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2021.10.15

後悔先に立たず…「業を背負う」の意味とは? 当てはまる人の特徴や、解放される方法を解説

「業を背負う」というフレーズは、自分自身で自覚のある過去の過ちや悪事や後悔など、現在辛い状況に置かれているような場面で多く使われています。同じ過ちを繰り返し、再び業を背負ってしまわないようにするために、自分の過ちにしっかりと向き合いたいものですよね。ここでは、「業を背負う」人の特徴や、業から解放される方法について紹介していきます。

【目次】
「業を背負う」とは?
業を背負った人にはどのような特徴がある?
「業を背負う」ことから解放されるにはどうする?
最後に

「業を背負う」とは?

「業を背負う」… あまり聞き慣れない言葉かと思いますが、皆さんは正しい意味を知っていますか? なんとなくネガティブなイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。「業を背負う」というフレーズは、宗教から由来している言葉です。

本記事では、「業を背負う」の正しい意味や類似表現、使い方などについて深掘りしていきます。「業を背負う」人の特徴や、業から解放される方法にも触れていきますよ!

「業」の読み方と意味

「業を背負う」の「業」は、<ごう>と読みます。「業」という漢字は、<ぎょう><わざ>という読み方もありますが、読み間違いに気を付けましょう。

そもそも、この「業(ごう)」という言葉は、どのような意味を持つのでしょうか。この言葉は、仏教用語として用いられ、主に二つの意味を持ちます。一つ目の意味は、「人の行動や行為」。二つ目の意味は、「前世の善悪の行為によって、現世において受ける応報」のことです。

元々、善悪を問わず、すべての行動を含むこの「業」ですが、現代社会においては、後悔したり処罰を受けるような、“悪い行動や過去の過ち”に対して使われるようになったため、一般的にはネガティブな場面で使われているのですね。

「業」の由来は、もともと古代インドで使われていたサンスクリット語の「カルマ」から来ています。漫画やドラマなどで聞いたことがある方もいるかもしれませんね。

「業」を使った熟語

「自業自得」という四字熟語はよく耳にすると思いますが、この熟語の意味は、「自ら行った行為の報いは自分自身が受けなければならないこと」です。本来は、善い行いでも悪い行いでも、その結果が自分にかえってくるという意味になりますが、主に次の例文のように、「悪事の報いを受ける」という意味で使われていますよね。

<例文>
「授業中あれだけ寝ていたら、テストでいい点が取れるわけないよ、自業自得だね」

(c)Shutterstock.com

「業を背負う」の使い方

「業を背負う」は、「業を抱えながら生きている」状態です。「業」は、罰せられるような悪事や後悔を指します。自分自身で自覚のある過去の過ちや悪事に報いた結果や、前世の行いが悪かったのかと想像させられるような辛い状態の時に使われる言葉です。

<例文>
・一度でも犯罪行為をすれば、この先ずっと業を背負って生きていかねばならない
・お金の苦労がなかなか絶えないので、前世の業を背負って生きているのかもしれない
・恋愛が全然うまくいかないのは、前世に叶わぬ恋をしたとか、何かしらの業を背負っているためか…。

「業を背負う」の類語

「因果応報」という言葉を聞いたことはありませんか? この言葉は、「過去や前世の善悪の行為によって、現在の幸もしくは不幸の果報があり、また現在の行為に応じて未来の果報が生まれること」という意味です。この四字熟語も仏教で用いられ、「善いことも悪いことも、すべては今の自分が作りあげるものだ」という教えで、「業を背負う」の類似表現となります。

(c)Shutterstock.com

業を背負った人にはどのような特徴がある?

上述したように、本来「業を背負う」は、ポジティブでもネガティブでもないのですが、今現在、辛い状況に置かれているような場面で使われることが多く、そのような人は、何かしらの業を背負っている可能性が。そんな人たちの特徴を挙げていきます。

1:悪口を言う人

よく、悪口をいうと自分に返ってくると言いますが、まさしく業を背負ってしまう行為です。悪口を言うことで、自分もどこかで相手から悪口を言われているかもしれませんし、自分にとっても何もプラスにはなりません。それがきっかけで友達を失ってしまう可能性も。そんな悲しいことは避けたいですね。

2:嘘をついたり人を騙す人

嘘をついて善良な人を騙す人も、「業を背負う」ことになるでしょう。一回嘘をつくと、それを正当化するために、どんどんと嘘を重ねていきます。そのうち逃げ場がなくなり、結果、信用を大きく失ったり、権威を失墜することにつながりかねません。自分の保身や欲望のために、誰かを騙す行為なんて決してするべきではありませんね。

3:誰かを傷つけている人

怒ってすぐに手をあげたり、弱いものいじめで暴力をふるったりする行為は、業を背負うでしょう。どんな理由であれ、誰かを傷つける行為は決してしてはいけません。

また、誰かを精神的に追い込んだり辛い思いをさせてしまう人も、「業を背負う」こととなります。よく言われるのは、不倫をしている人たちです。不倫という行為は、倫理的に人の道に反しているという考えが一般的ですが、自分たちの欲求だけで、相手の家族を悲しませていることを忘れてはいけませんね…。

(c)Shutterstock.com

「業を背負う」ことから解放されるにはどうする?

業を引きずったまま生きていくのは、誰だって辛いですよね。少なくとも後世には残したくない、負の連鎖は自分自身で断ち切りたいと皆さん考えると思いますが、果たして業から解放されるにはどうしたらよいのでしょうか。

まずは、自分がしてしまった過ちや悪事は、一生消えないということをしっかりと受け止めることです。都合よく、その場しのぎの嘘をついたり、逆ギレしてごまかそうとしてはいけません。自分の過ちに対し、しっかりと向き合い、きちんと反省しましょう。

そして、その経験から得た学びを、子供や孫にしっかりと伝えることです。同じ過ちを繰り返し、再び業を背負ってしまわないようにすることが、生きている間の責務なのではないでしょうか。

最後に

実は奥が深い「業を背負う」という言葉、理解は深まりましたか? 「前世の善悪の行いが現世の自分にかえってくる」など、少しスピリチュアル的な要素も含んだ言葉ですが、過去と現在と未来はすべてつながっているのかもしれませんね。

人間は、誰しも過ちを犯す生き物です。結果、正しいか正しくないか、すべてを判断することは難しいかもしれませんが、少なくとも後悔しないように生きたいですよね。上手に自分自身と向き合っていきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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