既読はついても返事なし… 理由は?
LINEなどのSNSでメッセージを送り、「既読」がついたにもかかわらず返事がこない「既読スルー」は、日常のやり取りにおいて特に珍しいことではありません。
しかし、相手や会話の内容によっては傷ついたり、不安な気持ちになってしまうこともありますよね。
ネクストレベルが運営する「マッチングアプリ大学」は、20~39歳の独身男女256名を対象に「既読スルーに関する調査」を実施しました。
人によって違う「既読スルー」の定義
まず、既読スルーの定義についてヒアリングを行いました。
もっとも多かった回答は「既読になっているのに一日以上経っても返信がない」で、その次に多いのは「既読になっているのに質問への返信が一日以上ない」でした。
その一方、1割未満だった回答は「質問への返信が2〜3時間ない」から「一週間経っても返信がない」まで、既読スルーの定義には大きくバラつきがあることがわかります。
◆既読スルーを「絶対にしない」はわずか4.7%
「既読スルーをしたことがある?」という質問に対して、「何度かしたことがある」、「時々する」がそれぞれ4割強を占めました。
「絶対にしない」という人はわずか4.7%だったため、ほとんどの人が「既読スルー」をした経験があるということでしょう。
また「頻繁にする」と答えた人は7.8%で、少数派ではあるものの一定数はいるようです。
これらのことから推測すると、メッセージは「必ず返信する」ということがあまり重要視されていないのかもしれません。
既読スルーをしてしまう理由は?
◆理由は「何と返せばいいのかわからない」が多数
次は、既読スルーをする場合の状況について、詳しく見ていきましょう。
「既読スルーをするのはどんなとき?」という質問に対してもっとも多い回答は「何と返せばいいのかわからない」で、その他に多かったのは「返事することが面倒くさい」、「返信できない状況」など。
比較的少なかった回答は「返事をしたくない内容」、「やり取りしたくない相手」でした。
返事をすぐに思いつかなかったり、面倒だと感じた内容に対して既読スルーをしてしまう人が多いのでしょう。
◆あえて既読スルーをする人が多い?
次に「既読スルー」をしてしまうときの具体的な状況を聞いてみました。
・返事がすぐに思いつかず「いい返し方を思いついたら返事しよう」と思って、気づくと数日経っているようなパターンが多い。(大阪府/36歳・男性)
・必ず返事をしたい相手なら、既読にしないで時間があるときに読むようにしています。返信しにくいメッセージが届いたときには既読スルーをすることがあります。(神奈川県/39歳・女性)
・夜23時以降に届いたメッセージに返信すると日付をまたいでしまいそうだし、自分の自由時間を奪われたくないので、既読スルーします。(東京都/37歳・女性)
・平日の仕事中にメッセージをもらった場合。帰宅が遅い時間になってしまうと、相手が寝ている可能性が高いので返信がはばかられ、既読スルーという状況になってしまいます。(青森県/37歳・男性)
・元彼やこれ以上進展したくない異性からの連絡に対しては、「あまり返信したくない」ことを察してもらうために既読スルーすることがあります。(埼玉県/34歳・女性)
返信を忘れてしまったというよりも、あえて既読スルーをしている場合のほうが多い様子。ただそれは必ずしも悪意ではなく、配慮であるケースも少なくないみたいです。
既読スルーをされた相手の真意が知りたいという場合は、時間帯やタイミングを変えて連絡してみるのが良いのかもしれないですね。
◆既読スルーされやすいのは、しつこい誘いやネガティブな内容
「既読スルーしたくなるメッセージ内容は?」という質問に対してもっとも多かった回答は、「しつこい誘い」(56.3%)でした。何度か誘っても返事がこないという場合は、相手が乗り気でないと認識したほうがよさそうです。
次に多いのは「スタンプのみ」(54.3%)。この場合は「返事をしたくない」というネガティブな理由だけでなく、「会話を終了してよい」と判断したうえで返信しないという場合も含まれていそうです。
その他に多かったのは、「グチや不満、文句、悪口など」(44.5%)、「重い内容」(36.7%)。ネガティブな内容は、相手に負担をかけてしまうかもしれません。メッセージで送るのは気を付けたほうが良さそうですね。
また、「深夜や仕事中など時間を無視」(34%)も3割以上の票が集まったことから、急ではない内容なら相手の状況や時間を考慮して送ることが重要ということでしょう。
相手と関係が近いほうが、既読スルーしがち
「相手との関係によって既読スルーの対応は変わるか」を聞いてみたところ、男女とも「関係が近いと既読スルーをする」が4割以上を占めました。逆に男女とも、「関係が遠い方が既読スルーをする」は2割程度となっています。
このことから、「関係が近い人のほうが既読スルーをしても分かってくれる」という認識があり、既読スルーをしている人が多いと考えられます。
◆交際前よりも交際後のほうが既読スルーが増える?
