「飯テロ」の意味って?
「飯テロ(めしテロ)」とは、食べるのをガマンしている人、もしくは食べられない人に対して、激しく食欲を沸き立たせる振る舞いをすることです。
食べられない人の前でおいしそうに食事を摂っていたり、においをかがせたりすることはもちろん、SNSなどを使っておいしそうな料理の写真、動画などを投稿したりするのも「飯テロ」です。
食べ物のテレビCMも最近では、リアルさが増しているので画面から香りや温かさ、食感などが伝わり、見た人の空腹感を刺激するものが多いですよね。何気ない食事をテーマにしたテレビドラマも作品数が増え、深夜帯に放送されたりすることなどから「飯テロドラマ」という言葉まで生まれました。
飯テロの正しい使い方を例文でご紹介
では実際に飯テロを使った、何気ないセリフを見てみましょう。
1:残業してコンビニ弁当を買って帰ったのに、深夜番組でラーメン店のロケを見てしまった。この「飯テロ」のおかげで、近くのラーメン屋へ行こうかなんて考えた。
2:ダイエットを始めたことを話したら、友達がやたらにスイーツの写真をLINEにアップするようになってきた。「飯テロ」だから、本当にやめてほしい。
3:明日は健康診断で、今日は午後8時までに食事を済ませなければならない。「飯テロ」に合わないように、食事の後はテレビもネットも見ないようにしよう。
飯テロで嫌がられる具体的なパターン3つ
人によっては不快だったり、鬱陶しい思いをさせてしまう可能性のある飯テロ。どのような場合に友人や知人・家族などにちょっと不愉快な思いをさせてしまうのでしょうか?
◆おいしい料理写真をネットにアップすること
特に深夜にSNSで料理の写真を投稿するのは、嫌がらせレベル。まさに「テロ」です。
◆写真をアップする使用時間
深夜24時前後、午後のティータイムは威力が最強です。食べ物のことで頭がいっぱいになってしまい、仕事が手に付きません。
◆高カロリー・糖質、脂質たっぷりメニュー
塩分、カロリー高めのラーメンを深夜に投稿するのは、もはや誘惑以外の何物でもありません。
スイーツは別腹といいますが、肉料理も例外ではありません。焼肉やステーキ、とんかつ、ハンバーグなどは、時間を問わず食べたくなります。
それから丼ぶりもの。牛丼、いくら丼、かつ丼、海鮮丼… とにかく丼ぶりものは空腹でない時でも食欲を刺激するのでテロ度が高いです。
【ちなみに】飯テロと言われるご飯が美味しそうなドラマは…?
食事に関する内容が映像的にも、物語的にもメインを占めるテレビドラマの中で、ある意味その完成度の高さや内容の良さから、褒め言葉として使われるようになった「飯テロドラマ」。どのような作品が該当するのでしょうか?
◆「孤独のグルメ」(テレビ東京系)
輸入雑貨を営む主人公・井之頭五郎(松重豊)が仕事で行った先で自由気ままに飲食店に入り、絶品料理を堪能するというグルメドラマ。主人公が行くお店は、いわゆる大衆的なお店。五郎の食べっぷりの良さと美味しそうに食べる様子を見た視聴者の多くは、思わずお腹を空かせてしまいます。
放送されたお店は「聖地」と呼ばれ、しばらくは行列ができ予約のとれないお店になるほど。テレビ東京系で2012年より放送され、2022年までにシーズン10に至るほどの長寿番組に(スペシャル特番も多数)。「食べること」に関するドラマのブームを牽引する存在といえます。
◆「深夜食堂」(TBS系ほか)
新宿・ゴールデン街にあるある小さな飯屋が舞台の人情ドラマ。深夜0時から朝の7時ごろまでしか営業しないことから、「めしや」と書かれているにもかかわらず常連客から「深夜食堂」と呼ばれている。
メニューは豚汁定食、ビール、酒、焼酎(いずれも3杯・3本まで)しかないが、マスター(小林薫)が作れるものならば、言えば何でも作ってくれるという。常連客が注文するメニューは赤ウインナー、卵焼き、焼きそば、カレーライス、唐揚げといった家庭料理ばかりだが、そのメニューに隠されたエピソードがほろ苦くて心温まります。
◆「きのう何食べた?」(テレビ東京系)
日々の何気ない食事風景を通して、中年同性カップルシロさん&ケンジ(西島秀俊・内野聖陽)の日常生活を描いたドラマですが、シロさんの安くておいしい手料理が話題になりました。
シロさんが作るのは、炊き込みごはんや煮込み料理など、食べるとホッとするようなほっこり家庭料理。食費月2万5千円でやりくりする簡単で効率よくておいしいという料理とあって、レシピ本も大人気になりました。
そして2023年10月にはseason2が放送されることが発表され、多くのファンが「まだか」と待ち望んでいるそう!
最後に
深夜帯の飯テロ番組は破壊力が高く、大変罪深いです。テレビを消して、スマホも見ない、といっても飯テロは漫画や小説として現れたりします。
グルメ漫画や美食エッセイなど、美味しいものは普遍のテーマ。「飯テロ」は手を替え品を替え、これからも生き続けそうです。
TOP画像/(c)Shutterstock.com