【目次】
・「ジワる」の意味や使い時とは?
・「ジワる」画像やイラストってどんなもの?
・「ジワる」の使い方は? 例文でチェック
・「ジワる」の類語にはどんなものがある?
・ちょっと違った使い方
・最後に
「ジワる」の意味や使い時とは?
「この画像、めっちゃジワるんだけど…」。後輩のこんなつぶやきを聞いて、「それ、どういう意味?」と不思議に思ったことはありませんか。若者ことばのひとつ「ジワる」をご紹介しますね。
そもそも「ジワる」ってどういう意味なのでしょう。「じわじわする」の略でしょうか。だとすれば、何がどう「じわじわ」するのでしょう。
◆「ジワる」の意味
「ジワる」は、若者の間で自然発生的に生まれた言葉なので、明確な意味や表記のルールはありません。もともとは「じわじわくる」。それが縮まって「ジワる」となったようです。意味は「じわじわと笑いやおもしろさが込み上げてくる」といったような意味。パッと見て爆笑するほどではないのだけれど、じっと見ているとなんだかニヤニヤしてしまう、そんな感じでしょうか。
書き方も「ジワる」「ジワル」「じわる」、いずれも見かけますが、しいて言えば、ひらがなの「じわる」が多いようです。この言葉の登場は2014年ごろから。当初はTwitterやfacebookといったSNS上で使われていましたが、徐々に存在感を獲得し、今ではネット上だけでなく、リアルの世界でも使われています。
◆「ジワる」はどんな時に使う?
では、「ジワる」を使うシチュエーションとはどんなときでしょう。例えば、Twitterでなんとも言えない動物の様子を撮った動画を見たとき。「この犬、見れば見るほど、ジワるなあ」などと使います。また、テレビで芸人がネタをやっているとき。「あのネタ、なんとなくジワるんだよなあ」などとも言います。
「ジワる」は、自然に込み上げてくる笑い、おもしろさなので、そのきっかけや感情は人それぞれ。使うシチュエーションにも厳密な決まりはありません。
◆「ジワるDAYS」とは?
「ジワる」は、歌のタイトルにも使われています。2019年3月にリリースされた「AKB48」のナンバーに「ジワるDays」があります。3月という別れの季節に、友人の門出を祝う応援ソング。
この歌の中で「ジワる」は、「じわじわこみ上げてくるおもしろさ」ではなく、「じわじわ込み上げてくる寂しさ」として使われています。「ジワる」が、「じわじわくる」から生まれた言葉ということで、どんな感情でも使えるのですね。
「ジワる」画像やイラストってどんなもの?
Twitterをのぞいてみましょう。「ジワる」画像やイラストが見つかります。
1:ジワる画像
たとえば、動物の顔がモチーフになったパンが持ち歩いている間に、おかしな表情になってしまったとか。意図せず生まれた表情を眺めるほどに、じわじわと笑いがこみ上げてくる…。そんな経験はないでしょうか。Twitterには「狂気のウサギ」などと、ちょっとシニカルなコメントがついていたりして、さらにじわじわくるものです。ツイッター上には「じわる画像」というアカウントもあるようですよ。
2:ジワるイラスト
イラストにも「ジワる」ものがありますね。イラストというよりも一コマ漫画などがいいかもしれません。ひと昔前なら「不条理マンガ」に分類されたようなものも「じわる」かもしれません。ぜひ、Twitterで「じわる」を検索してみてくださいね。「ジワる」が体感できると思います。
「ジワる」の使い方は? 例文でチェック
では、実際の使い方を挙げてみましょう。とはいえ、そんなに厳密なものではないので、参考程度にみてみてくださいね。
1:「最初はよくわからなかったんだけど、みているうちにじわってきた…」
最初はなんとも思わなかったけれど、見ているうちにじわじわとおもしろさが込み上げてきた、ということです。
2:「やばい、めっちゃジワる!」
若者らしい表現ですね。じわじわくる笑いがいよいよ込み上げてきて、もうどうしたらいいの!? というような感じでしょうか。じわじわくるのに、ヤバイのですから、なかなか難しいですね(笑)
3:「w wじわるw w」
SNSなどで書き込むときにはこんなふうに。前後の「w」が笑いがこみ上げてくる感じをさらに盛り上げていますね。
「ジワる」の類語にはどんなものがある?
「ジワる」に似た言葉はあるでしょうか。いくつか挙げてみますね。
1:ウケる
「おもしろい」という意味の言葉です。若者ことばではありますが、かなり広い年齢層で聞かれる言葉です。「ジワる」に比べて、はっきりと「おもしろい」「笑える」ということを表しています。ちなみに、この「ウケる」は、「(称賛など)を受ける」という言葉をルーツとしているようですので、総じてポジティブな言葉だといえます。
2:エモい
英語の「emotional」(感動的な)から生まれた言葉です。「感動した!」「興奮する!」といったときに「エモい」という言葉が使われますが、ときに、ダイレクトに感動したと言えないときにも「エモい」ということがあり、その場合「ジワる」に近い意味合いになりますね。
3:シュール
上記2つの類語はいずれも若者ことばですが、そうではない言葉で類語を挙げるとするならば、「シュール」が挙げられます。爆笑でなく、「クククッ」と笑ってしまう、そんなニュアンスが伝わればいいですね。
ちょっと違った使い方
例えば、ある人が何かおもしろいことをやろうとしたのですが、それが今ひとつおもしろくないとき、「おもしろくない」といってしまうと身も蓋もありません。そんなときに「なんだかジワるよね…」と言っておけば、角も立たず、また笑わなくてもいいのです。「ジワる」にはこんな使い方もあるのですね。こんなシチュエーションは結構身近にあるものですから、知っておくといいかもしれません。
最後に
「ジワる」を解説しました。どうですか? 自分でも使えそうですか? 日常生活の中で「じわじわと感情がこみ上げてくる」シチュエーションは意外と多いもの。そこに幅広く使える言葉を生み出した若者たちはすごいですね。とはいえ、若者ことばの怖いところは移り変わりの速さ。大人が「ジワる」をマスターした頃には、すでに「ふるいー」と言われたりすることも(笑)。使うときには、ちょっと注意が必要かもしれませんね。
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