文章を速く読み、読解力を上げる「1文字1秒法」
社会人にとって文章を読む力は非常に重要ですよね。資料、契約書、報告書、書籍など、すべては文字情報の集合体。この文字情報に集中できないということになれば、仕事も勉強も効率を落としてしまいます。
集中力を高め、文章を読むスピードを上げ、読解力を高めるための方法が「1文字1秒法」。
「さあ、仕事を始めよう」「さあ、これから勉強をしよう」というときに、目の前の資料やテキストの文字をひとつずつ1秒かけて読んでいくのです。
とはいえ、すべての文字を1秒ずつ読んでいくと、時間がどれだけあっても足りません。
そこで、最初の5文字を1文字ずつ、1秒間ピンとを合わせて読んでいくのです。
何かを始めたときに、この一工夫を行うことで、集中の質に違いが生まれます。
カメラ撮影時、ピントが合っていないときにシャッターを押すと、ピンボケ写真になりますよね。
同様に、目の焦点が文字に合っていないと、正しい文字情報を受信できず、ケアレスミスの原因となります。
特に目が疲れてくると、文字を読み間違えたり、同じ行を2度読んでしまったりと、ケアレスミスを起こしてしまいがち。そうなると、内容や文章を読み飛ばしてしまい、時間をかけて読んでも結局自分の中になんの情報も残らないことになってしまいます。
大量の文章を正確に読まなければならないのが社会人ですが、内容がしっかり腑に落ちていなければ読んだ時間がムダになるだけです。
それでは、具体的にどのように行えばいいのか解説します。
「1文字1秒法」の手順
■1:まずは、文章を一気に読みたくなる気持ちをぐっと抑えます。目で文章をどんどん追っていくということを、いったんやめてください。
■2:次に、メールの文言や資料の文字の最初の1文字に焦点を合わせ1秒間凝視します。そして、2文字目、3文字目、4文字目、5文字目と、各文字に焦点を合わせ、それぞれ1秒ずつ凝視していきます。
■3:その後は通常通り読みます。
たとえば、「おはようございます」という文章があったとしたら、「お」「は」「よ」「う」「ご」と文字を一文字ずつ区切って、1文字1秒凝視していくのです。
5文字目を凝視し終えたら、あとはスムーズにいつものように読んでいってください。
慣れないうちは「少しめんどうだな」と思うかもしれませんが、これを行うことで集中力を高められ、文章を読むスピードも理解力も高まります。
1日の仕事を効率的に、生産性を高く行うために、ぜひ今日から実践してみてください!
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株式会社集中力代表取締役。一般社団法人日本集中力育成協会代表理事。ミズノ株式会社社員時代、オリンピック競技ウエア(陸上、水泳)の日本及び世界各国の開発を担当。シドニーオリンピックで12の世界新記録を生み、注目を浴びた「サメ肌水着」世界特許の発明者。独立後、学習塾「元気塾」を開業し、小中高校生の受験指導に8年間従事。現在は、スポーツメンタル、脳科学、解剖学、関わってきた一流アスリートから学んだことなどを基に、ビジネスや学習で活かせる「リラックス法」「集中法」を体系化し、全国の企業、学校、スポーツチームを中心に、講演や研修、ワークショップを実施している。
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