出会いは求めない! 社畜の私が結婚したのは…
出会いを求めて婚活に奮闘する人もいれば、それを求めずに結婚する人もいる。今回紹介するのは社畜と自称するとあるアラサー女性のお話。
始発列車は恋のはじまり♡
当時とある電気機器を扱う会社で営業として働いていた、まきさん(仮名・31歳)は、独身彼氏ナシ。
給与に直結する営業成績を上げながら、日々進化する製品の勉強と多忙な日々を送る中、過酷な残業の毎日。そんな彼女の恋愛模様をのぞ見!
おじさん上司ばかりで出会いはナシ…
「私は当時都内の会社に勤めていたのですが、地元でもある千葉で一人暮らし中。大学が県内だったので都内に就職できて仕事帰りはキラキラした東京ライフを楽しもう! と思っていたのですが…。
入った会社が営業に厳しく、残業は当たり前。固定給が低いので営業の出来高によっては正直生活はかなり苦しい。せっかく就職できた会社だし2、3年は頑張ろうと思っていたら、結局同じ会社に30歳を過ぎてもいる自分が。忙しすぎる自分たちのことを同僚の友達と『私たち完全に社畜だよね〜』と言い合うほどでした。
さらに残念なのが社内恋愛のチャンスが皆無だったこと。おじさん上司が多く、何人かいる同世代の男性社員は既婚者ばっかり。これでは恋愛したい気持ちも薄れていくばかりで。
学生時代の友人からご飯の誘いがあっても行けない、出会いを求めて街に繰り出す元気もない。その上、時間もないからマッチングアプリもDLしただけ。なので当時はあえて男性との出会いは求めていませんでした」
毎朝見かけるややイケメンのお兄さん
「ある時、業務で半年だけ早朝勤務があったんです。私は千葉住まいだから始発に乗らないと始業時間に間に合わない。早朝勤務のあったのは年末年始をまたいだ半年。この期間はほんとに辛かった。
でも始発電車ってちょっと面白いですよね。こんなに朝早くからみんなどこに行くんだろ〜って想像しちゃうんです。まぁ私もそう思われているかもしれないですけどw
スーツケースを持ってる人は出張や旅行かな? この若者集団はきっと朝帰りだな。工事現場などで活躍しそうな服装の人は絶対に始発に何人かいる。
始発に乗りはじめてさまざまな発見をするようになりました。私の最寄り駅の始発列車ではまだまだ人もまばら。だからこそ固定の人ってすぐ顔も覚えちゃうんですよね。
その中にいつも私と同じ車両に乗ってるお兄さんがいて。ややイケメンくらいw どこで降りるのかは知らなかったけれど同じ都内に毎日出勤してるようでした」
まさか… 始発列車がきっかけで!
「私の始発出勤もあと1ヶ月といういう朝。いつものように空いてる電車に座ったんですけどなんだか気が遠くなってきて。そしたら私、前のめりに床へ倒れちゃったんです!
次の駅で医務室に運ばれて、そのまま病院に運ばれました。って全然記憶はないんですけどね。どうやら貧血と過労で倒れたみたいで私は数日間会社を休むことにしました。
体調も戻って久しぶりに始発に乗ったらいつも乗っている例のややイケメンお兄さんが、『あの〜、この前は大丈夫でしたか? 急に倒れたので車内にいる人たちと一緒に運んだのですが元気になりましたか?』って話しかけてくれたんです!
倒れた後は覚えていなかったから恥ずかしくって私顔が真っ赤っかになっちゃって! 慌ててお礼を言いました。彼は詳しくその後の事を教えてくれて、電車を降りる時に名刺もくれたんです。ちょっと嬉しくなってつい彼の名刺に書かれている番号にメッセージを送りました。
彼は都内の会社員で、会社はブラックだからいつも始発に乗っていると教えてくれました。何度かやりとりをした後、食事に誘われて。
食事中は互いの社畜ぶりを披露しあうなど意気投合♪ なんとそのあとお付き合いすることになったんです。
まさか始発列車がきっかけでこうなるとは思いませんでしたが、このたび結婚しました! 早朝勤務が始まらなかったら始発列車に乗ることもなかった。始発に乗らなかったら彼と出会わなかった。今思えばですが無理に出会いを求めずに仕事を頑張っていて良かったかなって思います♡」
* * *
過労で倒れるほど頑張っていたまきさんに訪れた幸せな出会いでした。
しかし彼女までいかなくとも仕事が忙しく男性への出会いを後回しにしている人も多いのではないでしょうか。まきさんのようなさまざまな事が重なって生まれる出会いもあるんですね。
「出会いを求めない婚活」。ある意味理想的な馴れ初めが生まれるのかも♡
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OLライター タケ子
恋愛コラムや指南書を読み漁り、婚活の糧にしているOLライター。スイーツや食にも興味あり♪