地魚料理が手軽に作れる「サカナDIY」
昔よりは料理に慣れてきたけれど、それでもやはりハードルが高くてつい敬遠しがちな〝魚料理〟。
改めて苦手な理由を考えてみると、捌いたりおろしたりといった下ごしらえが億劫、魚の種類が多くて調理法がわからない、キッチンが汚れて片付けが大変、まとめ買いしづらい(冷凍しにくい)…… このあたり。
でも個人的には肉料理より魚料理のほうが好き。栄養価が高いうえ季節感も楽しめるし、なにより純粋においしい。そして魚自体の種類も料理方法も豊富だから、新たな魅力に出合えることも!
そこでどうにか手軽に魚料理を味わえる、いわばお助けサービスのようなものはないかと探していたところ…… 地魚料理のサブスクなるものを見つけました!
その名も「サカナDIY」!!
「サカナDIY」とは、〝誰でもおうちで簡単にプロの味〟をモットーに、旬の地魚料理キットを毎月届けてくれる宅配サービス。なぜDIYかというと、調理(仕上げなど)は自分で行うから。
といっても、ウロコや内臓などは処理済み。あとはレシピに沿って作るだけなので、ものの30分以内(料理によっては10分以内)で完成! いわば料理の〝楽しいとこどり〟をできちゃうというわけなのです♡
余談ですが、この「サカナDIY」を開発しているのは山口県下関市の水産会社。
実は私、前職で下関へ出張する機会が何回かありそのたびに魚料理を食べていましたが、それはそれはおいしいのなんのって。さすがは、関門海峡の速い潮流に揉まれて育った魚。下関といえばふぐというイメージがありましたが、他の魚にも感動したことを覚えています。
「サカナDIY」では、そんな下関でふぐの目利きをしている職人が地魚を厳選しているとあって、品質の高さは折り紙付き!
ということで前置きが長くなってしまいましたが、「サカナDIY」はこんな人にオススメです!
・手軽においしい魚料理を作りたい
・魚を捌いたりなどの下処理が苦手
・珍しい旬の魚も食べてみたい
・それぞれの魚に合った料理法を知りたい
・魚料理でキッチンを汚したくない
いざ、「サカナDIY」の中身を開封すると……
「サカナDIY」はクール便で届きます。実は冷凍方法にもこだわりがあって、旨味成分を逃さないように最新の設備でプロトン凍結しているそう!
個人的にこの魚屋さんっぽくないシンプルな箱も好み♡ 開けると、地魚、調味料、レシピの入ったセットが4つ入っています!
今回、頼んだのは2022年7月でメニューはこちら。
メニューを見た瞬間に感激♡ アナゴの刺身はそもそも食べたことがないし、ハモやマトウダイもスーパーではなかなか見かけないですよね。タコのカルパッチョは個人的に大好きなのです。
いずれも解凍方法は、水を溜めたボウルで解凍する(10~15分程)、冷蔵庫に入れて解凍する(4~6時間程)のどちらか!
解凍時間も調理時間も短いので、献立を考えているときに急に食べよう! と思い立ってからでも作れます。
◆穴子の刺身【調理時間:5分、解凍時間:10分】
お刺身ということもあって、切って盛り付けるだけで完成。レシピは丁寧で写真以外に動画もあるので、料理が苦手でも安心です!
アナゴというと泥臭いイメージもありますが、このお刺身は泥臭さをまったく感じません! 脂がのっていてよく噛むと甘味が感じられ、味はえんがわやタイとも少し似ているような。骨も残っておらずとても食べやすいです。
アナゴの刺身は初めて食べましたが、こんな上品な味だったのかという新たな発見が。これも「サカナDIY」ならではの醍醐味!
◆まとう鯛のホイル焼き【調理時間:20分、解凍時間:15分】
マトウダイはホイル焼きでいただきます。
珍しい魚って調理法に悩むことも多く、それゆえ買うのを躊躇ってしまうこともしばしば。だからどんな調理法で食べるのが最適なのかを示してくれるのは助かる!
作り方は、通常のホイル焼きとほぼ同じ。アルミホイルや調味料をはじめ、野菜などは別途用意する必要があります。
レシピの裏に載っている写真を見る限りパッと見はなにやらいかつい魚ですが、そんな見た目からは想像できないほど至極上品な味。
いい意味で淡泊なので、だから他の野菜などと合わせてホイル焼きにするのが合うのだなと納得。バターのコクと相まってマトウダイの旨味が感じられながらも、レモンやパセリをかけているので後味は爽やか。
残ったスープまでおいしくて、思わず最後にごはんにかけて完食してしまいました♡
◆活鱧しゃぶ【調理時間:10分、解凍時間:15分】
夏に京都に行くとつい食べたくなるハモですが、実は山口は全国有数のハモの名産地なんですよね!
用意するのは、お好みの野菜と鍋と水。付属の出汁はなんと、ハモの頭や骨から作られたという特製の出汁。ハモ本来のおいしさを余すことなく味わえます。
2人前としては量が多めだから思う存分食べられるところもうれしい。
食べる前は夏にしゃぶしゃぶ!? と思ったのも事実ですが、意外と夏も体が冷えていたりもするし栄養もたっぷり摂れるから良いかも。それに冷房の利いた部屋でふぅふぅしながら食べるしゃぶしゃぶも乙なもの。冬にこたつでアイスを食べるのと同じ原理ですね!
ハモを10~20秒ほどしゃぶしゃぶして食べてみると、柔らかくてぷりぷり。
〆は、出汁をたっぷり吸ったご飯の上から卵を落として雑炊に。
ハモの旨味をたっぷり含んだ繊細な出汁が、夏バテで疲れた体に染みわたります!
◆地蛸のカルパッチョ【調理時間:10分、解凍時間:15分】
レシピの裏には簡単にそれぞれの魚の生態が載っているのですが、タコがチンパンジー並みの知能をもっていることを知りました。こういう生態を知るのは食育にも繋がるし良い取り組みですね!
タコを切ってお皿に盛り、細かく刻んだトマト・玉ねぎ・キュウリを合わせて塩・ブラックペッパー・オリーブオイルをかけるだけで完成!
タコは驚くほど弾力があって、硬くはないのに歯ごたえがあります。噛むほどに旨味や甘さを感じられて絶品。
素材の味がしっかりしているとシンプルな味付けできまるので、結果的に塩分が控えめで済んだり、本来の味を楽しめたりといいこと尽くめ!
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感動の地魚料理の定期便「サカナDIY」、ぜひチェックしてみてくださいね! ちなみに8月のメニューはこちら!
文/川原莉奈