【目次】
・「忌憚」の意味や読み方とは？
・「忌憚」をビジネス等で使う時の注意点は？
・「忌憚」の使い方は？ 例文でチェック
・「忌憚」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある？
・最後に
「忌憚」の意味や読み方とは？
「忌憚」は、日常会話で使うことはほとんどないため、初めて聞いたという方もいるかもしれませんね。本記事は「忌憚」の意味や使い方、読み方、類語について解説していきます。正しく覚えて「忌憚のない意見」を伝えられるようになりましょう。
まずは、「忌憚」の意味や読み方について解説します。
◆「忌憚」の意味と読み方
「忌憚」は、「きたん」と読みます。「はばかる」「きらい嫌がること」や「遠慮すること」という意味。「忌憚」は、嫌って避けるという意味の「忌（いまわしい）」と、かかわることを避けるという意味の「憚（たん）」という言葉で構成されています。このことから、「憚る（はばかる）ことを忌み嫌う」ということを「忌憚」というようになったと考えられています。
「忌憚」をビジネス等で使う時の注意点は？
「忌憚」をビジネス等で使う時の注意点について解説します。
1：「忌憚」は、敬語ではない
「忌憚」という言葉は敬語ではありません。日常会話ではあまり使わない言葉ですが、使い方には注意が必要です。「忌憚」という言葉を目上の方に対して使う場合は、「忌憚ないご意見をお聞かせいただければ幸いです。」のように丁寧に使いましょう。
下の立場や同等の立場の方に対しては、「遠慮なく意見を述べてください」という意味で使います。
例えば、会社説明会などで司会者側が参加者に配慮し、「遠慮して聞きにくいことも、気にせずどうぞ」と歩み寄る際にも使われます。
2：「忌憚」の後は「ない」で打ち消す
「忌憚」の後には否定形の言葉で、中でも「ない」がつくことがほとんどです。「忌憚」を「忌憚します」「ご忌憚なさらず」などとすることはありません。基本的には、「忌憚ない」や「忌憚のない」というように打消しの形で用いて、「遠慮せずに」という意味で使います。
3：「忌憚なく申し上げる」は失礼に当たる場合がある
「忌憚なく申し上げる」は「遠慮なく伝えます」を意味するため、目上の方や取引先に使う場合、失礼に感じられることもあります。ビジネスシーンで「忌憚なく申し上げる」を使う際には、「大変恐縮ですが」や「大変失礼かと存じますが」などの言葉と一緒に伝えましょう。
「忌憚」の使い方は？ 例文でチェック
ビジネスシーンにおいては、相手に率直に意見を言ってもらいたいとき、正直な声をききたいときに使われています。想定されるシーンとしては、会議や打ち合わせ、お客様向けアンケートを通じて相手の意見や正直な評価を求めるときに用います。例文のようなフレーズを覚えておくと良いでしょう。
1：「皆様の忌憚のない意見をお聞かせください」
2：「忌憚のない意見交換ができれば幸いです」
3：「気になることがありましたら、忌憚なくお申し付けください」
「忌憚」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある？
続いて、「忌憚」の類語や言い換え表現をご紹介します。
1：「率直」
「率直」は、「ありのままで隠すところがないこと、また、そのさま」という意味。飾ったり、隠したりせずにありのままであることを指す言葉。相手に気を遣うことなく、素直な意見を伝えるときに用います。
例文：「率直なご意見をおきかせください」
2：「遠慮なく」
「遠慮」は、「人に対して、言葉や行動を慎み控えること」。「遠慮なく」は、気を遣って言葉や行動を控えめにすることを指します。「忌憚のない」を柔らかくした表現で、ビジネスシーンからプライベートまで広い場面で使うことができます。書き言葉でも話し言葉でも使うことができますよ！
例文：「なにかあれば、ご遠慮なくおっしゃってください」
3：「気兼ねなく」
「気兼ね」は、「相手に対して気を遣うこと」といういみ。「気兼ねなく」とすると「気を遣うことなく」という意味になります。柔らかい印象の言葉なので、ビジネスシーンではもちろん、親しい間柄でも使うことができます。
例文：「気兼ねなく、どんなことでもおっしゃってください」
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最後に
いかがでしたか？ ビジネスシーンにおいて、「忌憚のない意見」を求められることも多いです。正しく意味を理解して、自分の意見を伝えられるようにしていきましょう。
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