【35歳・取引先の年上男性から利用されたケース】
35歳の恵さん(仮名)は、フリーランスで働く女性。仕事の取引先だった山根さん(仮名)と2年間にわたり不倫を続けていました。清算したきっかけは、彼がひどいモラハラをするようになったから。仕事の関係者だったことから、恵さんはいつしか山根さんに利用される関係になっていたと振り返ります。
「付き合い始めた当初は優しかったんですけど、だんだんと仕事の話しかしなくなってきて、変だなとは思っていたんです。彼は独立をして7年目のときに私と不倫関係になりました。もともと仕事で知り合った関係だから、男女の仲になったあとも仕事の絡みは続いていたのですが、私が彼の意に沿わないことをしようとするとイヤミや文句を言ってきて、いわゆる“モラハラ”がすごかったんですよね…」
それでも山根さんのことが好きだった恵さんは「私たちは不倫という不安定な立場だから、彼もイライラしやすいのかもしれない」と好意的に捉えるように努めてしまい、あっという間に2年間を山根さんとの不倫に費やしてしまったのだそう。
思い通りになっていればご機嫌な不倫相手にウンザリ
「逆に、彼は自分の思い通りに物事が進んでいると上機嫌でしたね。私はいざこざが苦手なので、彼にご機嫌でいてもらうためだけに言うことを聞いちゃっていたようなところもありました。
だんだんと彼への愛情も冷めていき、そのうちに『こんな人が旦那さんだったら、奥様もさぞかし大変なんだろうなぁ』なんて同情までして…。モラハラをするときの彼は本当に意地が悪いので、私はとにかく彼を怒らせないように必死でしたね」
面倒な不倫相手にウンザリしていたときに、恵さんの心境に変化が訪れ、不倫関係を解消。しかし別れ話も一筋縄ではいかず、山根さんの希望を受け入れる形での変な終わり方をしたのだそうです。
「別れても仕事は継続」を条件に不倫を解消
「彼は最初は『別れない』とゴネていて。でもそのうちに『別れてもいいけれど、仕事は続けてくれ』と。要するに、自分との取引は別れたとしても継続してくれというのが彼の希望でした。
私は本当は別れたら縁を切りたいタイプなのですが、彼の希望を受け入れなければ別れることができないと思ったので、渋々ながら受け入れました。だから今も、彼との取引は継続中です。
今はもう男女の関係ではないから会うことはほとんどないですし、打ち合わせもできる限りLINEやオンラインで済ませてもらって顔を合わせないようにしていますが、それでも自分の意に沿わない流れになりそうだとモラハラをし始めるからタチが悪いですよ。結局彼は今も昔も、私を仕事で利用したいだけなのでしょうね。
本当は綺麗さっぱり縁を切りたいですけど、彼との取引額が私にとってまぁまぁ大きいので、強気の態度に出るわけにもいかず…。そもそも不倫関係になっていなければ、こんな面倒なことにはならなかったんだろうなぁと思うので、安易に不倫をしてしまった自分を後悔しています。いつまでこんな関係が続くのかわかりませんが、お互いにとって“いい状態”ではないのは確かですから、早めになんとかしないといけないなと焦っています」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。