いまこそ正しい知識を身に付け、健康的な食生活を!
食べすぎや偏食による生活習慣病が社会問題化する昨今、ダイエットや健康食品への関心は高まるばかり! メディアは、次々と登場する目新しい健康情報であふれています。
そうした社会だからこそ、不確かな情報に翻弄されることなく健康的な食生活を送るために、基礎的な栄養学の知識が必要!
そこで、栄養に関する正しい知識を身に付けるのに役立つ書籍『正しい知識で健康をつくる あたらしい栄養学』(高橋書店)の中から、身近な栄養に関するマメ知識をご紹介! 計4回にわたるプチ連載形式でお届けします。
前回の記事はこちら>>知らない人多数!? トマトvsケチャップ… 栄養価が高いのは?
ごまの成分が、血管を若く保ち老化を防ぐ!
古くから高い薬効があるとされてきた、ごま。成分の半分以上を占めるのが脂質で、その特徴は不飽和脂肪酸を多く含むこと。リノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸が血中コレステロールの上昇を抑える働きをもちます。
■気になる栄養素は?
ごまやひまわりの種などの種実類には、リノール酸やリノレン酸などの人体で合成できない必須脂肪酸が含まれています。ごまには抗酸化成分であるセサミンやセサミノール、ビタミンEもたっぷり! また疲労回復に効果のあるビタミンB1も摂取できるパワーの源なのです。
■体への効能は?
ポリフェノールの一種であるセサミンやセサミノールなどの抗酸化成分が多いため、がんや動脈硬化、脂質異常症などの予防効果が期待されています。種実類にはビタミンEも多いので、活性酸素を抑制して免疫力を高める効果も!
■調理のコツは?
ごまは外皮が固いので、生で食べるのは風味もなく、消化にもよくありません。煎ったり、すったりすると、香りと消化・吸収がよくなります。ビタミンEが多くリノール酸やオレイン酸の酸化を抑えるので、すぐに食べなくても安心! ただしすりごまは、冷蔵保存し早めに食べて。
■黒ごまと白ごまで栄養価値は変わる?
白ごまは油の含有量が多く、ごま油の原料となっています。一方、黒ごまはアントシアニンやリグニンを含み、機能性成分に富んでいるのが特徴。さらに香りの高い金ごまには、抗酸化作用があるフラボノイドが多く含まれています。
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書籍では、それぞれの食材の栄養や効能はもちろん、不快症状を緩和する食材の情報まで、幅広く解説されています。日々の献立を考えるとき、なんとなく体調が悪いとき、健康的な食生活へのヒントをくれるはず! ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。
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『正しい知識で健康をつくる あたらしい栄養学』
監修:吉田 企世子、松田 早苗/高橋書店
2006年に発刊し累計26万部突破した、ロングセラー商品の改訂版。栄養指導や食品成分表示の根拠となり、時代に合わせて改定される「食品成分表」「食事摂取基準」。本書は5年ぶりに全面改訂された(日本食品標準成分表[八訂]、日本人の食事摂取基準2020年版)に対応。さらにフレイルやサルコペニアなど、最近話題のトピックスも紹介。基本から新常識まで。おうちごはんで健康になるための情報満載の1冊です。