バーゲンで30%オフの商品を見てもいくらお得なのかわからない、割り勘するときにいくらかパッと計算できない、なんてことありませんか?
何となく、数字に苦手意識を抱く女性は多いもの。でも、ビジネスで数字は切っても切れない関係。いつまでも「わかんない」「苦手」なんて言っていられません。そんなあなたに朗報! あなたのアタマが数字と仲良くなるウマい方法があります。
今回は、「数字を“表”で使う仕事、数字を“裏”で使う仕事」について解説します。
「数字を“表”で使う仕事」、「数字を“裏”で使う仕事」とは?
今回からは、ビジネスパーソンが数字を使うことを「表と裏」という切り口で説明し、あなたのお仕事に役立てていただきたいと思います。「表と裏」とはいったいどういうことか、さっそく始めましょう。
あなたはあまり意識したことがないかもしれませんが、仕事で数字を使うとは実は大きく2種類に分けられます。
ひとつは数字が主役になっている仕事。もうひとつは数字が脇役になっている仕事です。
たとえば数字が主役の仕事とは、前週の売上状況などを報告する場面など。当然ですが数字で状況を細かく説明していくことになりますから、数字なくしては成立しない仕事です。
このような類いの仕事が、多くの方が持っている「仕事で数字を使う」ということに対する認識でしょう。私なりのイメージをお伝えするなら、こちらが「表」になります。
しかし、実は数字が脇役になっている仕事もたくさんあります。脇役という表現をもう少し噛み砕くと、次のような表現になります。
<数字を脇役として使う仕事>
別に数字なんて使わなくてもいいけれど、そこであえて数字を使ってみることで仕事の質を上げる行為。
もちろん具体例が必要でしょう。
たとえば前回の内容を振り返ります。そもそもの前提や定義が揃っていない議論は、いつまで経っても出口が見えないもの。そんなときこそ、このようなフレーズで問題の本質を説明することを提案しました。
「いったんストップしてそもそものトコロを定義しませんか。このままでは50%OFFのプリンと10%OFFのロレックス、どちらがお得かって話と同じですよ」
しかし、よく考えてみればこの内容は単に「そもそもの前提や定義を揃えましょう」と言っているだけです。それだけでも意味は通じるはず。
でも、あえて具体的な数字を使った喩えを用いることで、誰もが腹落ちする伝え方になっています。
これが先ほど申し上げた、「別に数字なんて使わなくてもいいけれど、そこであえて数字を使ってみることで仕事の質を上げる行為」ということです。
このフレーズはどう考えても数字が主役ではなく、脇役に過ぎません。
でも、その数字がちょっとだけ“いい仕事”をしてくれています。私なりのイメージをお伝えするなら、こちらの数字の使い方が「裏」になるのです。
今回は「表と裏」のイメージが掴めれば十分です。
次回以降、具体的に「裏」の使い方をお伝えしていくことにします。本当に数字に強い人とは、「表」だけではなく「裏」の使い方が上手な人です。どうぞお楽しみに!
深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/人材教育コンサルタント
BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師/理学修士(数学)
ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。著作多数。
文化放送「The News Masters TOKYO」ニュースマスター
ラジオ『深沢真太郎のビジネス数学カフェ』パーソナリティ
パールハーバープロダクション所属(文化人タレント)
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者
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