【目次】
・「エイプリルフールの嘘は午前中まで」っていうルールは本当?
・「嘘は午前中まで」ルールはイギリス発祥!
・エイプリルフールで考えておくべき3つのルール
・最後に
「エイプリルフールの嘘は午前中まで」っていうルールは本当?

4月1日といえばエイプリルフールですね。あなたはエイプリルフールで何か嘘をついたことはありますか? エイプリルフール発祥の地とされているフランスでは「エイプリルフールは他愛のない嘘で笑いを誘って楽しむ日」だと言われています。
また、日本でエイプリルフールが始まったのは大正・明治の半ばと言われており、明確にいつ始まったのかはわかっていません。エイプリルフールが認知される前まで、4月1日は「不義理の日」とされ、エイプリルフールとは真逆で「日頃義理を欠いてしまっている人に対して、手紙や挨拶でご無沙汰を詫びる日」とされていました。
イギリスでは、エイプリルフールに国営放送局がネタをニュースで流していたり、日本でも様々な会社のHPやスマホアプリでエイプリルフールのネタを仕込んだりしています。知人同士で嘘をつかなくても楽しめる日となっているんですね。

さて、そんなエイプリルフールですが、楽しむ上でいくつかのルールがあることをご存知でしょうか。
エイプリルフールのルールで有名なものといえば、やはり「エイプリルフールの嘘は午前中までしかついてはいけない、午後からネタバラシをしなければいけない」というものでしょう。このルールに関して「嘘をついていいのは午前中だけ」だと主張する人や、それ自体が嘘であると主張する人など様々な主張が飛び交っています。
元々、日本で「エイプリルフールの嘘は午前中だけ」というルールが普及したのは、あるテレビ番組がきっかけだそうです。それではこのルールは果たして本当のエイプリルフールのルールなのでしょうか?
これに関しては、半分正しい、半分正しくないが答えです。日本でも有名なこのルールが“半分正しく、半分正しくない”とされる理由や、「嘘をついていいのは午前中だけ」とされる根拠は一体どこからやってきたのか。ご紹介していきましょう。
「嘘は午前中まで」ルールはイギリス発祥!

このルールの発祥にはいくつかの諸説がありますが、現在最も有力とされているのが“イギリス発祥”という説です。イングランドでは元々、5月29日を「オークアップルデー」とし、1660年の王政復古の記念日としてお祝いをしてきました。この日は国王に忠誠を誓う証として帽子や襟元にオークアップルの実を飾るという習わしがあります。
この習わしはチャールズ2世がオークの樹に身を隠れて追手から逃れたという故事にちなんでおり、この日にオークアップルの実をつけていない人は「国王への忠誠心が足りないぞ」とからかわれました。なんだかエイプリルフールに似ていると思いませんか?
それでは何故このオークアップルデーが「嘘が午前中だけ」というルールの発祥となったのか。それは、そのオークアップルの実を身に着けている必要があるのが午前中だけだからです。
午後になるとからかった相手にからかったことを謝り、皆で笑い合います。決してからかって終わりにはせず、次の日にわだかまりを残さないよう、謝って笑い合うまでがルールとなっているのです。このルールがいつの頃からかエイプリルフールにも適用されるようになり、今ではこのルールが世界的に有名になりました。

ただし、本来このルールは日本では適用されません! このルールが適用をされるのは「オークアップルデー」が行われる地域、つまりイギリスだけです。日本はもちろん、イギリスを除けばどの国であっても1日のどの時間帯でも嘘をつくことができます。
これが半分正しく、半分正しくないとされる理由です。イギリスでは「嘘をついていいのは午前中だけ」というルールは正しく、他の国では「24時間いつでも嘘をついていい」というルールが正しいです。そのため午後に嘘をつかれた際には「ルール違反だ!」と怒ったりせず、笑って許してあげるようにしましょう。
エイプリルフールで考えておくべき3つのルール

エイプリルフールにはいくつかのルールがあります。エイプリルフールを楽しく過ごすためにも、どのようなルールを守るべきかみていきましょう。
1「人が不幸になる嘘はダメ」
エイプリルフールにつく嘘は騙されたときに笑って済ませることができる嘘だけにしましょう。「家族が事故に遭った」など、エイプリルフールが終わった後もわだかまりが残ってしまうような嘘は絶対についてはいけません。あくまでもエイプリルフールは他愛のない嘘で笑って過ごす日です。
2「ネタバラシはその日のうちに」
エイプリルフールに嘘をついても許されるのは4月1日の24時間だけです。嘘をばらさないまま数日過ごすことはせず、オークアップルデーのようにその日のうちに嘘を終わらせて笑い合いましょう。もちろん、「嘘は午前中だけ」というのはイギリスのみ適用されるルールのため、ネタバラシは午前中に行っても問題はありません。
3「嘘をつかれても仕返しはNG」
エイプリルフールが終わった後にわだかまりを残さないためにも仕返しをしないようにしましょう。もちろん、たまたまお互いがお互いに嘘をついた場合は問題ありませんが、「嘘をつかれて気に食わないから」といったような負の感情から嘘をつき返すことはNGです。
最後に

エイプリルフールについていかがでしたか? ネット上では「エイプリルフールについた嘘は1年間叶わなくなる」といったマイナスなルールもありますが、もちろん実際にそんなことはありません。
またイギリスでは、4月2日はその日1日真実しか言ってはいけない「トゥルーエイプリル」というエイプリルフールと真逆の日もあります。その日は真実しか言ってはいけないというルールからプロポーズをする人が多いそうです。
今年のエイプリルフールはルールを守って楽しい嘘をつき合って過ごしてみませんか?
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