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2020.08.24

社長になり、母にもなりたい… 強欲だから受精卵凍結!<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#5>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。転職を考えると同時に母になるための行動をおこした。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

諦めたくない、母になるための強い意志

何事も、きっかけ次第でどうにでも転んでいく。いや、違う。きっかけなんてどこにでも転がっている。

そのきっかけを自分の人生を好転させるカードに出来るかどうか。直感と強力な自己愛でカードを切っていくのだ。

働きたかったテレビ局に入社出来て、プロデューサーになり、「このままでいいのかな?」と仕事に疑問を感じ始めたら、N.Y.で社長になるチャンスが訪れ、「N.Y.移住するから」と日本に残る彼氏に結婚を迫ったら、あっさり承諾してくれた。

短く言うと、ただ運が良いだけに聞こえるが、そうではない。

“自分が今欲しいもの・必要なものが何か”

これだけは、自分でよく分かっていた。

そこだけ間違わなければ、あとは転がって来たきっかけを最大限使って、カードを勢いよく切る。迷って、躊躇して、結局何も出来ない人には、段々このきっかけが見えなくなってくる。

私のような強欲女は、きっかけを利用して、1枚じゃ物足りず、何枚もカードを切ろうとする。

◆私がした母になるための行動

(c)Shutterstock.com

N.Y.に行く前に結婚することになった私は、その翌日、産婦人科のHPを凝視していた。一晩で凄まじき想像を繰り広げ、両親への挨拶よりも、婚約指輪の選定よりも、何よりも早く、受精卵を凍結することが最優先だと生物的直感が働いた。

卵子凍結ではない。受精卵だ。

夜のうちに看護師の友人に連絡して、都内で腕の良い生殖医療機関がどこかをリサーチしていた。提案された病院に予約をし、その翌日には産婦人科の待合室にいた。

30代中盤になってくると、女性だけの飲み会で必ず議論が交わされる“高齢出産への恐怖”。

いくら晩婚化が進む時代と言っても、それなりに生殖機能の適齢期はあるわけで、仕事がどんなに出来ても、お金が沢山あっても、こればっかりは神のみぞ知る領域なわけだ。

しかし、このままいくと、35歳で夫を日本に残して渡米し、N.Y.で新しい世界に飛び込もうとしている私は、一体いつ子供を授かり、産み落とすのか。

N.Y.で社長になりたい。でも、いつか母親にもなりたい。その想いを胸に、産婦人科に鼻息荒く乗り込んだというわけ。

(c)Shutterstock.com

私の事情を聞いた医師は言った。

「よくこの若さで受精卵凍結しようと思ったね。卵子は若ければ若いほど妊娠の可能性が上がるから、今すぐ進めましょう」

「凍結された卵子を元に受精できる確率はまだ低いんだけど、パートナーがいるなら、絶対受精卵で凍結する方がいいよ。当院の確率でいうと、受精卵を3個凍結出来れば一人は妊娠出来る可能性高いから」

◆女性としての人生を自分で切り開いていく

やりたい仕事も諦めない。家族の幸せも諦めない。

現代医療の進化に感謝しつつ、私は自身の卵子採取のための闘いをその後スタートさせた。そして、その闘いはどう差し引いても、、、女性が労を厚く労われるべきものだった。

卵子を卵巣から人工的に採取して、精子と掛け合わせ、受精卵を作る。精子は精子らしく、男性がいつも通りに体外へ放出すれば終わる話だが、卵子はそうはいかない。

卵巣の中で採取できる大きさになるまで、自分で注射針を使い、薬を投与し、育てていく。

そう、自分で注射を打つのだ。血管に打つわけではないので、免許がない患者でも可能なキットになっている。

毎日指定された時間に注射を打つ必要があり、バラエティ番組のロケ中に、一人こっそり抜け出し、トイレで打ったこともあった。怖すぎて、ロケ中にやるもんじゃない。

そんなこんなで約2週間注射を打ち続け、薬を飲み続けたら、私の卵巣の中に10個くらいの卵子が大きく育っていた(個人差があります)。

採取当日、私は手術台に乗せられ、局部麻酔もかけられ、鈍痛に耐えながら、まだ見ぬ我が子に想いを馳せて、卵子を取り出した。

強欲な母親で申し訳ないという気持ちもありつつ、私らしい人生を生きさせてくれと少し晴れ晴れしい気持ちもありつつ、私の卵子は夫の精子と受精し、試験管内に凍結された。

変な言い方だが、N.Y.で思いっきり仕事をしたり、人と出会ったり、世界を広げている時に、日本の、ある病院に眠るこの受精卵たちが私のお守りになっている。

母ちゃん、もう少し自由に暴れ回っててもいいよ」と言われてるみたいで。

誰しも、自分の思い通りに人生は進まない。紙に書いたスケジュール通りに進まない人生に不安や苛立ちを覚えるが、考え方や方法によっては自分を救うことも出来る。

身の回りに起きる小さなきっかけに気づいた時、自分の欲求を満たす、大胆なカードを切れる女性として生きていこう

◆これまでの連載はこちら

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
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