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【スタイリストが解説】ドレープとは?
ワンピースやスカート、パンツなど、いろいろなアイテムに使われているドレープデザイン。エレガントに着こなしたり、あえてカジュアルに取り入れたり。コーディネートに奥行きを出してくれるドレープ(drape)について、スタイリスト・城長さくらさんに聞きました。
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デザインの特徴
「布を垂らしたときに出る緩みやたるみ、ヒダのことをドレープと呼びます。動きや生地によってドレープの出方が変わる、特徴的なデザインです」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
ドレープには元々、「布で覆う」「優雅にまとう」といった意味があり、そこから、たっぷりとした生地をまとったときにできる自然なたるみをファッションではドレープと呼ぶようになりました。ドレスのようなエレガントなスタイルに多く使われていた技法ですが、今では、ワンピースやブラウスなどデイリー使いする服にも多く取り入れられています。
ギャザー、タック、プリーツとの違い
ギャザー、タック、プリーツは人工的につくり出したヒダですが、ドレープは自然にできたもの。見た目は似ていますが、匠の手や機械によって生み出されたものか、生地の質感から自然に生まれるものか? という違いがあります。
【ギャザー】
ギャザーのは「寄せ集める」といった意味があり、布を縫い縮めてヒダをつくる技法のことを指します。
【タック】
生地を折りたたみ縫うことで立体的に見せる技法がタック。たっぷりとした生地をキュッと寄せることでヒダが生まれます。ふんわりとした緩やかなヒダが特徴的。
【プリーツ】
ヒダをいくつもつくり、固定させることで立体感を出す技法がプリーツ。同じヒダでも折山がしっかりしているところがタックとの大きな違い。
ドレープ性のあるアイテムをチェック
ドレープの意味や特徴を理解したところで、どんなアイテムにこの技法が使われているのか見ていきましょう。
ITEM1:ワンピース
生地を贅沢につかうことによって生まれる自然なドレープを楽しめるワンピース。「ハリのある素材感のものが多く、エレガントな印象になるのが特徴です。長袖やノースリーブなど、デザインはさまざま」
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ITEM2:スカート
スカートの中でも、ドレープはボリュームのあるミディ丈やロング丈のスカートに見られることが多い傾向に。「ワンピース同様少しハリのある素材感のものが多く、ドレープデザインが入ることで、フェミニンまたはモードな印象になります」
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ITEM3:Tシャツ
ドロップショルダーやフレンチスリーブのような、肩の切り替えラインがないゆったりとしたTシャツに多いデザイン。「やわらかいカットソー素材だとドレープがきれいに出やすく、きれいめに着られます」
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ITEM4:パンツ
滑らかな素材やたっぷりとしたワイドシルエットパンツに多く見られます。「カットソーやツルッとしたサテン素材のパンツはドレープが美しく出るのでおすすめ。リラクシーな雰囲気を楽しめますね」
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【2023年最新】ドレープデザインを上手に取り入れるポイント
自然なたるみやうねりが女らしさを表現してくれるドレープ。コーディネートに取り入れることによって、フェミニンさやリラックス感を演出していきましょう。城長さんに3つのポイントを伺いました。
POINT1|エレガントさを加えたいときに活用
「ドレープの効いたトップス、スカート、ワンピースなどはコーディネートにエレガンさをプラスしてくれます。一方、デザインによっては老けて見えてしまうこともあるので、色味やアイテム選びは慎重に!」
POINT2|パンツで取り入れて大人カジュアルを堪能
「ドレープパンツは素材によって印象が変わります。やわらかい素材ならリラックシーに、ハリのある素材ならモードな印象に。ここ数年人気の、サテンやベロア素材のパンツで取り入れて、大人のリラックススタイルを楽しむのもおすすめです」
POINT3|体系カバーにも◎!
「ドレープが入ることで体のラインを拾いにくくなります。また、ドレープによる視覚効果で気になるパーツを目眩しすることもできるため、体型カバーにもよさそうですね」
【アイテムごとの着こなし】おすすめコーデを厳選
最後に、女らしいワンピースやリラクシーなパンツなど、アイテム別のおすすめスタイルをご紹介します。写真下のリンクをTAPして、さらにコーディネートを見てみて。
ワンピース|シルクのリッチなドレープで、視線を縦に流して
なめらかで適度な厚みのある上質シルク。ウエストの切り替えギャザーでたっぷりとドレープが流れ、視線を縦へと誘導する。
「ワンピース」で“着やせ”も“映え”も叶えるなら、リッチなドレープ感が鍵!
ブラウス|ビッグカラーのドレープが女っぷりをUP!
艶のあるゆったりとしたブラウスに濃いめデニムを合わせた、洒落感たっぷりなワントーンスタイル。エレガントな光沢ブラウスとカジュアルなデニムを組み合わせることで、辛口ベーシックを今っぽく更新!
スカート|シアースカートの自然なドレープで軽やかに
厚手のニットやロングブーツを合わせた量感コーデも、シアー素材の柄スカートを合わせれば一気に軽やかに。動くたびにふわっと揺れるスカートが、美しいドレープを生み出す。
パンツ|縦に入ったドレープが際立つセミフレアシルエット
シャーベットブルーのパンツは、上質なサテン素材のセミフレアシルエット。ルーズすぎない程よいゆとりと、ウエストゴムのイージーさを感じさせないリッチなたたずまいが魅力。
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【季節ごとの着こなし】おすすめコーデを厳選
透け感のある薄手素材から厚みのあるしっかりとした素材まで、生地によっても表情を変えるドレープの、季節に合わせた着こなしをお届けします。
春|とろみのあるボウタイブラウスで透明感のある着こなしを
透け感のある生地でやわらかい印象に。とろみと透け感のあるコットンシルクの生地がまろやかな雰囲気に導いて。肩の力を抜いて着られるリラクシーなシルエットはかっちりとしたパンツ合わせでメリハリを。
夏|遊び心の効いたアシンメトリーなデザイン
斜めに入ったギャザーや自然なドレープがワンピースに立体感をもたせてくれる。透けそうで透けない薄手のとろみ素材がフェミニンな印象に導いて。大ぶりバッグやハットでアクセントをつければ、リゾートスタイルにも最適。
「ワンピース」で“着やせ”も“映え”も叶えるなら、リッチなドレープ感が鍵!
秋|こっくりネイビーのサテンスカートで大人度を上げて
カジュアルなロゴスウェットも、ドレープの美しいサテンスカートを合わせれば一気に女らしく。ゼブラ柄バッグやジャケットを加えて、カジュアルスタイルを大人っぽく更新。
冬|ドレッシーなワンピースをスニーカーで外してこなれ見せ!
着るだけで即きれいめコーデが叶う、フィット&フレアワンピース。ドレープの効いたエレガントなデザインとギャップのあるスウェット生地は、カジュアルなスニーカーとも好相性。
最後に
エレガントな印象のドレープも、カジュアルアイテムで取り入れたり、スニーカーやスウェットを合わせることでデイリーにも活躍! とことん女らしく着こなしたり、カジュアルMIXしたり、いろいろなコーディネートを楽しんでください。
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。
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