【目次】
・「時点」の意味とは?
・時点と時間や時刻との違いとは?
・時点と段階や現在との違いとは?
・「時点」の使い方を例文でチェック
・「時点」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
・「時点」の英語表現とは?
・最後に
「時点」の意味とは?
「20日時点」と「20日現在」、どちらを使えばいいか悩んだ経験はありませんか? 本記事では、「時点」の意味や使い方、また似ている言葉との違いについて解説します。
「時点」は「じてん」と読みます。「時の流れの上で、ある一点またはある時期」という意味。例えば、「午前6時時点」とした場合、午前6時丁度の時間を指します。その時間の状態を確認したり、その時間の状態がどうだったのかをお知らせするときに用います。
時点と時間や時刻との違いとは?
「時点」「時刻」「時間」、似て非なる言葉のそれぞれの違いについてみていきましょう。
◆時点と時間の違い
「時間」は、「時の流れの中のある一点」という意味の他に、「ある時刻と他の時刻との間の長さ、ある長さをもつ時」という意味があります。「時点」がある一点を指すだけであるのに対し、「時間」はある時点とある時点の間の長さを表す言葉であるという違いがありますね。
◆時点と時刻の違い
「時刻」は、「時の流れにおける、ある瞬間。連続する時間の中のある一点」や、「ちょうどよい時」という意味です。「時点」も「時刻」も、とある一点のことを指します。
しかし、「時刻」は数値化できる時間でしか表すことができません。一方、「時点」は、その意味を補足する修飾語を伴うことで、数値化できなくとも何らかの行為や規準によって定まる一点を表わすことができます。例えば、「電車が到着した時点」や「会議が始まった時点」などと用いることができますね。
時点と段階や現在との違いとは?
「時点」は、「流れている時間の中でのある一点」をさし示す時に使用する言葉です。似たような用途で使える「現在」や「段階」のニュアンスの違いを把握して使い分けましょう。
◆時点と段階の違い
「段階」は、「ある基準によって区切った能力や品質などの順序、等級」や「物事が進行していく途中で区切られた一つの状態」という意味です。「時点」は流れている時間の中でのある任意の一点をさしますが、「段階」は物事の区切りという意味合いが強くなります。
◆時点と現在の違い
「現在」には、さまざまな意味があります。「過去と未来のあいだ」や「現に存在すること、目の前にあること」といった意味。また、「変化する物事の状態をある時点で区切って示すときの、その時点」という意味があります。この場合は、「時点」と同じように時間の中のある一点をさし示しますね。
「時点」は過去のデータや今の状態に加え未来の時間に対しても使用できます。しかし、「現在」は、過去や今の状態のみに使用し、未来の時間をさし示す場合には使用しません。この点が「時点」と「現在」の大きな違いといえるでしょう。
「時点」の使い方を例文でチェック
「時点」は、流れている時間の中にある一点の状態について言及する時に添えて使う言葉でしたね。過去の日付や今のことに対して言及する場合に使用します。また、まだ経過していない未来の日時について言及する場合にも使える言葉です。明確な日時だけではなく、「決定した時点」といった言い方ができることも覚えておきましょう。
<例文>
1:「明日の朝8時時点で雨が降っていなければ出発します」
2:「今後の発売については、正式に決定した時点でお知らせします」
3:「昨日の18時時点では、まだ到着していませんでした」
「時点」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
「時点」の類語や言い換え表現について、みていきましょう。
1:「瞬間」
「瞬間」は、「きわめて短い時間、またたく間、何かをしたその途端」という意味。ほんの短い時間のことや何か物事が発生したそのごく短い時間を表します。「時点」が、「流れている時間の中でのある一点」を指し、その時間の状態を言及するのに対して、そのある一点の時間自体を指すのが「瞬間」です。
2:「時機」
「時機」は、「何かを行うのによい機会、しおどき」という意味です。「あることを行うのに都合のいい機会」というある一点を指す言葉です。チャンスと英訳するとわかりやすいでしょうか?
3:「一瞬」
「一瞬」は、「一度またたきをするほどの、きわめてわずかな時間」という意味で、とある一点を指す言葉です。「一瞬の出来事」「一瞬目を疑った」などと用います。
「時点」の英語表現とは?
「~時点で」は英語で「as of~」というフレーズを使用します。「~現在」や「~から」という意味でも使われる表現です。「as of now(いま時点で)」、「as of today(今日時点で)」や「as of march,2020(2020年3月時点)」と使用します。書類などでよく見かける表現ですので、日時などに添えて使うフレーズとして覚えておきましょう。
最後に
「時点」は、「流れている時間の中でのある一点」をさし示す時に使用する言葉でしたね。その時間の状態を確認したりその時間の状態がどうだったのかお知らせするときに用います。「時点」という言葉を理解した“時点”で、使いこなせるようになるでしょう。
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