【目次】
・「罵倒」の意味と使い方とは?
・「罵倒」の類語にはどのようなものがある?
・「罵倒」の対義語にはどのようなものがある?
・「罵倒」してくる人への対処法
・最後に
「罵倒」の意味と使い方とは?
皆さんは「罵倒」という言い回しをご存じですか? 「罵倒」の読み方は「ばとう」。「罵」には「悪口を言う」や「けなす」という意味があり、「倒」には「倒れる」「ひっくり返る」の他に「はげしい」「ひどい」という意味があります。
この2つの意味が組み合わさり、「激しい悪口で相手をけなす」という意味になりました。あまり良い感じのする言葉ではありませんね。
「罵倒」という言葉は、主に下記のような使われ方をしています。
1:「彼の注意の仕方は罵倒を浴びせているようにしか聞こえない」
「注意」をしていたつもりがヒートアップをして、気づけば「罵声」になっていた、ということもあります。このように一方的に「罵声」を言っている様子を「罵声を浴びせている」と表現しますよ。
2:「客の前でアルバイトを罵倒するのは店の信頼にも関わる」
「罵倒」は「相手を激しくののしる」という行為を表しています。そのため、「罵倒する」のように動詞と組み合わせて使うことも多いですよ。
3:「ちょっとミスをしてしまっただけで、上司にこれでもかというほど罵倒された」
「罵倒」は他人に対して行う行為です。そのため、「罵倒する」「罵倒される」といった言い回しがよく使われています。
「罵倒」の類語にはどのようなものがある?
「罵倒」の意味と使い方についてのご紹介でした。続けて、「罵倒」の類語にはどのようなものがあるでしょうか?
1:誹謗
「誹謗」の読み方は「ひぼう」です。意味は、「人の悪口を言うこと」。「罵倒」は相手を激しくののしる行為のことを指しますが、「誹謗」は相手の悪口を言うこと自体を指します。
また、「誹謗」には「根拠のあるないにかかわらず悪口を言う」という意味が含まれています。そのため「根拠のない悪口を言いふらす」という意味の「中傷」という言葉と組み合わせて、「誹謗中傷」という言い回しで使われることも多いですよ。
2:痛罵
「痛罵」の読み方は「つうば」。「痛罵」の意味は、「罵倒」と同様に「相手を手ひどくののしること」、「痛烈に批判すること」です。
また、「痛罵」は「汚い言葉や虐待的な言葉を使って激しくののしる」という意味もあります。「罵倒」と同様に「痛罵を浴びせる」「痛罵する」という言い回しを使いますよ。
3:漫罵
一般的にはあまり使われませんが、「罵倒」の類語に「漫罵」という表現もあります。読み方は、「まんば」。
「他人を大声で激しく非難する」という意味は「罵倒」と同じですが、「漫罵」はそれに加えて「必要以上に相手をあざけってののしったり、非難したりすること」という意味もありますよ。
「罵倒」の対義語にはどのようなものがある?
続けて、「罵倒」の対義語についてご紹介です。「相手を激しくののしる・非難する」という意味のある「罵倒」の対義語には、どのようなものがあるでしょうか?
1:称賛
「称賛」は「相手をほめたたえる」という意味があります。「称」も「賛」もどちらも「たたえる」、「言葉でほめる」といった意味を持っていますよ。
また、「称賛」と同じ読み方で「賞賛」という表現もありますが、この2つは少し意味が異なるので注意が必要です。
「称賛」は「人の行動や行為に対して、言葉でほめたたえる」という意味がありますが、「賞賛」の場合は「物を与えてほめる」という意味になります。「罵倒」の対義語として使うのであれば「称賛」が適切ですよ。
2:嘆賞
「嘆賞」は「たんしょう」と読みます。意味は、「深く感心してほめたたえること」。芸術作品に対して使われることが多いですよ。
3:感嘆
「感嘆」も「罵倒」の対義語のひとつです。「嘆賞」と同様に、「感心してほめたたえること」という意味があります。
ため息をつくほど感心したり、感激してほめたたえたりする場合に使われますよ。
ただ、「感嘆」には「ひどく悲しむ」という意味もあります。「罵倒」の対義語として「感嘆」を使う場合には、文脈などで「ほめたたえる」という意味で使っていると伝わるようにしましょう。
「罵倒」してくる人への対処法
何かにつけて攻撃的だったりして、「罵倒」してくる人というのはどうしてもいますよね。
もしそんな人に出会ったときにはどうすればいいのか。最後に「罵倒」してくる人への対処法についてご紹介です。
1:相手にしない
「罵倒」してくる人というのは、実は攻撃する相手を選んでいるのです。そのターゲットとして選ばれやすいのは、「自分より弱そうな人」や「仕返ししてこなさそうな人」。
だからといって強く反論をするのも相手を刺激してしまいます。そんなときは無視をしたり、適当に聞き流したりして相手の戦意をそぐことが大事ですよ。
2:味方をたくさん作る
先述の通り、「罵倒」してくる人というのは「自分より弱そうな人」をターゲットに選んできます。そのため、組織内に味方をたくさん作っておくのもオススメの対処法のひとつです。
うっかり味方が多い人を攻撃してしまうと、「罵倒」してきた人は大勢を敵に回す必要が出てきます。そうすれば組織内での立場も危うくなってしまうため、攻撃をしてこなくなりますよ。
3:隙を見せない
「罵倒」してくる人というのは、相手を見下した態度をしてきます。そのため、日頃からスマートにふるまっておいて「見下せるポイント」を作らないことが大切ですよ。
また、そもそも「相手が踏み込んでくるほどの関係性」を作らないのも重要だったりします。日頃から一定の距離を保っておけば、よっぽどのことがない限りは「罵倒」してくることもありませんよ。
最後に
「罵倒」についてのご紹介でした。いかがだったでしょうか? 「罵倒」は、「相手を激しくののしる」という意味を持つ言葉です。大声で相手が傷ついたり、失礼に値するような言葉を浴びせることを指します。
相手は「注意」をしているつもりでも、周りから見れば「罵倒」になっているということもあります。「罵倒」をされていると感じたときは真剣に受け止めず、適当に流すなど自分が傷つかないよう対処することが大切ですよ。
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