【33歳・フリーランス女性のケース】
華絵さん(仮名)は、フリーランスで翻訳やイラストレーターなどの仕事をしている33歳の女性。婚活をしていましたが、ふとしたことがきっかけで不倫へと足を踏み入れてしまい、人生が狂ったと話します。
「きっかけは時間潰しにダウンロードしたアプリでした。出会い系アプリではなく、趣味の話で盛り上がるサークルのようなものです。そのアプリで既婚者の橋本さん(仮名)と知り合い、最初は独身だと聞いていたのですが、カラダの関係をもってしばらくしてから実は既婚だと打ち明けられました」
すでに橋本さんへの気持ちが強かった華絵さんは、相手が既婚者だと知ってからも別れることができず、ズルズルと交際を続けてしまったのだそう。華絵さんの仕事がフリーランスだったことで、デートは橋本さんの都合に合わせ月に10回ほど会っていたと言います。
予期せぬ妊娠で判明。聞いていた個人情報はほとんどが嘘だった
不倫を始めて4ヶ月ほど経ったときに、華絵さんは妊娠。父親は橋本さんで間違いないなく、シングルでも産もうかと悩み橋本さんに妊娠の事実を打ち明けたそうです。
「ところが、妊娠を告げた途端に橋本さんは私の前から姿を消しました。電話をしてもLINEをしても応答がなく途方に暮れました。橋本さんが離婚するとは思えなかったので、私は子どもを認知してもらいたかっただけなのですが…、それすらも叶わなくなってしまったのです。
子どものことがあったのでとにかく話をしたくて、彼に聞いていた住所や勤務先にも行ってみたのですが… 橋本さんとは何の関係もない住所や会社でした。つまり私が彼から聞いていた個人情報はほとんどが嘘だったんです…」
出産を諦めメンタルもドン底に
認知を得られないと悟った華絵さんは出産を諦め、病院費用もすべて自分で賄ったとのこと。何よりも辛かったのは、橋本さんが軽い気持ちで不倫をし都合が悪くなったら簡単に自分の前から消えたことだと言います。
「誠意がないっていうか、無責任すぎるというか。そもそも不倫をするような男性にそういうものを求めるのが間違いかもしれませんが、あれだけ一緒に過ごしたのにこんなにもヒドイことができるんだ… と愕然としました。都合が悪くなったら、まるでアプリをアンインストールするかのように私の存在をなかったことにされたのが悔しかったです。
もう二度と不倫なんてしません。完全に信用していたわけではないけれど、アプリで出会った隠れ既婚者と簡単に深い仲になってしまった自分がとても情けないです。まだまだ心の傷は癒えませんが、どうにかして心を整理して前を向いていきたいなとは思っています」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。