気になる顔の輪郭やエラに効く？【美容皮膚科医監修】最新の小顔治療4

顔の輪郭やエラ、たるみをどうにかしたい…。小顔矯正機器やマッサージはあるけれど、効果を持続させるものはあるの？最新の小顔治療をはなふさ皮膚科・花房火月先生が解説します。副作用やダウンタイムも紹介しています。

はなふさ皮膚科　花房火月（はなふさひづき）先生

美容皮膚科医師が教える！最新の小顔治療

小顔になりたい、という方は非常に多いでしょう。小顔矯正や、小顔マッサージ、などのエステや市販されている小顔矯正機器が一時期流行りましたが、もちろんそういったもので小顔になることはありません。

小顔になるためには、フェイスリフトや骨削り、顔の脂肪吸引、脂肪除去などの美容外科手術が効果的ですが、もちろんそれなりに大がかりな手術となり、費用やダウンタイム（施術してから回復するまでの期間）、治療に伴うリスクがそれなりに発生するのが普通。そのため、比較的簡単な美容皮膚科領域で小顔治療を受けたいという方が増えてきています。美容皮膚科領域では、費用やダウンタイム、リスクを抑えた治療が可能です。

美容医療において小顔治療でオススメしているのは以下などがあります。

1. 咬筋に対するボツリヌス菌毒素注射
2. 脂肪溶解注射
3. HIFU（ハイフ）
4. スレッドリフト

それぞれ、ひとつずつ紹介していきます。副作用とダウンタイムも含めてチェックしてください。

◆1. 咬筋（こうきん）に対するボツリヌス菌毒素注射

咬筋（耳の前辺りから下あごの外側（エラ）辺りの筋肉）が発達しすぎている方にオススメの治療法です。日本人をはじめ、東アジア人は咬筋肥大症といって咬筋が発達しすぎている方が多くいます。咬筋肥大症の方は、歯を噛み締める癖があったり、歯ぎしりをする癖があったりします。歯を噛み締めたときに顎のあたりが硬くなる方は咬筋肥大症の可能性が考えられます。

病院では、この咬筋に直接ボツリヌス菌毒素製剤を注射します。ボツリヌス菌毒素製剤には、神経と筋肉の伝達物質を遮断し、筋肉の働きを弱め、筋肉を萎縮させる効果があります。

咬筋を弱めると物を噛めなくなるのでは、と心配になる方も多いかもしれませんが、咬筋以外にも物を噛むための筋肉は存在しますので、治療をおこなっても物を噛むことができなくなるということはありません。むしろ咬筋肥大症の方は咬筋が異常に発達していますので、少し減らしておいたほうが歯ぎしりなどが少なくなり、いいということも考えられます。

治療後は、数日で効果が見られ、咬筋が筋肉痛のようなだるさを感じるようになります。7−14日で徐々に咬筋が萎縮し、エラが小さくなっていきます。

副作用

内出血、左右の非対称、ボツリヌス菌毒素に対する抗体の産生、年齢によってはフェイスラインがたるむことがあります。

ダウンタイム

もし内出血になった場合は消えるまでに1、2週間かかります。

◆2. 脂肪溶解注射

もし顔の脂肪が多く見られる方には、脂肪溶解注射にて脂肪を減らすことを考えてもよいかもしれません。ただし日本ではまだ承認品ではないため、効果を確実に実証するものではありません。人によってやや効きが違ってくるでしょう。

副作用

製剤に対するアレルギー、腫れ

ダウンタイム

製剤にもよりますが腫れが数日〜1週間ほど続く場合があります。もし内出血になった場合は消えるまでに1、2週間かかります。

◆3. ハイフ（HIFU）

ハイフ（HIFU）は超音波を使った治療で、頬や顎、首の下にあるスマス（SMAS）という組織に熱を集中させ、引き締める治療法です。たるみ治療に用いられています。

短期的にはスマスのコラーゲンの熱変性を利用し、収縮させます。中長期的にはその収縮した状態でコラーゲンが再構築されることでたるみを改善、予防します。一部の機器では日本でも承認され、安全性と効果が実証されています。実際に顔が小さくなるわけではないのですが、顔が引き締まった結果、「顔が小さくなった」と感じる方が多いのも特長です。