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2021.02.22

仕事のメールで“開封確認機能”はマナー違反になる or ならない?<知っておきたいビジネスマナー>

メールを先方が確認したかを知らせる「開封確認」機能。便利な機能に思えるけれど、ビジネスマナーとしてはどうなのでしょうか。言葉やビジネスマナーに詳しい鶴田初芽がお届けします。

鶴田初芽

ビジネスメールの「開封確認」機能つけていい?

コロナ禍でテレワークが推奨され、メールでのスムーズなやりとりの重要性が増していますよね。先方から返信がないとそわそわする。そうならないためにも、開封確認機能を利用しても良いのでしょうか。

そもそも開封確認機能とは?

(c)Shutterstock.com

開封確認機能とは、送信したメールが開封されたことを確認できる機能のことです。

メールが開封された際に、開封された旨のメールが返信されてくることで、開封されたことが確認できます。先方がメールを開封してくれたことを知ることができるなんて便利ですよね。

こんな便利な機能やらない手はないと思ってしまいますが、開封確認機能の利用をもう一度考えてみましょう。

開封確認も万能ではない

(c)Shutterstock.com

実は開封確認機能を利用した場合でも、残念ながら必ず開封が確認できるわけではないんです。

例えば、開封確認機能は先方のメールシステムによっては機能しない場合があります。また、開封確認メールの発信には先方の承認が必要な場合もあり、承認されなければ送信されないままになってしまいます。

そのため、開封確認機能を付してメールを送信したのに、実際は開封されているにも関わらず、開封確認メールがいつまでも届かない… ということも起こり得ます。開封確認メールがくれば開封されたと喜べますが、開封確認機能を付したのに音沙汰がないといつも以上に気になってしまいますよね。

本当にメールの内容を確認したかどうかわからない

(c)Shutterstock.com

この機能は、中身を確認せず一斉開封をした場合などでも開封確認メールが発信されることになります。なので、開封したことは事実ですが、開封された、すなわち内容をきちんと確認して頂けた、とは言い切れないんですね。

さらに、開封確認機能が付されている旨のポップアップが出たり、前述のとおり開封確認メールの発信に先方の承認が必要だったりと、開封確認メール発信のために先方にお手間をかけてしまうこともありますし、開封確認が付されていることが先方にもわかるため、人によっては気分を害してしまうこともあります。

どのメールにも初期設定として付されている機能だと心理的ハードルは下がりますが、開封確認機能は設定を変更してあえてつける機能なので、信頼されていないような、監視されているような感覚に陥ってしまったり、開封したことが伝わっているからには早く返信しなくてはというプレッシャーにつながってしまい、先方の仕事のペースを乱してしまうことにもなります。

LINEの既読機能も既読をつけたからには反応しなくちゃ! と思いますよね。特に早い返信が良しとされることが多いビジネスシーンにおいてはなおさらプレッシャーに感じられるのではないかと思います。

メールの確認をして欲しい! そんなときは?

(c)Shutterstock.com

開封確認はつけられていて気持ちのいいものではない、ということもあり、便利だからといってやたらとつけるのは自分本位な仕事スタイルの人と思われてしまうおそれがあります。

なるべく速やかに確認して欲しいという内容のメールを送る場合には、送信時に電話でメールを送信した旨を伝え、確認や返信のお願いをしましょう

メールに加えて電話をするほどの緊急性はないものの、必ず確認して欲しいといった場合にはメールの最後に「内容を確認頂けましたら、お手数ですがその旨ご返信くださいますようお願い致します。」などと返信のお願いを一文入れるといいですね。

* * *

いかがでしたか? 便利な機能なのに使えないのは勿体ないのでは、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

先方が開封したかを知りたいのはあくまでもこちらの都合であること、開封確認メールの発信には先方のアクションが必要となる可能性があること、開封確認が付されていることをどう捉える方なのかなどを踏まえて、活用して頂けたらと思います。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

鶴田初芽

都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!

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