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2020.10.05

責任と自由との共生。40代に向かう仕事の仕方<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#11>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。アメリカに移住して2ヶ月。経営者としてスタートすることになった。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

全てが自分の責任! 日本では感じることがなかった生きがい

これまでの連載はこちら

N.Y.に移住して2ヶ月くらい経つと、やたら脆かったメンタルが異常なほど図太くなった。慣れとは有り難いし、恐ろしい。

ホームレスから小銭をせびられても、全く動揺しないし、電車内で急に吊り革使ってブレイクダンス踊られても笑顔で見過ごせる。英語でどう言うかパッと思い浮かばなくても、知ってる単語で会話を成立させる根性が生まれた。

◆全てが新鮮。経営者としての仕事スタート

(c)Shutterstock.com

そんな助走期間を経て、新しい仕事もスタートした。肩書きは代表取締役社長と言えど、前職に比べたら1000分の1くらいの小さな会社。経営サイドの仕事はもちろん、営業、企画、経理、人事、あらゆるジャンルの業務を理解する必要があり、一から学ぶ日々は全てが新鮮だった。

決められた部署で、与えられた業務をこなし、残業したら給料が増える。休みが少ないと上司の管理能力を呪い、自分がミスしたら全力で謝って翌日には忘れる。こんなサラリーマン生活はもうまっぴらだと思う時もあったが、今思えば、なんて楽な生活だったんだろうと、一抹の恋しさを感じることは当然ある。

株主の存在や資金調達や、営業不振や新規事業と言った、これまで触れてこなかった“大人の領域”に急に身を投げ、どう準備し、どう戦略を立てればいいのか、分かるわけもなく、毎日が吐きそうなほど不安だった。

まぁ、こればっかりは何ヶ月経っても慣れるわけもなく、今も、明日会社が潰れるかもという恐怖は毎日隣り合わせ。心臓に良くない。

◆N.Y.だからこそ感じる興奮とビジネス欲求。

そんな責任の沼にいながらも、それを凌駕する興奮を感じることが実はよくある。N.Y.は“流行の発信基地”なんてよく言われるけど、日々それを体感することがこの上なく楽しい。

そして、「こんなの日本にはまだ無いな」と思うものに出会うと、これまで存在しなかったビジネス欲求というか、これを私が日本に持って行って、カスタマイズして展開したら… 面白いかもなと妙にワクワクするわけだ。

私が最初に胸を鷲掴みされたのは、まさに私が経験した受精卵凍結や、卵子凍結を日本じゃ考えられないくらいに、スーパーオシャレに取り扱うクリニック。その名は『KIND BODY』。

インスタに広告が流れてきて、初めて知ったクリニック。内装はイエローを基調とした雑貨店のような雰囲気で、行くだけでテンションが上がる作りになっている。

そのユニークさも凄い。インスタのストーリー上で、患者が自身の手術中を実況というリアルすぎる発信を見ることができる。また、メール配信サービスに登録をすると、卵子凍結がセールで$100引き! なんてお知らせが来る。

これから始めたい人に向けての説明会に行ってみたら、入り口でシャンパンが配られ、フルーツやチーズをつまみながら、リラックスして話が聞ける。お酒の力でほろ酔いになり、やたら突っ込んだ質問も容易に出来て、効率がいい。

そんなに悩みすぎずに、誰しもぶつかる可能性がある問題をポップに取り扱うアメリカ。さすがだ。

最近はヨガやワークアウトだけに飽き足らず、ニューヨーカーはメディテイションもオシャレに行う。

そう、瞑想。目を閉じて、心を楽にして、静寂に集中するわけだから、家で一人なら、いつでも出来るだろうに、こんなオシャレな空間で、オシャレなオイルを手首に垂らして、1時間に$20くらい払う。

私も物は試しと行ってみたが、妙に頭がスッキリして、クセになりそうだった。

N.Y.にいることで、日本では見過ごしていたような広告にも必ず目を向けるようにするクセがついた。

ここから新しいトレンドを生み出してやると野心に溢れた人たちの息遣いを余す事なく感じて、誰かに指示されるわけではなく、自分の大きな責任の元に、ビジネスを考え出す自由を手にしていることが、今の私の全てだから。

◆これまでの連載はこちら

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
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