名前を間違えられてしまった時、どう対処する?
先方から名前を間違えられてしまった! そんなとき、ちゃんと訂正する? 気まずいのでそのままスルーする?
◆名前は間違えるとなぜ失礼?
名前は親が願いを込めてつけているものですよね。また、会社名や商品名も思いを込めて付けられています。そのため、名前を間違えるということは、その思いを踏みにじるようなもの。
なので、大切に思っていないから正しく覚えていない、そもそも興味がない、などのネガティブな印象を与えてしまいます。だからこそ、名前を間違えないようにすることはとても大切なのです。
◆名前を間違えられたらどうする?
それでも人間だもの、間違えてしまうことはありますよね。気をつけていても言い間違いや書き間違いが発生してしまうこともあるでしょう。そんなとき、どう対処するのが正解でしょうか。
■1度目はまずはスルーする
先方は名前を正しく認識しているものの、言い間違いや書き間違いをしてしまったケースがありますよね。そのため、1度目の間違いはそのままスルーし、様子を見ます。
■2度目はタイミングをみて訂正
引き続き会話を進めて、またメールを読み進めて、2度目の間違いがあった場合には、名前を正しく認識頂けていない可能性が高まりますので、タイミングをみて訂正しましょう。
◆なぜ、訂正するの?
名前が間違えられても、またか、と気にしない、という方もいらっしゃると思います。訂正するのも気が引けるなと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、訂正しないままにしてしまうと、間違った本人と他の方とのやりとりの際も間違ったままになる可能性が高くなります。さらには、会話が噛み合わなかったり、誤解を招いたりすることも起こり得ます。
最悪の場合、自分が訂正しなかったことがきっかけで、誤解が生じ、取引を切られてしまうなど、先方が不利益を被ることも考えられます。(もちろん、その不利益の原因は間違えてしまった先方にあるのですけれど…)そのため、きちんと訂正するのが先方のためにも親切です。
◆どう訂正する?
訂正すると相手が恐縮してしまうのでは、と気になりますが、それは訂正の仕方次第。間違いを指摘しているようにならないようにするのがポイントです。
ケース1|会議の場では、自ら名乗る
会議の場など複数人でのやりとりを行なっている場であれば、「鳥田さん、なにかございますか?」などの間違った名前での問いかけに対し、「それでは、営業部の鶴田からご報告申し上げます」など、自ら名乗ると効果的です。
それにより「鳥田ではありません! 鶴田です!」などと間違いを指摘するニュアンスになることなく訂正することが可能になります。場の雰囲気が許せば、「鳥田改め、鶴田がご報告申し上げます」も茶目っ気があると思います。
ケース2|面談の場では、最後に申し添える
面談などの1対1の場であれば、なかなか自ら名乗ることは難しいもの。そのため、話の切れ目や面談の最後に「なかなか覚えにくい名字で恐縮なのですが、鶴田と申します。これからも末永くお付き合いさせて頂きたく、よろしくお願い致します」などと申し添えます。
1回限りではなく、先があるからこそ訂正したということが伝わるとポジティブな印象になりますね。
ケース3|メールで自ら名乗る
メールでの間違いに対する訂正は、会議の場と同じく「いつもお世話になっております。株式会社oggi営業部の鶴田(ツルタ)です。先日はメールを頂き、ありがとうございます」などと文中で自ら名乗りましょう。読み間違いされやすいのであれば、ふり仮名をつけてもいいですね。
メールには末尾に署名を設定しますが、文面ほど注意を払って署名を見ることは少ないので、文面に入れることで先方に認識頂くことができますね。
◆“それとなく”がPOINT
いかがでしたか? なかなか言いにくいことではあるからと、間違いをそのままにしておいて、あとあと訂正しなければならなくなる方が気まずさが増してしまいます。早い段階でサクッと訂正しましょう。
指摘するのではなく、それとなく気づいて頂くようにできるといいですよね。自分の名前だけでなく、社名や商品名などの訂正も同様ですので、参考にしてみてくださいね。
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!