欠伸・欠の読み方や言葉の成り立ちを解説!
眠いとき、退屈なときに出るといわれる「欠伸・欠」。なんて読む?
欠伸・欠の読み方は?
◆欠伸・欠は「あくび」と読む
欠伸・欠は「あくび」と読み、「眠いとき、疲れたときなどに思わず口が大きく開いて息を深く吸い込み、やや短く吐き出す呼吸運動」のことをいいます。
当て字? と思ってしまうほど、あくびと読む要素がないように思いますよね。しかし、実は「あくびをする」という意味の欠ぶ(あくぶ)が欠の字の本来の意味といわれているんです。
デジタル大辞泉では、「欠」という漢字は「1. 物の一部がえぐれてかける。2. 足りない。あく。3. 欠けている所。4. その場に出て来ない。5.(「歇(けつ)」の代用字)休む。やむ」といった意味をもつ、と書かれていました。
これはもともとは缺ける(かける)という言葉が持つ意味でした。欠ぶと缺ける、という違う意味を持つ二つの言葉が欠にまとめられたと考えられているんですよ。
また、もともと欠という字は口を開けてする動きを指す言葉だったと考えられており、そのため、歌うや飲む、吹くなどのつくりに欠が使われています。
欠で「あくび」と読むこともできるのですが、口を開けて伸びをするというあくびをする際の動作を捉えて、欠伸と書くんですよ。
あくびはマナー違反?
あくびのメカニズムはまだ解明されているとはいえず、あくびは脳を冷却する効果があるとする説やあくびによって意識を覚醒しようとしているとする説などがあるんですよ。
あくびによって意識を覚醒しようとしているとする説によれば、会議などであくびを連発してしまうのは、寝てはいけない! と頑張っているから、なのだそう。そう考えると微笑ましいですよね。
とはいえ、一般的にはあくびは眠いときや退屈なとき、疲れているときに出るというイメージが定着してしまっており、また、大きな口をあけることになるので、人前であくびをすることは失礼といわれてしまうんですね。そのため、特にビジネスシーンでは極力噛み殺す、手で覆うなど、あくびを隠すことが必要なんですね。
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いかがでしたか? あくびのメカニズムが解明されると、あくびのイメージが変わったりあくびの効果的なこらえ方などが見つかるかもしれませんね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!