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2021.09.27

「共感力」とは? 高い人に見られる特徴や鍛える方法について紹介

「共感力」は、他人との関係を築く上で非常に重要だとされています。心から「共感」するのはなかなか難しいことですが、「共感力」が高いと相手とのコミュニケーションがスムーズで、人間関係が上手くいくのです。ここでは、「共感力」の高い人の特徴や鍛える方法について紹介していきます。

【目次】
「共感力」とは?
「共感力」を身につけるメリット
「共感力」が高すぎることへの注意点とは
「共感力」が高い人の特徴
「共感力」を鍛える方法とは
最後に

「共感力」とは?

(c)Shutterstock.com

「共感力」という言葉を聞いたことはありますか? 「共感力」が高いと、人間関係が上手くいくと言われています。では、「共感力」とはいったいどのような能力なのでしょうか?

「共感力」の意味

「共感力」の「共感」とは、他人が抱いている「悲しい」や「嬉しい」といった感情を、観察者である自分が見て、自分も同じような感情になる事です。例えば、「あの人は今、悲しい気持ちなのだろう」と推測して一緒に悲しむという行為は、「共感」とはいえません。

また、相手の悲しみを理解できても、自分が悲しくなれないというのも、「共感」しているとはいえないのです。「共感」するためには、自分も相手と同じような体験をしていることが必要ともいえます。したがって「共感力」とは、「相手の気持ちを汲み取って、自分も似たような体験から、相手の気持ちを理解し同調しようとする力」の事です。

「共感力」と似た言葉に、「協調性」という言葉があります。「共感」も「協調」も意味は似通っているように思えますが、2つの単語には、はっきりとした違いがあるのです。「共感」は、自分の体験をもとに相手の気持ちを理解し、寄り添おうとする自主性や主体性があります。

しかし「協調」には、「利害や立場の異なるものが、互いに譲歩しあって協力する」というニュアンスが含まれているのです。したがって、時には自分の意思を捨てて相手に同調することもあり、「共感」に比べて自主性や主体性が低い場合があります。

「共感力」を身につけるメリット

「共感力」とは、「自分も同じような体験をした経験から、相手の抱いている感情を理解し、相手と同様の感情になって寄り添おうとする力」のことを指します。そして、この能力は、他人との関係を築く上で非常に重要です。また、「共感力」を身につけることで、得られるメリットが存在します。

1:ビジネスシーンにおいて、プレゼンや交渉が上手になる

ビジネスシーンにおいて、「共感力」が高いのは、とても大切なことです。特に、営業など他社の人物と関わりがある役職であれば、なおさら「共感力」は必須の能力になります。「共感力」が高いことで、相手の要望を汲み取ることができ、相手に寄り添った提案が出来るからです。

相手の気持ちに寄り添うことが出来るため、プレゼン発表なども効果的に行うことが出来ます。

2:スムーズなコミュニケーションをとることが出来る

「共感力」の高い人は、相手の気持ちを汲み取ることが得意なことは勿論ですが、相手の気持ちを理解するために、相手の話にきちんと耳を傾けることが出来ます。

したがって、話している人にとって「共感力」の高い人は、話しやすい相手でもあるのです。さらに、自分の話に理解を示してくれるので、コミュニケーションがとりやすいと思われます。

3:協力者を得やすい

「共感力」が高い人は、相手の心に理解を示し寄り添うことが出来るので、人から好かれやすい傾向にあります。したがって、逆に自分が困ったときには、力になろうと助けてくれる人が集まってくれるのです。

「共感力」が高すぎることへの注意点とは

(c)Shutterstock.com

「共感力」が高いことは、自分にとっても相手にとっても嬉しいことですが、「共感力」が高すぎると、かえって自分を苦しめてしまう場合があります。例えば、気疲れしやすいということです。

「共感力」が高いということは、相手の気持ちが自分の中に入ってきてしまうということでもあります。沢山の人に会って、会話をしたり行動したりすると、他人に気を遣うあまり気疲れしてしまうのです。

また、相手の気持ちが「嬉しい」や「楽しい」といったポジティブなものだったり、「悲しい」といった素直なネガティブの気持ちだったら良いのですが、「妬み」や「憎しみ」など、悪意までも感じてしまうことがあります。「共感力」が高いことで敏感に感じ取ってしまい、具合が悪くなってしまうので要注意です。

「共感力」が高い人の特徴

続いて、「共感力」が高い人に見られる特徴について紹介します。自分に当てはまっているかもしれません。ぜひ、振り返ってみてください。

1:よくもらい泣きをしてしまう

共感する力が高い人は、人の感情の影響をとても受けやすいです。したがって、人が泣いていると、その感情が自分にも流れ込んできて、つられて泣いてしまいます。

2:人が恥をかくのが見ていられない

「共感性羞恥(きょうかんせいしゅうち)」という言葉を聞いたことはありませんか? 「共感性羞恥」とは、他人が恥ずかしい思いをしたときに、それを見ている自分まで恥ずかしいと感じてしまうことです。「恥ずかしい」という気持ち以外にも、誰かが怒られていたり、非難されていたりする場合でも、自分まで怒られたり非難されたりしたかのような気持ちになってしまうことがあります。

3:自分の意見を相手に無理やり押し付けない

「共感力」が高い人は、相手の気持ちがとてもよく分かるため、仮に自分が相手と違う意見を持っていたとしても、それを無理に相手に押し付けたり、通そうとしたりはしません。あくまで相手の気持ちを尊重しようとします。

したがって、具体的なアドバイスをすることはあまりありませんが、その分、相手が欲しい言葉をかけたり、寄り添った行動をすることが出来るのです。

「共感力」を鍛える方法とは

(c)Shutterstock.com

「共感力」が低いと、空気が読めない人だと思われたり、「自分は自分、他人は他人」と割り切っているので、淡々とした人だと思われたりする傾向にあります。自分の軸がはっきりしていると捉えることも出来ますが、相手の気持ちを汲むこともまた大切です。

そこで、「共感力」を鍛えるための方法を3つ紹介します。

1:相手の言葉を繰り返して話すよう心がける

「バックトラッキング」という会話術があります。心理カウンセラーなどのプロが使う話術で、相手の言った感情や事実を繰り返すようにして話すことで、話しやすい雰囲気をつくることが出来ます。

相手に、自分の話を聞いてくれているという肯定的な安心感を与えるのです。

2:小説や映画作品を楽しむ

小説や映画など、登場人物の心情を読み取ろうとすることで、「共感力」を高める訓練になります。特に、読書をしているときの脳は、自分が実際にその経験をしているのと同じように働いているのです。

そうすることで、自分が感じ得なかった気持ちを知ることができ、「共感力」が高まります。

3:言語化されていない気持ちについて考えてみる

相手が、必ずしも本当の気持ちを述べているとは限りません。例えば、相手が「元気だ」と言っていても、今にも泣きだしそうな顔をしていたら、その言葉は本心とはいえないです。言語化されていない相手の気持ちを汲み取るために、歩み寄ろうとすることが、自分の「共感力」を高めることに繋がります。

最後に

今回は「共感力」について、言葉の意味や「共感力」のメリット・デメリットなど、紹介しました。ただ、相手の気持ちに言葉で同調を示すのは簡単かもしれませんが、心から「共感」するのは、なかなか難しいことです。

たくさんの人と出会い、良いことも悪いことも様々な体験をすることで「共感力」が育まれます。他人の痛みが理解できること、寄り添えることはとても素敵なことです。ぜひ、記事を参考に、「共感力」について考えてみてください。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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