【28歳・インスタの「ファン」と不倫をした女性のケース】
莉緒さん(仮名)はインスタグラムで万単位のフォロワーをもつ女性。ファンの多くは男性で、莉緒さんは定期的にファンとの集いも開催してきました。
「もともとアイドル志望だったので、SNSで顔を出すことに抵抗はありませんでしたね。むしろアイドルは事務所に入って活動するから色々制約もありそうだけれど、SNSで個人的に活動をするなら好きなことができるからいいなと思って。
ファンとの集いでは、私の写真や手作りしたものなどを販売して、それをお小遣いにしていました」
普段は会社員をしている莉緒さんでしたが、熱狂的なファンにも恵まれ、莉緒さんが理想としてきた生活を謳歌。そして、ファンのひとりだった吉田さん(仮名)から熱心に口説かれ、交際することに…。
独身だと言っていた彼はバツ3の既婚者だった
「吉田さんのことはファンの集いで何度も顔を会ってたから、すっかり親しくなったつもりでいたのですが、実際には私は吉田さんの私生活のことは何も知らなかったんですよね。それで、付き合っていくうちになんだか変なところが多い人だなと思ったら、なんと隠れ既婚者だったんです…」
想定外の“不倫”に驚くとともに、すぐに関係を解消しようとしたという莉緒さん。しかし吉田さんから「別れたくない。離婚するから、ちゃんと付き合って」と懇願され、吉田さんに気持ちがあった莉緒さんは吉田さんの言葉を信じてしまうことに…。
「ところが、何ヶ月経っても彼は離婚してこないんですよ。さすがにこれは騙されたかなと思って、彼を問い詰めたら…。既婚者であることに加え、バツ3であることまでわかったんです」
いくつもの過去を隠されていたことがショックだった莉緒さんは、吉田さんとの別れを決意したのだそう。しかし「別れる」と言うと吉田さんは怒り出し、莉緒さんを罵ってくるため「怖くて、なかなか別れられなかった」と当時を振り返ります。
「そのうちに、不倫が吉田さんの奥さんにバレました。吉田さんが私と撮った写真を自宅の机に隠していたのが見つかってしまって。そしてなんと、吉田さんの奥様がインターネットで私のことを調べて、会社に訪ねてきたんです…」
不倫相手の妻から直談判の申し入れがあり莉緒さんが応じたところ、慰謝料を請求され“吉田さんとは別れる”と書かれた覚書にサインをするよう求められたとのこと。莉緒さんは要求通りに書面にサインをし、請求された額の慰謝料を支払ったそうです。
「結局、吉田さんは離婚しないし、私は慰謝料を支払って貯金が尽きてしまったし。いったいあの関係はなんだったんだろうと虚しさしかありません。ファンだから自分のことを大事にしてくれるはずだという思い込みがどこかにあったのですが、世の中はそんなに甘くないですね。不倫が奥さんにバレてから、吉田さんは一度も私をかばってくれませんでしたし。
今は、過去の浮かれていた自分が恥ずかしいです。せっかく貯めた貯金が消えてしまったので、また真面目に働いてコツコツ貯めていくしかないし、怖くてもうインスタグラムのアカウントも閉じました。これからは地に足をつけて生きていこうと思います」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。