山戸結希さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、映画監督の山戸結希さん。
代表作の映画「溺れるナイフ」では、思春期ならではの若者の揺れる感情を美しい映像で描き、若い世代を中心に人気を得た。瞬く間にその実力が評価され、有名アーティストのMVも手掛けるなど、さらに活躍の場を広げている。
そして現在では、女性の映画監督が極めて少ない日本で「1人でも多くの女の子が、映画を撮り始めてほしい」と考え、後進の監督が新作を撮影できる機会を設けるために、昨年、オムニバス映画の企画を立ち上げた。
−−映画監督になった理由は?
愛知県生まれの山戸さん。10代の頃は「何もしていなくて、何をやってもおもしろくなかった」という。そんな人生が変わるきっかけとなったのは、大学のサークルで映画をつくったこと。
映画「あの娘が海辺で踊ってる」が学生の映画祭で賞を取った経験から、“自分にはこれしかない”と考え、映画監督の道を歩み始めることに。
山戸結希さんの「7つのルール」
さて、そんな山戸さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1.「よーい スタート」は小声で
撮影本番が開始する際、通常はスタッフ全員に聞こえるように「よーい スタート」と言うが、小声で言うのが山戸さん流。役者一人に向けて言うことで、「自分に対して言われている」ということを理解してもらうため。
■2.役者の髪に神経を注ぐ
いくら芝居が良くても、髪のセットが気に入らなければ取り直しをするほど役者の髪に神経を注ぐ山戸さん。性別をこえて役者自身の美しさを引き出すことに注力。
■3.物語の解釈は観客に任せる
物語の解釈はあくまでも観客に任せるのが山戸さんのポリシー。自分の解釈が正解で観客の感じたことが不正解だというようにしたくないという。
■4.「生きている」場所で撮影する
撮影場所は、画としてそこがどう見えるのかではなくて「生きている」場所であることにこだわる山戸さん。撮影場所も登場人物と捉え、場所と役者が良い対話をできることを大切にしている。
■5.年下の女性には優しくする
年下の女性には必ず優しくするのが山戸さんのポリシー。「ライバルがたくさんいる世界を歓迎したい」という思いから、特に自分より若い世代の監督を応援したいという考え。
■6.本屋では本のタイトルを見る
忙しい合間を縫って、本屋さんに行っては本のタイトルを見るのが山戸さんのルール。同じテーマでもどのような視点を持ち込むか、どのように解釈するかというヒントを得ている。
■7.田舎の女の子の気持ちを忘れない
上京して注目の的となったいまでも、田舎の女の子、暗闇で生きている女の子の気持ちを忘れたくないと感じている山戸さん。過去の自分のように「毎日地獄みたいだな」と鬱屈した日常を送っている女の子に自分の映画が届いてほしいという。
次回の「7ルール」の放送は、7月9日(火)よる11時00分~11時30分。主人公は、大行列を呼ぶかき氷店の店主・岡田桂子さん。
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