「交際相手に対して既読スルーをするか否か」や、「交際前後で変化があるかどうか」についてもヒアリング。
結果は、「交際前も交際してからも既読スルーはない」と、「交際前も交際後も既読スルーした」という正反対の回答が僅差で1位・2位となりましした。
また交際前と交際後の変化では、「交際前は既読スルーした」が35.8%なのに対し、「交際後に既読スルーした」は64.2%と、2倍近い割合となりました。交際前よりも交際後のほうが「既読スルーされやすい」傾向にあるようです。
そこで、交際相手に対して既読スルーをしてしまう人に、その理由を聞いてみました。
◆交際相手に既読スルーをするときの心理は?
【交際前も交際後も既読スルーした人】
・付き合う前から長年の知り合いだったため、交際前も特に気にせず既読スルーをしていました。相手も同じタイプで、お互いに既読スルーしても問題ありませんでした。(東京都/26歳・男性)
・やり取りをしている途中で仕事が始まる時間帯になったり寝る時間になるときは、交際前でも交際後でも既読スルーしていました。(兵庫県/30歳・女性)
【交際後に既読スルーしたことがある人】
・交際前は付き合いたい一心で返事をしていましたが、交際後は相手も自分の性格を分かっていると思って既読スルーをしたことがあります。(東京都/39歳・男性)
・付き合う前は連絡をもらえるのが嬉しいし、少しでも繋がりを作りたくてすぐに返信していました。付き合いはじめたら身内感覚というか、あとでコミュニケーションが取れるし、お互いのことを分かっているので既読スルーしても心配がなくなりました。(東京都/37歳・女性)
交際後に既読スルーをする理由は、「返信しなくても相手は分かってくれる」「いつでもコミュニケーションが取れるから問題ない」という意見が多いようです。
これまでのアンケートでも、親しい相手に既読スルーをする傾向にありましたが、交際相手も親や兄弟、親しい友人と同じように身近な存在であると認識していることが理由のようです。
ここで気になるのが、既読スルーするかどうかの判断に、「愛情」は関係あるのか? という点です。既読スルーと愛情との関連性についても調査してみました。
交際相手への愛情と既読スルーには関係がある?
結果は、「愛情はあるので、既読スルーしても問題ない」が男女とも6割以上を占めました。必ずしも既読スルー=愛情がない(なくなった)というわけではないようです。むしろ、「愛情があるから既読スルーしてもOK」と捉えている人が多いということでしょう。
交際相手に既読スルーをするかしないかは人それぞれの考え方があり、既読スルーされたからといって愛情にヒビが入ったと断定できるわけではありません。
相手を大切に思っている気持ちが通じ合っていることを前提に、丁寧なコミュニケーションを心掛けることが重要ということでしょう。
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恋人から既読スルーをされるとつい不安になってしまいますが、必ずしも「愛情」の大きさが関係しているというわけではないようです。相手からの返信がなくてもあまり気にせず、気楽に考えてみましょう。
また、気になる人とのLINEをなるべく長く続けたい! という人は、この記事で紹介した「既読スルーされやすいケース」や「返信してもらいやすいメッセージ」などを参考にしてみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
調査方法:インターネットアンケート
アンケート母数:計256名(男性111名、女性145名)
実施日または時期:2021年9月15日~2021年9月29日
調査実施主体:マッチングアプリ大学
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