「謝罪文」とは?
「謝罪文」が必要になるケースは様々ですが、謝罪をしなければならない状況は、自分も相手も重苦しい気持ちになりがちです。
だからこそ、正しい言葉遣いや、相手に対して配慮のある文章を心がける必要があります。まずは、「謝罪文」の意味と、「謝罪文」が必要となるケースについて、考えてみましょう。
「謝罪文」の意味
「謝罪文」とは、主にビジネスにおいてミスやトラブルが発生した際に、謝罪の意味を込めて書く文章のことです。「謝罪文」を書くことは、自分の失敗を認め、謝罪する行為ですので、いかに誠意を相手へ伝えるか、そしてマナーが守られて書かれているかが重要になります。
「謝罪文」が必要になるケース
「謝罪文」が必要になるケースは、主にこちら側に不手際があった場合です。例えば、「書類等の発送が遅れた」「誤った手続きをしてしまった」「顧客からクレームが入った」「急にスケジュールに変更が生じた」場合などは、「謝罪文」が必要になることがあります。
上記の例は、ビジネスシーンにおけるものばかりですが、日常生活においても「謝罪文」を書いた方が良い場合もありますね。
例えば、家の工事や家庭内の騒音で近隣の人に迷惑をかけてしまったり、子どもの喧嘩で相手の子どもに怪我をさせてしまったり、お酒の席で泥酔し迷惑をかけてしまったりした場合などです。口頭や電話で直接謝罪することが先決ですが、「謝罪文」があると、より謝罪の誠意が伝わります。
「謝罪文」には何を書けばいい?
「謝罪文」は、普段から書く文章ではないため、どんなことを書いたら良いのか、分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで、最低限記載したほうが良い内容を紹介します。
1:挨拶
「謝罪文」は、相手に謝罪の気持ちを伝えるための文章です。したがって、いきなり本題に入るのではなく、挨拶から始めましょう。挨拶を書くことで、丁寧さが感じられます。
2:謝罪
「謝罪文」の目的は、相手へのお詫びなので潔く謝罪しましょう。謝る前に長い文章を入れてしまうと、言い訳のように受け取られてしまう恐れがあります。
3:状況説明
まずは謝罪をして、こちらの非を謝りましょう。その後は、状況をできるだけ正確に記述します。なぜこういう事態になってしまったのかという理由や経緯を説明し、相手との認識に齟齬が生まれていないかすり合わせることも大切です。
4:問題点の対応について
トラブルやミスは、再び同じことを繰り返さないようにすることが重要。そのため、問題点に対して今後どのような対応や改善を行っていくかまで、しっかり記載するようにしましょう。
5:結びの言葉
最後に、もう一度謝罪の言葉を入れて文章を締めます。そうすることで、より誠意のこもった「謝罪文」になりますよ。
「謝罪文」を書く上で重要なポイント
「謝罪文」の基本的な構成が分かったところで、続いては、「謝罪文」を書く上で重要なポイントを紹介します。
インターネットで検索をすると、すぐに「謝罪文」のテンプレートを見つけることができますが、そのまま使用したのではむしろ逆効果。相手に「やっつけ仕事で書いたんだな」「誠意が感じられないな」と思われてしまいます。
そこで、これから紹介するポイントを踏まえて、自分なりに「謝罪文」を書いてみてくださいね。
1:まずは直接謝る
お詫びをする際は、文字に書き起こしたほうが気持ち的には楽かもしれません。しかし、こちら側がミスをした場合は、できれば直接、せめて電話で先に謝罪をするのがマナーです。
2:すぐに謝る
こちら側に非がある場合は、できるだけ早く謝罪をすべきです。非はこちら側にあるのに、だらだらと引き延ばしてしまうと相手に対して失礼にあたります。
3:感情的にならない
先ほど、「謝罪文」の内容として、「状況説明をする」ことを紹介しました。しかし、ここで気をつけなくてはならないポイントがあります。
それは、感情的になって言い訳がましい文章にならないようにすることです。相手の理解を得ようとして、一生懸命伝えようとすると、自分を守っているように受け取られる場合があります。
論理的に分かりやすく、そして、事実を正確に伝えるよう工夫して文章を考えるようにしましょう。
「謝罪文」でよく使うフレーズ
最後に、「謝罪文」を書くときによく使われるフレーズを紹介します。紹介したフレーズを参考にしながら、相手への気持ちが伝わるように書いてみてくださいね。
1:「この度は、私の不手際によりご迷惑をお掛けして大変申し訳ございませんでした」
「申し訳ございません」「申し訳ありません」「失礼いたしました」などは、「謝罪文」において非常によく使われる言葉といえるのではないでしょうか。
しかし、何度も使うとくどく思われたり、言葉に重みが感じられなくなったりします。したがって、冒頭と締めの謝罪に用いるのがおすすめです。
2:「今回の案件に関しまして、謹んでお詫び申し上げます」
「謹んでお詫び申し上げます」は、「申し訳ございません」よりも謝罪の度合いが強く感じられる表現です。
「謹んで」とは、相手への敬意を示す言葉になります。「申し上げます」の「申す」は謙譲語で、自分がへりくだることで相手の敬意を高める敬語ですので、相手の立場を配慮した言い回しといえるのではないでしょうか。
3:「今後、このようなことがないよう再発防止を徹底いたします」
「謝罪文」を書く際は、お詫びをするだけでなく、再び同じミスをしないように気を付ける旨や、改善しようとする意志を表明するようにしましょう。
今後も良好な関係を築いていくためには重要なポイントです。
最後に
トラブルやミスは、誰にだって起こりうることです。大切なのは、その後の対応。その後の対応によって、自分や自分の会社の信頼度が左右されるといっても過言ではありません。ミスした時は焦ってしまいがちですが、一度深呼吸をして、冷静に次の行動に移れるよう心がけたいですね。
そして、丁寧で気持ちの伝わる「謝罪文」を書けるように、本記事で紹介したポイントを参考にしてみてください。
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