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2021.11.26

【医師解説】不妊症やDNA変化など… 新型コロナウイルスワクチンのあれこれについて答えます

インターネットやニュースなどで出回る新型コロナウイルスのあれこれについて検証していきます。日本小児科学会認定日本小児科学会専門医である、すずきこどもクリニック 院長・鈴木幹啓 医師による寄稿です。

医師 鈴木幹啓

世間に広がる新型コロナウイルスワクチンの噂

皆さんの中には、「まだワクチンを打ってない」「接種をとまどっている」という方もいらっしゃることでしょう。アレルギー体質があったり、過去にワクチンでの副反応の経験があったり、色々な理由があると思います。また、自分だけでなく、家族や大事な人のことを思って、テレビ、インターネット、SNS、書籍で情報を収集されている方もいるのではないかと思います。

しかし、根拠のない噂をのみを信じて「ワクチンを接種しない」という選択肢を取らないようにしたいところ。

そもそも、ワクチンとは、発症している病気の治療薬ではなく、健康な人を対象に打って、病気を予防しようという考え方があります。どのワクチンにも副反応というのはあります。健康な人に打つわけですから、予防できるメリットと副反応によるデメリットとの天秤で判断すべき問題です。

多様な情報が溢れるこの世の中、医師として私が説明したいと思います。

インターネットで見られる情報は様々。正しくは…

(c)Shutterstock.com

ネット上では、新型コロナウイルスのワクチン接種に伴って起きる副反応として、様々な情報が入り混じっています。それが原因で世界中で混乱が起こっています。そこで、数ある副反応の噂を検証していきたいと思います。

日本人は慎重な人が多いので、悪い噂があれば、接種しないという選択肢をとることが多いです。できるだけ、正確な情報を伝えていきたいと思います。

(c)Shutterstock.com

Q. 急いで作ったワクチンなので副反応が多い?

A. 新型コロナウイルスワクチンの開発は、緊急性が高かったことから、わずか1年というスピードで開発されました。

これは、製薬会社が、臨床試験における被験者を極めて迅速に募集した努力のたまものです。また、各国、早期の承認を目指したことからこそ成し遂げられたものです。

しかし、あまりに早くに開発できたことが、世界中の人々に、ワクチンへの疑念感を戸惑いも同時に与えてしまったことは否めません。

確かに、発熱や接種部位の痛みなどの頻度やアナフィラキシー(2つ以上の臓器にアレルギー反応が現れること)の頻度は、インフルエンザワクチンよりも高いです。また、全身倦怠感や頭痛、下痢などの副反応も10人いれば数人にはあります。こうした症状の大部分は、接種の翌日をピークに発現することが多いですが、数日以内に回復していきます。

これらは、治験段階で既に明らかになっていたものですが、ワクチンが承認され、接種が始まってから分かったこともあります。若年層において、アストラゼネカ製ワクチンは、稀ですが、血栓症という血液の塊が大事な動脈を詰まらせるリスクを上昇させることがわかってきました。

また、これも稀ですが、若年層(特に男性)に対し、心筋炎という心臓の筋肉に炎症を起こす頻度をあげることも分かってきました。接種と心筋炎の因果関係は不明ですが、実際に新型コロナに感染した人の方が、心筋炎の発症率が高いので、接種のメリットの方が大きいです。

これらの副反応に対する改善が、今後望まれます。

Q. ワクチン接種で新型コロナウイルスに感染する?

A. ファイザー製ワクチンやモデルナ製ワクチンのようmRNAワクチンは、生ワクチンではないので、ワクチン接種によって新型コロナウイルスに感染することはありません。

アストラゼネカ製のワクチンは、人体に有害なアデノウイルスではない(有害なアデノウイルスもあります)、人体に無害なアデノウイルスにコロナウイルスのスパイク(感染する突起部分)に対する遺伝情報を運ばせていますから、無害なアデノウイルスには感染しますが、人体には無害で、新型コロナウイルスに感染することはありません。

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Q. 自閉症になる?

A. コロナワクチンにそのような添加物自体入っていませんので、ありません。

Q. 安全ではない?

A. 副反応があるから安全ではないという主張もありますが、その副反応が、重大かどうかが問題です。

各製薬会社は、まず動物で実験をおこない、さらにヒトで、かつ大多数の被験者に対して治験をしています。ワクチンは、きちんとした研究手順で、きちんとした試験をおこなっているので、副反応はあるものの、安全で効果があると実証されたと主張しています。また、日本で言えば厚労省などの各国の医薬品規制当局がおこなう、厳密な審査を通過しています。

Q. 不妊症になる?

A. 現在、ワクチンが卵子や精子に影響を与えることを証明する証拠や、それを裏付けるデータは存在していません。

Q. マイクロチップが入っている?

A. オカルトのような話ですがありません。もし、マイクロチップが入っていたら、注射器の細い針を通過することができません。

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Q. 胎盤の形成に関わるタンパク質がコロナウイルスのスパイク(感染するための突起)と似ているため、ワクチン接種で作られた抗体が胎盤を攻撃する?

A. これまでの研究で、ワクチンで作られた抗体は胎盤のタンパク質を攻撃しないことが証明されています。

Q. mRNAによりヒトのDNAが変異する?

A. ファイザー製ワクチンとモデルナ製ワクチンには、メッセンジャーRNA(mRNA)というDNAと似た名前の物質が使用されています。どちらも遺伝情報を扱う物質です。しかし、mRNAの役割は、免疫への指令が仕事であり、コロナウイルスに対する抗体を作ったり、核の中にあるDNAを変異させたりするような役割を担っていません。

ワクチンに含まれるmRNAは抗体の設計図であり、リボソームという工場に運ばれます。ヒトのDNAがある細胞の核に入ること自体ありません。

また、mRNAワクチンは接種後直後に壊れてしまいますので、蓄積されません。

Q. 既に新型コロナウイルスに感染したことがある人にはワクチンは必要ない?

A. 新型コロナウイルスに実際に感染した時の抗体価と、ワクチンで獲得した抗体価を比較すると、ワクチンで獲得した抗体価の方が高いことが分かっています。

勿論、感染した直後であれば、再度感染するリスクは低いですが、時間が経過すればするほど、抗体価は低下していき、再度感染するリスクが高くなっていきます。

そういった抗体価の面から、既に感染した人もワクチンを打つことが望ましいです。

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Q. 磁石が体に引っ付く?

A. ワクチンに磁力の成分は含まれていません。

Q. ワクチンを接種した場合は、マスクを着用する必要はない?

A. ワクチンの役割として、実際に感染自体を防ぐことができればよいのですが、感染予防の効果はそれほど高くなく、「発症率、重症化率、死亡率を低くするといった効果を期待して打つもの」という認識を持つ方がよいでしょう。そのため、ワクチン接種者がウイルスを保有し、他人にうつす可能性もあるわけです。

また、ワクチンの効果は100%ではありません。特に変異株の場合、効果が減弱することが示唆されています。ブレイクスルー感染と呼ばれますが、ワクチンを打っていても感染することがありますから、手洗い、消毒、マスクは必要です。

* * *

ワクチンは自分を守るだけではなくて、他人、つまり家族や近くの人まで守れるということが大きな利益となります。ワクチンを打つか打たないか、正しい情報をもって、ご自身の判断でしていただきたいと思います。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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医師 鈴木幹啓

日本小児科学会認定日本小児科学会専門医
自治医科大学卒業
三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院
2010年5月、和歌山県新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年株式会社オンラインドクター.comを設立。医師-患者プラットフォームを運営

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