【32歳・専門職女性のケース】
緑さん(仮名)は、国家資格が必要な専門職として働く女性。もともとしっかり者の性格で、不倫をするまでは恋愛よりも仕事や勉強を優先する生活を送ってきたそうです。そんな緑さんは、知人の開催したバーベキューで知り合った経営者の男性・溝口さん(仮名)と不倫関係に…。
「不倫をするつもりはなかったのですが、溝口さんがとにかく積極的で。出会った翌日から毎日LINEをしてきて、そのうちにアポなしで自宅近くまで来て差し入れをくれたり花を届けてくれたりと気遣ってくれている姿を見ているうちに、ついそういう関係になってしまいました」
妻とは不仲。精神的に緑さんに依存する不倫相手
不倫が始まってしばらくすると、溝口さんが家庭内に問題を抱えていて、離婚をしたくてもできない状況であることを知ったという緑さん。溝口さん自身のメンタルが時間の経過とともに不安定になっていき、どんどん緑さんに依存してくるのがわかったと言います。
「甘えられるのは苦手なんですが、溝口さんは私の都合なんてお構いなしで無理難題を突きつけてくるし、突然に家に押しかけてきて。溝口さんを見ていると私のことを好きで依存してくるっていう感じではなく、問題のある家庭からの逃げ場を探していて、私に依存することで居場所を見つけているような感じでしたね。
ワーワーと泣きながら抱きついてきたり、妻への愚痴を大声で泣きながら打ち明けてきたり。酔っ払って意味不明な電話をかけてくることも多々。溝口さんの異常な姿と接しているうちにだんだんと私のメンタルもおかしくなってしまったのです」
会うたびに家庭の愚痴を聞かされ続けた緑さんはそのうちに溝口さんを励ますのがしんどくなってきて、自分のメンタルも不調を抱えるようになってしまいました。
不倫彼から逃げた今も心療内科に通院中
「溝口さんに別れ話をしても逆上されて話が面倒になるだけだったので、私が溝口さんに内緒で引っ越しをして関係を終えました。だけど疲弊してしまった心が、なかなか元に戻らなくて…。もう別れてから2ヶ月経ちますが、まだまだダメージが残っています。
半年近く、毎日のようにネガティブな感情をぶつけられてきたので、気づかないうちにかなりのストレスになっていたみたいです。今でも私は心療内科に通っていますが、なかなか以前のような明るく前向きな自分に戻れずに苦労しています。気力はあっても心がついてこないというか…。不倫なんてしなければこんなことにはならなかったと思うので、過去の自分の選択が情けなくて仕方ありません。
今でも溝口さんがすごい形相で泣き叫んでいる姿が夢に出てきて、うなされています。私はいつになったら過去の不倫から決別できるのでしょう。先の見えない暗いトンネルにいるみたいな毎日で、何事にも前向きになれない毎日が続いていてつらいんです…」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。