バーゲンで30%オフの商品を見てもいくらお得なのかわからない、割り勘するときにいくらかパッと計算できない、なんてことありませんか?
何となく、数字に苦手意識を抱く女性は多いもの。でも、ビジネスで数字は切っても切れない関係。いつまでも「わかんない」「苦手」なんて言っていられません。そんなあなたに朗報! あなたのアタマが数字と仲良くなるウマい方法があります。
今回は、「誰でも必ず使うことができて、“デキる人”っぽく見せるフレーズ」について解説します。
議論が行き詰まった時にこそ使いたい、魔法のフレーズ
さっそくですが、ひとつ質問です。
Q. 50%OFFのプリンと10%OFFのロレックス、どちらが得でしょうか!?
実は正解はありません。
プリンのほうがお買い得だと考える人もいますし、金額で考えたらロレックスのほうが断然お得だと考える人もいます。ではこういう問いに対してひとつの答えを出さなければならないとき、必要なことはいったい何でしょうか。
私の答えは「定義をする」です。何をもってお得なのかを定義しないことには、この問いの答えは永遠に出せません。
割引率が高いことを「お得」とする → プリンのほうがお得
割引額が高いことを「お得」とする → ロレックスのほうがお得
このように、そもそもの定義ができていないのに考えたり議論をしたりすることは、ビジネスシーンにもよくある光景ではないでしょうか。
たとえばファッション誌の編集者さんたちが特集記事の内容をどうするかを議論する場などを想像してみます。いろんな意見が交錯しまとまらない、どうにも議論が噛み合ないときは、たいてい特集記事とはどういうものなのかの定義が曖昧なときではないでしょうか。
その雑誌のブランディングになるもの
その雑誌読者がもっとも読みたい内容
その雑誌の専属モデルを売り出す場
・・・・・・・・・・・・・・・
そもそもの定義が一致していなければ、いつまでたっても議論は終わりません。
結果、3時間もかけた会議の結論は、最後の編集長の一言だけで決まるといったことが起こるのかもしれません。このように前提や定義が一致していないとうまくいかないことはあなたの仕事においてもたくさんあるのではないでしょうか。
こんなとき、私はそもそもの前提や定義を合わせましょうという意図で、次のようなフレーズを口にします。
「いったんストップしてそもそものトコロを定義しませんか。このままでは50%OFFのプリンと10%OFFのロレックス、どちらが得かって話と同じですよ」
もしあなたが前提や定義が一致していない議論の場にいたら、こんな数字の入ったフレーズでその状態の本質を教えてあげてください。
実際、会議の場でこういう提案ができる人はデキる人っぽく見えるもの。
正しい議論に修正でき、かつあなたをデキる人っぽく演出できるのですから、一石二鳥ではないでしょうか。
深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/人材教育コンサルタント
BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師/理学修士(数学)
ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。著作多数。
文化放送「The News Masters TOKYO」ニュースマスター
ラジオ『深沢真太郎のビジネス数学カフェ』パーソナリティ
パールハーバープロダクション所属(文化人タレント)
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者
公式チャンネル「ビジネス数学TV」