片づけられない負のルーティーン
4月ももうすぐ。心機一転で、引っ越しを考えている方も多いのではないでしょうか? でもいざ片づけを始めると、この難題にぶちあたります。「いつか使うかもしれないから捨てられない」と。そうしてモノが溜まっていき、そのときは片づけられても、後々またゴチャゴチャしてしまうのがルーティーンになってしまいます。
世の中には、さまざまに片づけメソッドが紹介されていますが、実践するとうまくいかなかったり、ハードルが高かったりしますよね。整理収納アドバイザーの吉川さんが教えてくれるのは、これまでのものとは少し違います。
それは、「迷いの捨てかた」を身につけること。「モノを捨てるために迷いを捨てましょう」とこれまでのやり方は言っていたけれど、一番難しいのは「迷いの捨てかた」だったんです。どうやって迷いを捨てて片づけていくか、それを知って、お部屋をキレイにしていきましょう!
鬼速! 片づけメソッド
例えば、お部屋の収納のようなモノがたくさん入るスペースの奥に、何が保管されているか把握していますか?
大切なモノだからととっておいても、月日を重ねるとどんどんモノが増えて、その存在すら忘れてしまう。また、モノが埋もれた状態になると、片づける気力すら失っていきます。
鬼速片づけのポイントは、「モノを埋もらせないこと」と「迷いを捨てる」こと。その片づけかたは、たったの2つ!
■1.ぜんぶ出し
まずは、収納に入っているものを全て出して、何があるかを一目で見られる状態にします。収納の奥のモノまでぜんぶ出してしまうと後戻りできないため、やるっきゃないという気持ちになりますよね。それから、今使っていないモノ、必要のないモノを処分していきましょう。
これをめんどくさいと思うなかれ。一生に一度だけ重い腰をあげれば良いのです。モノが少なければ、暮らしも今後の片づけも圧倒的にラクになりますよ。
■2.保留ボックス
ぜんぶ出ししたモノの中から「今つかってるモノ、必要なモノ」を残す過程で、やはり迷ってしまうことがあります。でも、そこで悩んで立ち止まってはいけません。みすぼらしいダンボールに「保留」と書いて、保留ボックスをつくりましょう。
迷うモノは即保留ボックスへ!
この保留という判断こそが鬼速で片づけを進めるためのポイントです。1個につき5秒以内に今使っているかどうかを判断。すると、どんどん片づけが進みます。
なぜ片づけが面倒なのかというと、白か黒かで判断しようとするから。悩む時間が長ければ長いほど、脳の働きが鈍化し、疲れてしまうのです。
だから一旦保留ボックスに入れましょう。あとで判断すれば良いのです。みすぼらしいダンボールのおかげで、片づける意識が働き、その存在がだんだん許せなくなっていきます。かなりの方が迷って保留にしたけど、数日後には処分してしまうそうです。
なるべく狭くて、思い入れのない場所から実践してみると良いですよ! 例えば洗面所などからはじめるといいでしょう。
鬼速片づけはやればやるほど上達します。なぜなら片づけをはじめることで自分の中の価値基準、軸ができてくるから。迷いがなくなり、何が必要で、不要なのか判断がしっかりできるようになります。
片づけをすると、こんなに良いことが
吉川さんはもともと片づけができない女だったそう。当時はルーズな性格で、部屋と同じように頭と心に整理がつかなかったためか、「本当に大事なもの」が選べず、何もかもがうまくいかなかった。それでも何かやらないとと思い、部屋の片づけを始めたら、新しい仕事も見つかり、生活が向上したと話します。
そこで、片づけが成功すれば、「人生がうまく回り始めるんだ!」と確信。
モノは自分の鏡で、好みや思いが無意識に部屋へ反映されています。モノにとってキレイな状態が、ぐちゃぐちゃした頭の中をクリアにし、思考の整理整頓もうまくいく。
結果、自分が関わる物事に対して、無意識に整理整頓ができる!
片づけに対してポジティブになれますよね。ぜひ鬼速片づけを試してみて。
なかなか捨てられない人のための 鬼速片づけ(吉川永里子/アスコム)
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吉川永里子
生き方スタイリスト、整理収納アドバイザー1級認定講師。2008年より整理収納アドバイザーとして活動を開始。片づけられない女だった過去の経験を活かし、「片づけはストレスフリーに暮らす近道」をモットーに、働く女性・主婦目線での整理収納やライフスタイル提案をしている。1000人の個人宅でのアドバイスから、講演・セミナーなど、これまでに1万人以上に片づけをレクチャー。テンポのいいわかりやすい語り口が人気で、メディア出演も多数。著書に「ズボラさんのための片づけ大辞典」(エクスナレッジ)など。