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2021.02.03

すぐ「卑下する」のはどうして?「卑下」の意味や使い方、類語・対義語、英語表現までご紹介

誰かから褒められたときに謙遜をすると、「卑下している」と言われることがありますよね。この「卑下」という言葉、意味は大まかに知っていても正しく使えているかわからないという人は少なくないもの。本記事では、「卑下」という言葉の意味や使い方、卑下する人の心理や特徴について解説します。

【目次】
「卑下」の意味や読み方とは?
卑下する人の心理や特徴とは?
「卑下」の使い方は? 例文でチェック
「卑下」の類語にはどのようなものがある?
「卑下」の対義語にはどのようなものがある?
「卑下」の英語表現とは?
最後に

「卑下」の意味や読み方とは?

(c)Shutterstock.com

誰かから褒められたときに謙遜をすると、「卑下している」と言われることがありますよね。この「卑下」という言葉、「大まかな意味は分かっていても、正しく使えているか分からない…」という方もいるのではないでしょうか? 今回は「卑下」という言葉の意味や使い方、そして「卑下」してしまう人の心理や特徴についてご紹介をしたいと思います。

◆「卑下」の意味と読み方

「卑下」とは、「自分が劣っているように見せること」を表す熟語です。読み方は「ひげ」。「卑下」の「卑」には、「地位や身分が低い」「心が卑しい」という意味があります。

ただ、「卑下」は、本当に自分が劣っていると感じているのではありません。「わざと自分を低く見せる様子」や、「謙遜している状況」のことを、「卑下」と表現しますよ。本当に自分が劣っていると感じている人に「卑下」を使うのは誤りなので、注意をしましょう。

卑下する人の心理や特徴とは?

(c)Shutterstock.com

「卑下」の意味と、「卑下」を使う状況についてのご紹介でした。会社や日常生活の中でも、一度は卑下する人と出会ったことがあると思います。そういった人たちは一体、どのような心理から卑下してしまうのでしょうか。ここでは、卑下する人の心理や特徴についてご紹介をしたいと思います。

◆卑下する人の心理

卑下する人の心理で多いものは、「ミスなどで相手から落胆されるのを恐れて、事前に予防線を張りたい」というものです。あらかじめ相手からのハードルを下げておくことで、多少出来が低くても、特に何とも思われないですよね。それに加え、相手が本来望んでいる出来だと、逆に好印象を与える可能性もあります。こういった心理状況から、卑下する人は多いです。

ただ、中には自分に対して自信がなく、本当に「自分は劣った人間だ」と思い込んでいる人もいます。そういった人は、周囲に対して自信があるかのように振る舞うのが苦手です。そのため、「自信があると嘘をつくより、正直にありのままの自分を見せたほうが良い」という心理が働き、自身を卑下してしまいます。

◆卑下する人の特徴

卑下する人の中には、コンプレックスを持っていたり、承認欲求が高かったりする人が多いです。コンプレックスを持つ人はプライドが高く向上心も高いため、現状に満足できないという特徴があります。そういった人は、「自分はこれだけ仕事ができる人間だけど、上には上がいる」といった劣等感を覚えるのが常です。そのため、自分を卑下してしまいがちになります。

また、承認欲求が高い人は、卑下したときに周りから「そんなことないよ」と言われることが好きな人が多いです。それは、自分が劣っていることが否定されると、「褒められた」「周りから認められた」と思います。そのため、承認欲求があるけど、あからさまに「褒めてほしい」とは言えないため、あえて卑下をすることで承認欲求を満たすことが特徴です。

「卑下」の使い方は? 例文でチェック

(c)Shutterstock.com

「卑下」する人の心理や特徴についてのご紹介でした。続けて、会話の中でどのように「卑下」という熟語を使うのか、例を挙げてご紹介をしたいと思います。

1:「彼女はいつも自分のことを卑下する」

「卑下」は主に、「卑下する」のように動詞として使うことが多いです。この例の場合は、「彼女はいつも、自分のことを『他の人よりダメな人間だ』と軽んじている」という意味になりますよ。

2:「彼はせっかく舞い込んだキャリアアップのチャンスを、卑下して諦めたそうだ」

「卑下」は、「卑下して○○する」といった使い方をすることも。今回の「卑下して諦める」の場合は、「あることができない自分を馬鹿にして、それを断念する」という意味で使われていますよ。

3:「彼女はよく自分を卑下にして相手を持ち上げることで、上司に取り入ろうとしている」

「卑下して持ち上げる」は、「自分を下げることで、相手をおだてる」という意味で使うことができます。「卑下して持ち上げる」という使い方をした場合、大抵はマイナスの意味で使われるため、誉め言葉として使わないように注意しましょう。

「卑下」の類語にはどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

「卑下」の使い方についてのご紹介でした。続けてご紹介するのは、「卑下」の類語です。類語を覚えておくことで、状況に合わせて使い分けることができますよ。

1:卑屈

「卑屈」は、「ひくつ」と読みます。意味は、「いじけて自分を卑しめる」。「卑下」が「本当に自分が劣っていると感じていない状況」に使うのに対して、卑屈は「自分に価値はない、といじけてさげすむこと」を指しています。

2:謙遜

「謙遜」の意味は、「控えめでつつましい態度をとること」「へりくだること」。「卑下」も「謙遜」も「相手を上げるために控えめな態度をとる」という点があります。「卑下」の場合は、それに加えて自分の価値を下げる発言を含みますよ。

3:自虐

「自虐」は、「自らを必要以上に責め立てること」「自分で自分のことをいじめること」を指す言葉です。「卑下」には「へりくだる」という意味が含まれますが、「自虐」はただ自分のことを低く見ることを指しています。

「卑下」の対義語にはどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

続けて、「卑下」の対義語についてのご紹介です。

1:自負

「自負」の意味は、「自分の能力や仕事などに自信やほこりを持つこと」。自分の才能や仕事に対して自信を持ち、誇らしく思うことを表していますよ。

2:自慢

「自慢」は、「自分で自分に関することを、相手に誇らしげに褒めること」を指しています。自分の功績に対して誇らしげな様子や、得意げな態度をしているときに使われる言葉です。

3:誇示

「誇示」は「こじ」と読みます。意味は、「誇らしげに見せびらかすこと」。自分の功績や能力などを誇りに思って、周囲に自慢する様子を表現する言葉です。

「卑下」の英語表現とは?

「卑下」を表現するのによく使われる表現は、「belittle myself」です。「belittle」には「小さく見せる」、「myself」には「自分自身で、自分自身を」という意味があります。形容詞として「卑下」を使いたい場合には「謙虚」という意味を持つ「humble」が使われることも多いですよ。

最後に

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「卑下」についてのご紹介でした。いかがだったでしょうか? 「卑下」は、「自分自身を低く見て、へりくだる」という意味を持つ言葉です。一見すると相手を持ち上げるいい言葉に思うかもしれませんが、あまり自身を卑下しすぎていると、周りから良い印象は持たれませんので、注意しましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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