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LIFESTYLE

2023.07.18

「敬遠」とは複数の意味を持つ言葉|由来や使い方、例文、類語、野球における敬遠

「敬遠」は、かかわりを持たないようにすることなどの複数の意味がある言葉です。今回は敬遠の意味や由来、使い方・例文を解説します。さらに、野球における申告敬遠や、敬遠球のエピソードなどもあわせて解説するため、ぜひ参考にしてください。

「敬遠」とは?基礎知識を解説

敬遠とは、一般的なシーンで使う場合と野球用語として使う場合など、使い方によって複数の意味を持つ言葉です。読み方は<けいえん>で、「大変そうな仕事は敬遠されがちだ」「強打者を敬遠する」などと使います。

はじめに、敬遠が持つ複数の意味の詳細や語源、使い方・例文、言い換えできる類語表現などを確認しておきましょう。

敬遠の意味は複数ある

敬遠には、大きく分けると以下の3つの意味があります。

・表面的にはうやまう態度をしつつも、実際にはうとんじてかかわりを持たないようにすること。
・ かかわりを持つことを嫌い、その人や物事を避けること。
・投手が打者との勝負を避けるために、あえて四球を与えること。野球の戦術の1つ。

1つ目と2つ目の意味は一般的なシーンで使うもので、3つ目の意味は野球に関して使う表現です。また、辞書によっては「うやまい、近づいてけがさないこと」という意味も載っています。

一般的には、「表面的には相手をうやまうようにしつつも、実際には距離を置くこと」との意味で使うことが多いです。ただし、近年ではうやまうようにしているかには関係なく、距離を置こうとすること自体を指すケースがあります。

対象の人を避ける集団のイメージイラスト
(c)Shutterstock.com

敬遠の語源

敬遠の語源となったものは、はっきりとしていません。一説には、中国の「論語」で記された孔子の言葉や「礼記(らいき)」が由来だといわれています。

論語では、弟子から「知」を問われたときに、「社会人としてするべきおこないをしっかりとし、霊や神といったものは大切にして、軽々しくは近づかないこと(鬼神は敬して之これを遠ざく)」と伝えたそうです。

つまり、もともと敬遠とは「うやまっているからこそ遠ざかる」という意味でした。大切にするべきであると伝えるはずの言葉でしたが、そのうちに現在のようなネガティブな意味合いを持つ使い方に変わっていったようです。

敬遠するなどの使い方・例文

実際に使う際は、「敬遠する」「敬遠されている」「敬遠しがち」などと用います。敬遠の例文は、以下のとおりです。

・彼は口うるさくいいがちなため、周囲から敬遠されている。
・いろいろと細かく口出しされないようにと、あの課長は部下から敬遠されがちだ。
・3Kの仕事は敬遠されやすいです。
・パソコンは苦手なため、できれば敬遠したい。
・あのバッターはよく打つため、彼に打順が回ったら敬遠するつもりだ。

敬遠と言い換えできる類語表現

敬遠との言い換えが可能な類語表現は、以下のとおりです。

<忌避(きひ)>
その物事を嫌って避けること。法律用語として、公平な判決をおびやかす可能性のある人を裁判から除外する行為を指す場合もある。

<回避>
好ましくない物事を避けること。

<逃避>
嫌なことから逃げること。

忌避はビジネス文書などで使うことが多く、日常会話ではあまり使いません。一方で逃避は、日常的でよく使われています。たとえば、以下のように使います。

・徴兵を忌避する。
・障害となる事柄を回避する。
・嫌なことが起こり、現実から逃避したい。

野球における敬遠を詳しくチェック!

野球で投手が投げるイメージ
(c)Shutterstock.com

続いて、野球における敬遠をさらに詳しくチェックしていきましょう。

先述のとおり、野球用語としての敬遠は「投手が打者との勝負を避けようとして、あえて四球を与えること」です。野球でよく使われている戦術の1つであるものの、「勝負を避けている」と批判されやすいことでもあります。

それでは、野球で敬遠を選ぶ意図や「申告敬遠」と「敬遠球」の野球用語の意味、敬遠球は打っても良いのかどうかを解説します。

敬遠をする意図

あえて四球(フォアボール)を選ぶことの正式な名称は「故意四球」です。敬遠をするとランナーを一塁に置くことになるものの、それでも守備するうえでのメリットがあると考えた場合に選択されます。

敬遠策は、今対戦しているバッターだけではなく、次のバッターの能力も考えながら選ぶものです。相手のバッターが強打者の場合は、ホームランを打たれるよりもリスクが軽くできるとして、敬遠策をとりやすいです。また、二塁にのみランナーがいるときに、あえて敬遠してランナー一・二塁にして、ダブルプレーを狙うケースもあります。

敬遠策をとると「逃げ」ではないかとヤジが飛ぶことがあり、実際に敬遠を連発したことで問題提起となったこともあります。とはいえ、敬遠策は守備側が取れる立派な作戦の1つでもあるのです。

「申告敬遠」や「敬遠球」

関連する用語に、「申告敬遠」や「敬遠球」があります。

申告敬遠とは、ボールを投げてわざと四球にしなくても、申告すれば敬遠と同じようにできるルールです。高校野球では2020年から、プロ野球では2018年から申告敬遠が導入されています。すでに対戦中のバッターにも選べる手段で、とくに回数制限もありません。

また、敬遠球とは敬遠をしようとして投げた球のことです。

敬遠球は打っても良い?

基本的に、敬遠球は打たないのが野球におけるセオリーです。しかし、実は敬遠球を打っても、ルール上は問題ありません。

強打者になればなるほど、敬遠策をとられてしまうことが多くなりやすく、打者にとってストレスになってしまうことがあります。阪神タイガースの選手だった当時の新庄剛選手は、「次は打ちたい」と監督に願い出ました。そして、セオリーを破って敬遠球を打ち、サヨナラヒットにしたのです。

敬遠を正しく理解しよう

ストップサイン
(c)Shutterstock.com

敬遠には、大きく分けると一般的なシーンで使う意味と野球用語としての意味があります。

一般的なシーンで使う意味は、表面的にはうやまいつつも、実際にはかかわらないようにすることや、かかわりを持つことを嫌って避けることです。また野球では、投手が打者との勝負を避けるために、あえて四球を与えることを指します。

四球を選ぶとランナーを一塁に歩かせてしまうものの、それでも守備するうえでのメリットがあると考えた場合に選択されます。

敬遠という言葉の詳しい意味や由来、関連する類語表現や野球における敬遠の意図などを理解して、正しく使えるようになりましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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