をより魅力的にする』お手伝いだと気づき、求職者の就業をサポートする今の仕事に。
未経験の業種に不安もありましたが、会話のスキルや相手のニーズを捉える力など、接客業で培ったスキルが生きたのは発見! PCに慣れるまでは苦労しましたが… (笑)。今は時短勤務ですが、ゆくゆくは家族との時間も大切にしながら、自分らしいキャリアを模索していきたいです」
PCスキルは転職後に習得
【Iターン転職】自分から希望して、縁もゆかりもない福岡に
都会生まれの人が地方に移住することを指すIターン転職。パートナーの転勤や、好きな街への移住などで地方でのキャリアを築く女性も多数!
▲我妻茉優さん(27歳/広告・法人営業)
◆Work History
22歳:東京でコーチング会社に就職。コーチと法人営業を兼務
26歳:現在の広告会社に転職。福岡支社への配属を希望し、法人営業を担当
マネジメント職とプライベートの充実を目指して福岡へ!
「前職のクライアントであるマネジメント層の方たちに刺激を受け、『私もメンバーの育成を担いたい。よりスピーディにその目標に到達するには?』と考えて転職を決意。自分から希望して、縁もゆかりもない福岡に来ました。
転職時に面談してくれた上司の下で働きたい、小規模な事業所のほうがチャンスが早く回ってくるのではないか、という仕事上の理由だけではなく、学生時代に旅行した九州が好きだったこと、駐車場代が比較的安くて車を持ちやすい、といったプライベートな目論見も(笑)。入社1年ですが、成長の手ごたえを感じています」
【リファラル転職/社会人インターン】会社との相性を確かめられる安心感
英語で推薦、委託という意味の「リファラル」。主に従業員による紹介から人材を採用する手段です。企業が求める人材に合う人を見つけやすく、日本でも導入する企業が増加中。
▲中川由貴さん(36歳/音声プラットフォームVoicy・経営企画/コーポレートチームリーダー)
◆Work History
25歳:公認会計士資格を取得後、監査法人に就職
29歳:旅行系ベンチャーに転職、経営企画を担当。Voicyの立ち上げにボランティアとして携わる
31歳:人材系ベンチャーに転職、会計・財務を担当
32歳:Voicyに正社員として転職
新卒時代の職場の先輩が立ち上げたスタートアップでボランティア→正社員に
「Voicyの創業者・緒方憲太郎はかつて同じフロアの他部署所属で、よく話をする先輩でした。Voicy立ち上げ当初に声をかけられたのは、私の仕事ぶりを評価してというより、会社のカルチャーが私に合いそうだったから。
とはいえ、当時は私のお給料を払う余裕がなくて、ひとまずボランティアを。3年後、改めて社員に誘われ入社しました。
リファラル転職だと社員との面談もカジュアルに設定できて、どんな人と一緒に働くのか、入社前から相性を確かめられるのがいいですね。元同僚たちと連絡を取り合っておくと、思いがけずリファラル転職につながるかもしれませんよ」
スタートアップ関連の音声配信を5年前からフォロー
創業当時から手伝っていたので社内カルチャーも熟知
2023年Oggi10月号「働く私たちの『キャリア』見本帖」
イラスト/石 明子 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部