【目次】
・「お世話様です」の意味や読み方とは?
・「お世話様です」の使い方は? 例文でチェック
・「お世話様です」の類語にはどのようなものがある?
・「お世話様です」の英語表現とは?
・最後に
「お世話様です」の意味や読み方とは?
ビジネスシーンでよく使われる「お世話様です」。日常生活でも、宅配物を配達してくれた人や、買い物で接客対応をしてくれた店員さん等に対して使うことがあるのではないでしょうか。
よく使う言い回しですが、実は間違った使い方をしている可能性も。今回はこの「お世話様です」の正しい使い方についてご紹介させていただきます。
◆「お世話様です」の使い方は? 敬語として正しい?
「お世話様です」の「お世話」の意味は、「面倒を見ていただき、ありがとうございます」「ビジネスで関係を持っていただき、ありがとうございます」です。「お世話様です」は、この「お世話」に「様」と「です」を付け加えることで、より丁寧な表現にしています。
自分のことを世話してくれたり、手助けをしてくれたりした相手に対してお礼の気持ちを表す言葉です。また、そのほかにも相手が何か努力してくれたことに対してねぎらうときにも使われますよ。
この「お世話様です」はビジネスでもよく使われますが、果たして敬語として正しいのでしょうか? 実は、「お世話様です」は敬語ではありません。「お世話」と丁寧語の接頭語である「お」が使われていたり、「です」と丁寧語が使われていたりしますが、「お世話様です」はあくまでも丁寧な言い回し。敬語の中にある尊敬や謙譲の意味はないのです。
◆「お世話様です」をビジネス等で使う時の注意点とは?
「お世話様です」は丁寧な言い回しではあるものの、敬語ではありません。そのため、部下や同期には使えるものの、上司や社外の人に対して使うのは失礼とされています。また、フランクに会話ができる相手であっても、メールなどでの使用は避けるべきです。
それでは目上の方に対して「お世話」してもらった感謝を伝えたいときはどんな表現をすればいいのでしょうか。「お世話様です」に似た言い回しで、「お世話になっております」という表現をよく聞きますよね。実はこの「お世話になっております」は、「お世話様です」と同じ意味を持ちますが、目上の方に対しても使える敬語となっています。
「お世話様です」はフランクに相手をねぎらうニュアンスが含まれていますが、「お世話になっております」には含まれていません。そのため、「お世話になっております」は上司や取引先など、目上の方に対しても使うことができます。相手によって使い分けるようにしましょう。
「お世話様です」の使い方は? 例文でチェック
実際に「お世話様です」はどういった場面で使うことができるのか。例を挙げてご紹介していきます。
1:「お届けのお荷物、こちらに置いておきますね」→「いつもお世話様です」
日常生活でも使える「お世話様です」の使い方です。この「お世話様です」は相手へのねぎらいの言葉として使われています。ビジネスでも配達員や業者の方に同じ使い方をすることができますよ。
2:「遅くまで残って業務を行ってくれて、お世話様でした」
手助けや努力をしてくれた相手に対して、感謝の気持ちを表しています。部下や同輩など、フランクに会話をできる相手に対して使うようにしましょう。
3:「田中さんじゃないですか。いつもお世話様です」
実は「お世話様です」は、感謝やねぎらいを伝えるだけでなく、挨拶の代わりとして使うこともできます。「お世話様です」は、目上の方に対して使ってはいけないという決まりさえ守れば、様々な場面で使うことができる言葉ですよ。
「お世話様です」の類語にはどのようなものがある?
「お世話様です」の意味や使い方についてご紹介してきました。「お世話様です」の言い換え表現も覚えておけば、いざというときに臨機応変に使い分けることができますよ。
1:「お世話になっております」
上司など、目上の方に対しても使うことができる表現です。似た表現に「お世話になります」がありますね。「お世話になっております」は「今、お世話になっている人」に使います。「お世話になります」は「これからお世話になる人」に向けて使いますよ。使い分けを意識してくださいね。
2:「お疲れ様です」
相手の体や精神に対する負担をねぎらったり、日頃の挨拶としても使われたりする表現です。他にも、連絡事項だけを伝えたいときにメールの書き出しで使われるなど、「お世話様です」のように様々な場面で使われますよ。
3:「ご苦労様です」
相手が頑張ったことに対してねぎらいたいときに使われます。「お世話様です」との違いは、相手に対してお礼のニュアンスが含まれないこと。相手の努力などがはっきり確認できる状態で使われることが多いですよ。
「お世話様です」の英語表現とは?
最後に「お世話様です」の英語表現をいくつかご紹介させていただきます。「お世話様です」の英語表現も覚えておくと、外国人の方と仕事をしたときにも感謝やねぎらいを伝えることができますよ。
1:Thank you for your assistance.(ご支援ありがとうございます)
「Thank you」で相手に対する感謝を表現します。「Thank you」の後ろに「for」を付け加えることで、感謝したい内容を表現することができますよ。
2:I appreciate your hard work.(お手間をかけていただき、ありがとうございます)
「appreciate」の意味は「感謝する」。「appreciate」の後ろに名詞を付け加えることで感謝を伝えたいときにも、ねぎらいの言葉を伝えたいときにも使うことができます。
3:Well done.(お世話様です)
「Well done」は「出来が良い」、「見事である」という英語の形容詞です。日常生活でも活用できるカジュアルな表現です。どちらかというと「ご苦労様です」という意味に近いですね。親しい間柄で使う表現ですから、ビジネスの場で使う場合は直属の部下までにしておきましょう。
最後に
「お世話様です」について、いかがだったでしょうか? 「お世話様です」は感謝やねぎらい、挨拶など様々な場面で使うことができますね。
ただし、上司や取引先など、目上の方に対して使うことは避けましょう。間違って目上の方に対して使わないためにも、「お世話になっております」と言う習慣をつけることをオススメします。
「お世話様です」の言い換え表現も覚えて、場面に応じて使い分けできるようになりたいですね。
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