両家顔合わせの時、お金は包むもの?
結婚式の前にそれぞれの家族を引き合わせる両家顔合わせは、両家の親睦を深めるよい機会です。「両家食事会」と呼ばれることもありますが、その名称通り、レストランやホテル、料亭などで一緒に食事をしながら歓談し、比較的フランクな雰囲気で進行するスタイルが多いでしょう。これから始まる長い付き合いのためにも、大事にしたいイベントですね。
両家顔合わせのお金は誰が負担する?
両家顔合わせでは、結納金のようなまとまったお金を包む習慣はありません。しかし、食事代や会場費などのお金は発生しますので、それは誰かが支払うことになります。
一般的には、新婦側が費用を負担することが多かったとされますが、明確な決まりはありません。また、結婚に対する価値観が変わってきたこともあり、新郎新婦もしくは両家で話し合って決めることが増えているといわれます。最近の両家顔合わせでは、新郎新婦がお互いの親族を招待するという形式を取り、かかるお金もふたりが負担するケースも目立つようです。
両家顔合わせに限らず、結婚にかかるお金を誰が負担するかに明確なルールはなく、考え方もさまざまです。新郎新婦もしくは両家で都度話し合いながら、双方が納得する方法を選ぶのがいいでしょう。
両家顔合わせと結納の違い
結婚前に行うことに結納がありますが、両家顔合わせとはどう違うのでしょうか?
結納とは
結納は、両家が集まりお金や品物の受け渡しをする伝統的でフォーマルな婚約の儀式です。仲人を立てない結婚が増えていることから、両家の親や親族と新郎新婦が出席して行うのが一般的だと言われます。形式にのっとり進行し、婚約を調えるというものです。
結納では、新郎側の親がお金や結納品を持参し、新婦側が結納をする場所の確保や費用負担をすることが多かったのですが、最近は新郎新婦が主体となり、結納の準備や進行をするケースも多く見られます。
結納が終わったあとは、両家で会食をすることが多いようです。また、新郎が婿入りする場合は、新婦側がお金や結納品を持参して新郎側に贈ります。
両家顔合わせと結納、多いのはどちら?
株式会社リクルートのブライダル総研が行った「ゼクシィ結婚トレンド調査2022報告書 首都圏」による結果は以下の通りです。
結納のみ行った:2.5%
両家顔合わせのみ行った:80.2%
どちらも行わなかった:10.3%
どちらも行った:6.9%
無回答:0.1%
上記の結果を見ると、今は両家顔合わせのみを行なう人が圧倒的に多いことが読み取れます。
両家顔合わせにかかるお金の平均額や場所、内容について
両家顔合わせには、どれくらいお金がかかるのでしょうか? また両家顔合わせの場所はどこでするのか、内容なども見ていきましょう。
ここでも、株式会社リクルートの「ゼクシィ結婚トレンド調査2022報告書 首都圏」の結果を元に解説します。
両家顔合わせにかかるお金の平均額
両家顔合わせにかかるお金の全国平均額は、66,000円(2022年)です。首都圏の平均額は72,000円、関西圏は76,000円となり、会食費用が多くを占めるようです。
これ以外に、会場までの交通費や服装にかかるお金、手土産代なども別途必要になることがあります。
両家顔合わせはどこでする?
同調査の報告によると、両家顔合わせを行った場所は以下のようになります。
料亭:45.2%
レストラン:23.2%
ホテル:15.9%
新婦の家:4.5%
結婚式場:2.4%
新郎の家:2.0%
その他:5.8%
無回答:1.0%
両家顔合わせの場所として人気があるのは、料亭やレストラン、ホテルです。いずれも個室を確保しやすいことから、利用されていると考えられます。
両家食事会の会場を予約するときは、「結婚前の両家食事会」であることを会場側に伝え、手配をするといいでしょう。その際、当日のメニューや飲み物についても、予算を含めて相談してみるのもいいですね。
両家顔合わせですることは
両家顔合わせには、決まったルールや形式はありません。当日は、両家がそろった段階で挨拶をし、それぞれ自己紹介をすることが多いようです。名乗るだけでなく、相手に家族のことを知ってもらえるよう、各々の趣味や仕事などについて話すのもいいですね。それにより会話が弾んで、両家の距離が縮まるかもしれませんよ。
婚約記念品があれば、その交換をしたり、記念撮影をしたりすることもあります。食事をしながら歓談したあとは、結びの挨拶をして食事会を締めましょう。
また、タイミングを見計らって会計を済ませておくとスムーズです。
両家顔合わせの準備について
両家顔合わせをすることが決まったら、まず会場を決めましょう。両家が離れている場合や、新郎新婦の生活圏と両家が離れている場合、どちらかの実家が遠方の場合などは、かかる負担をできるだけ軽減させるためにも、場所をどうするかは慎重に決める必要があります。
もし、遠方から来ていただく場合は、「お車代」を包むなどしましょう。
両家顔合わせは誰が参加する?
基本的には新郎新婦と両家の親が参加します。兄弟姉妹や祖父母が参加するかどうかは、あらかじめ話し合っておきましょう。参加者が決まったら、双方の親にも必ず伝えてください。
手土産について
両家顔合わせをした場合、手土産を用意することもあります。特に遠方から来ていただく場合は、用意するといいですね。移動することを意識し、持ち運びがしやすく負担にならないものを選びましょう。
手土産代は、3,000~5,000円を予算として準備するといいですね。あまり高額になると相手に負担がかかりますので、その点は注意しましょう。
両家顔合わせの服装について
両家顔合わせの服装に、ルールはありません。ただし、両家の服装の格は合わせるのがいいでしょう。一方がフォーマルスーツ、一方がカジュアルだと、ちぐはぐになってしまい落ち着かないまま終わりそうですよね。
両家顔合わせの服装で多いのは、男性はスーツ、女性やワンピースやスーツなどです。フォーマルなものではなく、少しカジュアルな服装でもいいかもしれません。
いずれにしても、新郎新婦と両家にとっては、大切な食事会です。相手に失礼のないような服装で参加してください。
最後に
両家顔合わせに結納金のようなお金を包むことはありませんが、食事代などのお金はかかります。お金を誰が負担するか、両家食事会の会場や内容については、新郎新婦もしくは両家でよく話し合うようにしましょう。新郎新婦と両家にとっては、大切な食事会ですから、相手に失礼のないようにしながらも、楽しい会にしたいですね。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン