【2人目不妊】1人目の妊娠と何が違う? 気を付けるポイントをチェック!
「一人目は特に意識しなくても妊娠したのに、二人目はなかなか授からない…」というケースは少なくありません。このような状態を2人目不妊といい、実際に第二子の妊活中に不妊治療を経験した、という方も多いようです。
今回は2人目不妊について、原因や気を付けておくことをみていきましょう。
◆「2人目不妊」ってどのような状態を指すの?
一般的に「不妊」とは、1年間タイミングを合わせて性交渉をした結果、赤ちゃんを授からなかった状態を指しますが、2人目不妊の場合はその期間がおよそ半年と考えるべきとされています。
近年、不妊治療に関する相談の中でも二人目不妊に関する相談は増えてきています。一人目は特に意識せずに授かった、という方が二人目の妊活で不妊に悩む原因とは何なのでしょうか?
◆2人目不妊の原因
一般的に、二人目の場合は一人目に比べて不妊治療を行わずに妊娠(自然妊娠)することが難しくなってきます。
その理由としてまずあげられるのが、加齢です。一人目の子育てに手がかかるため、二人目の妊活は最初の出産時から何年か年を取った後にスタートされることが多いですよね。一人目よりも年を経た状態で妊活をはじめることで、以下のようなことが起こる可能性が考えられます。
産後のからだの変化
一人目出産後、女性のからだは変化してきます。例えば、母乳を作るプロラクチンというホルモンは排卵を抑制するため、授乳中は妊娠しづらい状態となります。
卵子の数・質の低下
2人目妊活時は一人目のときに比べて、加齢によって卵子の数や質が低下しています。
子宮に関する疾患の増加
加齢にともなって、子宮筋腫や子宮腺筋症などの子宮に関するトラブルが増えることで妊娠しにくくなる可能性が考えられます。
男性側の不妊原因の増加
加齢によって不妊の原因が増加するのは女性だけではありません。男性の場合も加齢によって精子の質が低下する可能性が考えられます。
セックスレス
加齢による性欲減退だけでなく、育児や仕事に追われて性交渉を持つ気になれない方が多くいらっしゃいます。性交渉の機会が減ることで妊娠するチャンスも減ってしまいますよね。
さらに、妊活の為にと排卵日を狙って性交渉をすることで男性側にもプレッシャーとなり、勃起障害などを引き起こす原因にもなりかねないのです。
◆いつから病院に行くべき?
先ほど紹介した通り、半年間タイミングを合わせて性交渉をした結果、赤ちゃんを授からなかった場合には不妊専門病院での受診を検討されることをおすすめします。
しかし、半年というタイミングはあくまで目安で、年齢や疾患の有無などによって個人差があります。自分のからだの状態を知って計画的に妊活するためにも、2人目妊活をはじめようと思った場合はまず検査を受診し、ご自身・パートナーが妊娠しやすい状態にあるかチェックされることを強くおすすめします。
◆2人目妊活で気を付けたいこと:計画的な妊活を!
ここまで。2人目不妊の原因や、検査のタイミングについて説明してきましたが、最後に2人目妊活に取り組まれるうえで特に意識しておきたい、「計画的な妊活プランを立てる」ということについてご紹介します。
2人目妊活に取り組まれるうえで最も意識したいのが、ご自身・パートナーのからだの状態を知ったうえで「計画・プラン」をたてることです。
計画をたてずに妊活をスタートさせてしまうと、「一度妊娠できたし、と思って長期間タイミング療法を続けたものの、実は子宮に疾患があり妊娠しにくい状態だった…」というようなケースも考えられます。
2人目妊活は一人目妊活に比べてご夫婦ともに年を重ねていることから、赤ちゃんをさずかるタイムリミットも近づいています。そこで、「いつか赤ちゃんが欲しい」ではなく、具体的な計画を練ってみましょう。
ご自身・パートナーのからだはどのような状態であるか検査に行き、その結果をもとに、何歳までに二人目が欲しいか、どういう家族構成にしたいか、など将来を見据えた具体的なライフプランを二人で考え、話し合ってみることをおすすめします。
プランを2人で共有しておくことで、その後の妊活もぐっとスムーズに行えるようになります。2人目妊活特有の悩みはなかなか人にも相談しにくいもの。パートナーと支えあいながら、計画的に妊活していきましょう。
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医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。
東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。
監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。