まだまだ不思議なことだらけの“日本語”
「日本」の読み方に、なぜ「ニッポン」と「ニホン」の二通りの読み方があるのか、また、「貴社」と「御社」にはどのような違いがあるのか…… など、何気なく使っているけれど、実は意味がわからないものが山ほどある“日本語”。
そこで、書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』の中から、日本語と漢字にまつわる興味深い話や、正しい知識をご紹介。計8回にわたるプチ連載形式でお届けするので、ぜひ日本語のおもしろさに触れてみて!
前回の記事はこちら>>そうだったのか…「足」と「脚」の違いを知って驚き!
「天地無用」の意味を知っていますか?
宅配便などが届いたときに、荷物に「天地無用」というシールが貼られているケースがありますが、言葉の印象から「天地」、すなわち上下は気にしなくて大丈夫という意味にとらえる人が少なくないもの。
しかし、実はまったく逆の意味。「天地」つまり上下は反対にしてはいけませんということなのです!
「無用」という言葉には「禁止」という意味があります。そのため「天地」(上下)を逆にすることは「禁止」という意味になるというわけです。
「天地無用」という言葉は、運送業者の業界用語で「天地入替無用」という言葉から四文字熟語の体裁をとるために「入替」の文字を削除したことが由来であるという説があります。
多くの宅配業界ではいまだにこの「天地無用」という言葉が書かれたシールが使っていますが、郵便局など、「この面を上に逆さま厳禁」というようにわかりやすい表現を使っているケースも。
「無用」を含んだ似たような言葉には「他言無用」があります。「他言」とは他の人に言うこと。それを禁止するのですから、人に話してはいけませんよ、という意味になります。
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今回お届けした内容について詳しく知りたい方は、書籍にて確認を!
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『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
山口謠司 監修/日本文芸社
「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」、「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。
単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!
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