異動の意味や類語、目的を一挙に確認!
新年度とともに人事異動が発表される会社も多いのではないでしょうか。私の勤めている会社でも4月1日付けの人事異動の発表が近づいており、そわそわしているところです。
ところでみなさんは、異動についてどこまで知っていますか?
異動とは職場での地位、勤務などが変わること
異動とは「1. 職場での地位、勤務などが変わること。また、転・退任などの人事の動き。2. 物事に、前の状態と違った動きが起こること。3. 保険契約で、保険期間の中途で契約内容について変更が生じたとき、保険会社に通知して契約条件を変更すること。また、現行のものと違う内容の保険契約に移ること」という意味があります。
今回取り上げたのは1番の意味ですね。人事異動ともいいますね。
これまで、移動(「ある場所から他の場所へ移ること」)という言葉は使ったことがあるけれど、異動は社会人になってから知った言葉という方が多いのではないでしょうか。
異動と転勤はどう違う?
異動と似た状況を指す言葉に転勤がありますね。
転勤とは「同じ官庁や企業などの中で、勤務地が変わること」をいいます。
勤務地が変わるということで、引っ越しがセットなイメージがあるかと思いますが、転居を伴わない場合でも、勤務地が変われば転勤になります。
なお、同じ建物内での部署が変わる場合は、勤務地は変わっていないため、転勤とはいいません。つまり、異動のうち、勤務地が変わることを特に「転勤」と呼ぶんですね。
異動は職位の変更のこともいう
異動というと思い浮かぶのは所属部署の変更ですが、異動は職場での地位、勤務などが変わることとあるように、所属部署が変わる場合だけでなく、職位が変更となった場合にも使われます。異動は人事上の変更を広く指す言葉なんですね。
異動はなんのためにあるの?
異動は、希望するしないに関わらず、行われることがありますよね。異動によって新たに仕事を覚える、教えるというコストも発生するにも関わらず、なぜ、定期的に異動が行われるのでしょうか。
まずは、部署を新設したり、退職や休職などの人員の不足を補ったりと、組織運営上必要な場合があります。
そのほか、幅広い業務を経験することによって従業員の能力開発に資するということや、従業員の業務の適性や配置のバランスなどを見直すことで適材適所の配置に近づけ、生産性の向上やモチベーションのアップにつなげるという側面もあります。
また、異動により組織の新陳代謝を促すという効果のほか、異動によって社内の人的交流がはかられ、ネットワークが広がるのも業務遂行上において利点ですよね。
業種によっては、長い間、同じポジションにいることによって、不正やトラブルを生む可能性を排除するという目的で定期的に異動が行われることもあります。
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いかがでしたか? 春は異動がある企業も多く、この時期は気持ちが落ち着かない方もいらっしゃるのではないでしょうか。みなさまにとって異動が2022年度をポジティブにスタートできる変化になりますように。
言葉の意味/デジタル大辞泉
鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!