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この記事のサマリー
・日常会話では、「籍を入れる」は婚姻届を提出して法律上の婚姻関係を成立させることを指す表現として用いられます。
・本来は戸籍に入ることを意味する語で、結婚の意味では日常的な表現として広く用いられています。
・婚姻届には2人と成年の証人2名の署名が必要で、押印は任意とされています。提出前に確認しましょう。
結婚の準備を進めるなかで、婚姻届の提出について気になる人も多いでしょう。しかし、実際に手続きをするとなると、「籍を入れる手続きって何がいる?」「どこで籍を入れる手続きをするの?」「絶対に籍を入れないといけないの?」など、わからないことだらけかもしれません。
籍を入れるには、さまざまな手続きや準備が必要です。スムーズに手続きを終えるためには、前もって準備をしておくことが大切。ぜひ、この記事を準備の参考にしてくださいね。
「籍を入れる」とは?
まずは意味から確認していきましょう。
意味
「結婚するなら、籍を入れないといけない」と思う人も多いでしょう。「籍を入れる」「入籍」は、日常的には結婚を指す表現として使われますが、本来の意味とは異なります。
辞書では「入籍」について、以下のように説明していますよ。
にゅう‐せき〔ニフ‐〕【入籍】
[名](スル)
1 すでにある戸籍に入ること。生まれた子が父母の戸籍に入る、養子縁組によって養父母の戸籍に入るなど。
2 俗に、男女が婚姻届を出して新しい戸籍を作り、そこに入ること。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
本来「入籍」とは、すでに存在する戸籍に別の人が入ることを指します(子の出生や養子縁組など)。初婚の二人が結婚する場合、法律上は「新戸籍の編製(へんせい)」となり、親の戸籍から抜けて二人で新しい戸籍を作る形をとります。
そのため、厳密には「籍を入れる(入籍)」という表現は正しくありませんが、現在は慣用句として広く使われていますよ。
とは言え、「籍を入れる=結婚」というイメージはかなり浸透しています。意味もしっかり伝わりますから、それほど気にしなくていいでしょう。
籍を入れない場合は、事実婚になる
結婚はするけれど、婚姻届を出さないというカップルもいます。この場合は「事実婚」と呼ばれ、法律婚とは異なります。
事実婚であっても、健康保険の被扶養者認定などで、一定の要件を満たせば配偶者として扱われる場合があります。ただし、利用できる制度や必要書類は、勤務先や保険者、自治体などによって異なりますよ。
籍を入れる手続きについて解説
ここからは、籍を入れる手続きについて解説します。籍を入れる手続きでは、婚姻届と本人確認書類を用意します。なお、戸籍証明書等の添付は、提出先や戸籍の状況によって異なります。それぞれの書類について、見ていきましょう。
もっとも重要なのは、婚姻届
婚姻届とは、婚姻(結婚)を法的に成立させるための書類です。婚姻届を出さないと、法的に夫婦とは認められません。
婚姻届の用紙は、市区町村の窓口で入手できます。また、自治体のウェブサイトなどから様式をダウンロードできる場合もあります。市区町村により取り扱いが異なるため、事前に確認しましょう。最近では、カラフルな婚姻届もたくさん登場しました。婚姻届は、基本的には無料ですが、有料で販売されているものもあります。
婚姻届は、消えない筆記具で記入します。鉛筆や消せるボールペンは避けましょう。押印は任意であり、押印しないことを理由に受理されないわけではありません。記入方法や訂正方法は、提出先の市区町村に確認してください。
また、自治体のウェブサイトなどから婚姻届の様式をダウンロードする場合は、指定された用紙サイズ・形式で印刷してください。印刷条件は、提出先の市区町村に確認しましょう。
婚姻届の記入は、少なからず緊張することでしょう。書き損じてもいいように、あらかじめ複数準備することをおすすめします。

