「満何歳」とは?
「満何歳」は、「現在の年齢」のことを意味します。普段はあまり「満何歳」という表現を聞かないため、戸惑うかもしれませんが、自分の実年齢を答えれば正解です。「いま何歳ですか?」と聞かれたときと同じ質問であると思いましょう。例としては下記の通りです。
現時点:2022年1月1日
生年月日:1995年5月6日 → 満26歳
生年月日:1993年10月25日 → 満28歳
数え年とどう違う?
「満何歳」とは、自分の年齢を数えるときと同じ実年齢です。しかし、この「満何歳」のほかに、「数え年」という数え方があるのをご存知でしょうか。「満年齢」は、生まれた年を「0」とし、誕生日を迎えたら「1歳」を加算。いっぽう、「数え年」は、生まれた年を「1」とし、毎年1月1日を迎えるごとに、「1歳」をプラスしていきます。例を1つ紹介しますので、参考にしてください。
現時点:2022年4月1日
生年月日:1995年5月6日
「満何歳」→ 26歳
「数え年」→ 28歳
もともと、アジア圏では「数え年」が年齢の数え方として一般的でした。しかし、「満何歳」という「実年齢」の数え方が明治維新頃に普及。その後は「満何歳」のほうが一般的になったようです。「数え年」の風習は現在も残っており、七五三や厄年などで使われています。
年齢計算方法とは?
では次に、「満何歳」の数え方を紹介していきましょう。自分の年齢を数えるときには、西暦をもとに計算することが多いと思いますが、そのほかにも年齢を計算する方法はあります。
西暦をもとに計算する
「満何歳」を数える際は、西暦をもとに計算するのが一般的でしょう。和暦はある特定の期間で区切られてしまうため、「満何歳」を数えるのは難しいですが、西暦であれば変わることがないため、計算が簡単です。たとえば、現時点が「2021年10月1日」で、誕生日を「1993年7月10日」とするならば、「2021-1993=28歳」。
ただし、誕生日が「1993年12月1日」の場合。生まれた年は同じであっても、まだ誕生日がきていないため、「満年齢」は「2021-1993-1=27歳」となります。
エクセルの計算式を使う
「満年齢」を調べたい場合は、エクセルの計算式でも算出することができます。この場合は、「DATEDIF」という計算式を使いましょう。「満何歳」を表示したいセルに「=DATEDIF(“生年月日” , “現時点の日付” , “Y”)」と入力するだけです。
なお、「年数」を出す場合は「Y」ですが、「月数」を出したければ「M」、「日数」を出したければ「D」に置き換えることで算出できます。下記に、記入例を紹介しますので参考にしてください。
<例>
誕生日:1993年7月10日
現時点:2021年10月1日
入力する計算式:=DATEDIF (“1993/7/10” , “2021/10/1” , “Y”)
この計算式で、「満何歳」の計算ができます。ちなみに、複数人の「満年齢」を出したい場合、すでに生年月日が入力されているエクセルデータがあれば、エクセルを使った方法が一番簡単に「満何歳」かを算出できるでしょう。その場合の方法も簡単に紹介します。
1:現時点の日付をあらかじめどこかのセル(仮にセル「C1」)に入力しておく。
2:「満何歳」を出したいセル(仮にセル「D2」)に、「=DATEDIF(C2, C1, “Y”)」という計算式を入れる。
※生年月日が入力されているセルは、仮にセル「C2」とする
3:計算式をコピーして、その他の「満年齢」も算出していく。
※セルの数字がずれる場合があるので注意してください。
ネット上の年齢計算サイトを使う
現在は、ネットの無料サイトで、「生年月日」と「年齢計算日」を入力するだけで、「満何歳」のほか、「満何歳何ヶ月何日」「数え年」まで計算してくれるサイトがあります。これなら、頭で計算する必要も、エクセルで計算式を入力する必要もありません。「満何歳」を数える際に、一番簡単な方法といえるでしょう。ただし、複数人を算出する場合には、一人ひとり入力しなければいけませんので、すこし手間かもしれませんね。
履歴書や書類に書くときの注意点
「満何歳」は、履歴書でよく見る項目です。ここでは、履歴書に「満何歳」を書く際の注意点を一緒に見ていきましょう。
提出日の年齢を書く
履歴書に年齢を記載する場合は、「満何歳」を書きます。ただし注意したいのは、履歴書に記入時の年齢を書くのではなく、提出時の年齢を書くという点です。提出時の年齢とは、履歴書を投函する日のことや、面接に持参する日のこと。ここで、記入日から、提出日の間に誕生日がきた場合、どうすればいいのかと疑問に思う方もいるのではないでしょうか? その場合は、やはり「提出日」時点での年齢を書きます。たとえば、下記の場合。
記入日:2022年3月1日
誕生日:1993年3月2日
提出日:2022年3月3日
この場合、履歴書に書く年齢は「29歳」です。
早生まれでも数え方は同じ
早生まれの方は、遅生まれの方と同じ年齢を書くべきなのか等、「満何歳」の数え方に戸惑ってしまうかもしれません。そもそも、早生まれとは、1月1日〜4月1日に生まれた人のこと。遅生まれとは、4月2日〜12月31日に生まれた人のことです。結論を言うと、早生まれであっても、現時点で何歳なのかを書けば問題ありません。
ちなみに、なぜ4月1日生まれの人は、学年が1つ異なるかというと、これは明治35年に施行された「年齢計算に関する法律」が絡んでいます。この法律での年齢の計算方法は、「年齢は生まれた日を0歳とし、誕生日の前日午後12時(24時)に1歳ずつ加算する」という決まりです。よって、4月1日生まれの人は、3月31日12時の時点で年齢が加算されます。そのため、4月2日以降に生まれた人より、学年が1つ上になるのです。
年号は統一する
「満何歳」を書くときに、年号は和暦か西暦か、どちらを書くべきか迷いますよね。この場合は特に決まりはないので、どちらでも構いません。ただし、どちらかに統一するようにしましょう。理由は、採用担当者などが、経歴を時系列で把握しにくいからです。
たとえば、生年月日を西暦で書いたのなら、学歴や職歴の欄でも西暦で書くようにしましょう。また、和暦を書く場合に、平成を「H」、昭和を「S」など、アルファベット1文字で略して書くのもマナー違反です。
最後に
「現時点での年齢」をあらわす「満何歳」。基本的には、実年齢を答えればいいものですが、履歴書に記載するときには、「提出日時点の年齢を書く」という点だけは注意しておきましょう。
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