本人確認証も準備を
本人確認書類は提出せず、婚姻届を出す際に提示を求められることがあります。本人確認書類の例は、提出先の市区町村が案内するものを確認してください。一般に、運転免許証、マイナンバーカード、旅券などが例として挙げられます。
顔写真のない本人確認書類の取扱いは、提出先の市区町村によって異なります。必要な書類は事前に確認しましょう。本人確認証の詳細は、婚姻届を出す予定の自治体で事前に確認することをおすすめします。
参照:法務省:婚姻届
籍を入れる自治体は自由に選べる?
籍を入れるために婚姻届を提出すると、新しく戸籍を作ることになりますが、婚姻届はどこに出せばいいのでしょうか?
婚姻届を提出できる自治体の条件
婚姻届は、夫または妻となる人の本籍地、所在地、または一時滞在地の市区町村に提出できます。
一時滞在地でも婚姻届を提出できる場合があります。ただし、旅行先や思い出の場所などで提出する場合は、当該市区町村が受け付ける条件や受付時間を事前に確認しましょう。初めて出会った場所や、プロポーズの場所、2人の好きな場所などで籍を入れるのも、素敵な思い出になりそうですね。

籍を入れる際は、念のため印鑑持参で
役所に行く際は、必要に応じて印鑑を持参すると安心です。婚姻届への押印は任意です。届出先で印鑑の持参を案内されている場合を除き、婚姻届の提出のために印鑑が必須となるわけではありません。必要な持ち物は、事前に提出先の市区町村へ確認しましょう。
籍を入れるのはいつがいい?
籍を入れる「入籍日」は、2人にとって特別な記念日になりますよね。この入籍日は、どのように決めればいいでしょうか?
籍を入れる日はどう選ぶ?
籍を入れる日でよく選ばれているのが、「2人の記念日」や「お日柄がいいとされる日」です。また、籍を入れる日を忘れないように、「語呂のいい日」を選ぶという人も。「いい夫婦の日:11月22日」などが人気です。
籍を入れる日の決め方に、ルールや制限はありません。パートナーと相談し、2人にとっていい日を選んでくださいね。
不備があると、入籍日が変更になることも
婚姻届に不備があると、受理されないことがあります。特に、証人欄の不備や、必要書類の不備は注意が必要です。また、代理人に婚姻届を提出してもらう場合は、その場で訂正ができないため、持ち帰ることになります。
不備を訂正した婚姻届が受理されれば、原則として、その届出をした日が婚姻の日となります。訂正や再提出が翌日以降になった場合は、婚姻の日も異なる可能性があります。個別の取扱いは、届出先の市区町村に確認しましょう。
多くの市区町村では、閉庁日や時間外にも婚姻届を預かる窓口を設けています。ただし、その場で内容確認や受理決定が行われるとは限りません。受付場所・時間・不備があった場合の取扱いを、事前に提出先へ確認しましょう。入籍日を変えたくない場合は、その日のうちに訂正して再度提出に行くといいですね。

「籍を入れる」に関するFAQ
ここでは、「籍を入れる」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「籍を入れる」とは、結婚することですか?
A. 日常会話では、婚姻届を出して法律上の婚姻関係を成立させることを「籍を入れる」という場合があります。
ただし、本来は出生や養子縁組などで、戸籍に名を入れることを指す言葉です。結婚式を挙げることや同居を始めることとは、意味が異なります。
Q2. 婚姻届を出すとき、戸籍謄本は必要ですか?
A. 現在は、戸籍届出時の戸籍証明書等の添付は原則不要です。以前は、本籍地以外の市区町村に婚姻届を出す場合、戸籍謄本などが必要でした。現在は制度が変わっているため、古い情報をそのまま参考にしないよう注意しましょう。
Q3. 婚姻届に印鑑は必要ですか?
A. 婚姻届への押印は任意です。ただし、婚姻届以外の手続きで印鑑が必要になる場合もあります。不安な場合は、提出予定の市区町村に確認しておくと安心です。
最後に
婚姻届の提出に必要なものは、届出先や個別の状況によって異なります。まずは提出先の市区町村の案内を確認し、必要書類を準備しましょう。婚姻届は、役所以外にネットや雑誌の付録などで入手できます。カラフルなものもたくさんあるので、気に入った婚姻届を出すといいですね。
婚姻届を提出する日や届出先は、二人の希望に合わせて選べます。ただし、届出先には本籍地・所在地・一時滞在地などの条件があり、必要書類や時間外受付の取扱いは市区町村によって異なります。パートナーと相談し、2人にとっていい場所やいい日を選んでくださいね。
TOP・アイキャッチ画像/(c)Shutterstock.com

武田さゆり
国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。
ライター所属:京都メディアライン



